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第13講 表紙画・挿絵、絵本、カレンダー、画集

「小説の表紙を自分の絵で飾りたい」「挿絵を担当したい」「絵本を作りたい」「企業のカレンダーに採用されないだろうか」と願う画家は多い。そのほか出版に関わる疑問も多いようだ。どうすればいいだろう。

1 出版社に問い合わせる?

 美術雑誌の編集者はよく、「出版社の知り合いの方はいませんか?」「小説などの本の表紙に起用されるにはどうすれば?」と聞かれる。結論からいうと、知り合いはいるが、私にもその人にも特定の画家の絵を表紙にしてあげる力はない。

 理由は簡単で、仮に私が書籍の担当編集者を知り合いだとしても、その人が気に入るかどうかは微妙だし、気に入ったとしても採用する権限がない場合が多い。表紙を決めるのは著者、装幀室の担当者、装幀家、担当編集者、さらにその上司といった複数の人がかかわっているからだ。

2 装幀室に問い合わせる?

 大手出版社には装幀室があり、表紙はもちろんデザイン全般を担当している。しかし彼らに接触するのは現実には難しい。作品の売り込みどころか問い合わせ自体を受け付けていないことが多いからだ。

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