見出し画像

つまづきやすい「特殊音節」

特殊音節とは「きゃ」「きゅ」「きょ」などの拗音、小さい「っ」の促音などのことを指します。この特殊音節は学習障害(LD)の子どもたちでなくてもつまづきやすい領域だと言われています。

これには理由があります。それは、日本のかな文字は基本的に一文字一音節(「あ」を”a”と読む。)で対応できますが、そのルールにも例外あります。それが特殊音節です。例えば「らっこ」の小さい「っ」は文字としては存在しますが発音しません。特に音と文字との対応が難しいLDの子どもたちにとっては特につまづきやすい点です。

特殊音節を指導する際、「経験や繰り返しの学習」に頼るのではなく、明確なルールに則って指導する必要があります。

指導する際、「視覚性語彙」という概念がポイントになります。視覚性語彙とは、逐字ではなく語をかたまりとして捉えることです。私たちはよく目にする言葉は見ただけでその言葉はなんと読むのかを認識することができます。「りんご」「おはよう」「ありがとう」などは一目見て何が書かれている認識できると思います。しかし、「ホソヒラタハムシ」「ナナフシモドキ」「エスワティニ王国」など、見慣れない語に関しては逐次読みでなければなかなか読むことができません。

読むことが苦手なLDの子どもたちは普段たくさん目にする視覚性語彙であっても、一目見て何が書かれているか認識することができず、逐次読みをする傾向にあるのです。その結果、読むのにかなりのエネルギーを要し、時間もかかるため相当の疲労感やストレスを感じてしまいます。

適切な支援によって視覚性語彙を増やし、読むことへの疲労感を軽減させることがとても重要です。

「読む」という行為は、ただ単に文字を音に変換するだけではありません。その言葉や文が何を意味しているのかを受け取り、理解することが必要になります。語や文を読んで自分の中で豊かなイメージを描くためにも、語彙を増やしていく必要があります。

具体的な支援についてはこのnoteでどんどん書いていきます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?