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読むTHINK: ゲストはコミュニティ・デザイナー山崎亮さん(2014年4月18日:THINK39のアーカイブより)

39回目のゲストは、studio-L代表の山崎亮さんです。
山崎亮さんといえば、「コミュニティデザイン」や「まちづくり」といった言葉を浮かべる方も多いと思いますが、実は、以前は設計事務所で建築やランドスケープのデザインをされていたとのこと。
人々が暮らす空間をデザインする建築家・谷尻誠と、人々の繋がりをデザインするコミュニティデザイナー・山崎亮さん。日々、西へ東へと動き回っているところや、「人好き」なところなど、どうやら二人にはいくつか共通点がありそうですよ。THNIK_39では、一体どんなコミュニケーションが生まれるでしょうか。
みなさま、どうぞお楽しみに!

studio-L さんとSuppose Design Ooffice は、現在開催中の「瀬戸内しまのわ2014」でご一緒させていただいています。
詳しくはこちら→ http://www.shimanowa2014.jp/
※ 「瀬戸内しまのわ2014」
広島県と愛媛県の瀬戸内海に面した島々や沿岸部で開催される地域のお祭りや取り組みを通して、瀬戸内の豊かな暮らしをつたえていく催し。
THINKも、地域イベントして、参加しています。

THINK_39
日時:4月18日(金)開場 19:00〜 開演19:30〜21:30 アフターパーティ 21:30〜22:30
会場:広島市中区舟入本町15-1 サポーズデザインオフィス3階
会費:1,000円(予約不要)
※椅子席は先着100席までとなります。以降は立ち見となります。
※トーク終了後、アフターパーティとしてゲストを交えての懇親会をご用意しています。
facebook http://www.facebook.com/SupposeDesignOffice

Guest_山崎亮
studio-L代表。京都造形芸術大学教授。慶応義塾大学特別招聘教授。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、建築やランドスケープのデザイン、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。「海士町総合振興計画」「マルヤガーデンズ」「studio-L伊賀事務所」でグッドデザイン賞、「親子健康手帳」でキッズデザイン賞、『コミュニティデザイン(学芸出版社)』にて不動産協会賞などを受賞。

株式会社studio-L
2006年に山崎亮が設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するコミュニティデザインに携わり、社会の課題をデザインの力で支援している。離島・中山間地域や地方中小都市、さらには大都市部など、全国各地の地域づくりのサポートを行っている。2014年春より山形県の東北芸術工科大学にコミュニティデザイン学科を開設予定。
http://www.studio-l.org/


笑いが取れるコミュニティ・デザイナー

山崎亮さん(以下、山崎):
谷尻さんとはずいぶん前からお付き合いさせてもらってますが、事務所に来るのは初めてなんですよね。それにしても、このお客さんというか、THINKのコミュニティが凄いですよね。リピーターも多いんじゃないですか?

谷尻誠さん(以下、谷尻):
ありがとうございます。でも意外と初めての人も毎回多く来られます。
ちなみに今日初めての人はどれくらいですかね?手を挙げて教えてもらえますか?

(パラパラと手が挙がる程度)

ああ、今日は少なめですね、亮さんのことを知っている人は前にも来られた方が多いという感じでしょうね。あ、それと今日はちょっと年齢層が高いです(笑)

(会場笑)

亮さんとは、最初トークショーでお会いして、そのあと、コンペでチームを組ませてもらったのが最初ですよね。

山崎:
そうですね、建築家ばっかりのトークがあったんですよ、銀座で。ずーっと入れ替わりで建築家の話が続く。僕は「モノを作らないデザイナー」という立場で自分をPRし始めていたころで、それで呼んでいただいてて。

一日中建築家が入れ代わり立ち代わり建築の話をしていて、テーマが「建築を開く」だったと思うんだけど、最後に会場に質問を向けると、一番前に座っていた青年が「建築を開くって言ってるのに、建築家ばかりが難しい言葉を使って僕には全然分からなかった、こんなんで建築が開けるのか?」って言う奴がいて。それが谷尻さんだったんですよね。「建築界にもいい若者がいるな」と思ってたらほぼ同い年だったという(笑)

谷尻:
そうでしたね。

山崎:
そのあと、群馬の駅のコンペに応募するときに、一緒にやらせてもらったんですよね。

谷尻:
そうです。群馬の小さな駅で、まだ駅員さんが手で切符を切っていたのが印象的で。これが自動改札になるのはなんか寂しいなと思ったときに、「人が迎え入れる駅」にしたいと思って、人が建築をつくるんだ、というコンセプトで、どうしても亮さんに加わってもらいたくてお声がけしたんですよね。

あの時は、惜しかったんですよね、結局2番だったんですよ。隈(研吾)さんが審査員で、隈さんが「負ける建築」って言いながらも、隈さんの作る建築って客観的に見ても最終的に「勝ってしまってる」よねっ、て亮さんと話をしてて。

山崎:
「本当に負ける建築っていうのはこう作るんだ!って教えてやる!」みたいな勢いでやったらほんとに負けちゃった。


(会場笑)

谷尻:
そういうこともありましたね。では、まずは亮さんのことを知らない人もいると思うので、自己紹介から始めてもらえますか?

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