仕事を終えると、徐に煙草を喫んだ。煙は忽ち夜空に向かい、冬の星々に包まれた。この光景を眺めると、不思議と生命の活気を取り戻した感覚になる。死が隣にあるのに、火の扱いを用心している。そんな自分をふと愉快に思うと、吸殻と共に片手に持つ拳銃を放り投げた。

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