読むTHINK: ゲストはコミュニティ・デザイナー山崎亮さん(2014年4月18日:THINK39のアーカイブより)
笑いが取れるコミュニティ・デザイナー
山崎亮さん(以下、山崎):
谷尻さんとはずいぶん前からお付き合いさせてもらってますが、事務所に来るのは初めてなんですよね。それにしても、このお客さんというか、THINKのコミュニティが凄いですよね。リピーターも多いんじゃないですか?
谷尻誠さん(以下、谷尻):
ありがとうございます。でも意外と初めての人も毎回多く来られます。
ちなみに今日初めての人はどれくらいですかね?手を挙げて教えてもらえますか?
(パラパラと手が挙がる程度)
ああ、今日は少なめですね、亮さんのことを知っている人は前にも来られた方が多いという感じでしょうね。あ、それと今日はちょっと年齢層が高いです(笑)
(会場笑)
亮さんとは、最初トークショーでお会いして、そのあと、コンペでチームを組ませてもらったのが最初ですよね。
山崎:
そうですね、建築家ばっかりのトークがあったんですよ、銀座で。ずーっと入れ替わりで建築家の話が続く。僕は「モノを作らないデザイナー」という立場で自分をPRし始めていたころで、それで呼んでいただいてて。
一日中建築家が入れ代わり立ち代わり建築の話をしていて、テーマが「建築を開く」だったと思うんだけど、最後に会場に質問を向けると、一番前に座っていた青年が「建築を開くって言ってるのに、建築家ばかりが難しい言葉を使って僕には全然分からなかった、こんなんで建築が開けるのか?」って言う奴がいて。それが谷尻さんだったんですよね。「建築界にもいい若者がいるな」と思ってたらほぼ同い年だったという(笑)
谷尻:
そうでしたね。
山崎:
そのあと、群馬の駅のコンペに応募するときに、一緒にやらせてもらったんですよね。
谷尻:
そうです。群馬の小さな駅で、まだ駅員さんが手で切符を切っていたのが印象的で。これが自動改札になるのはなんか寂しいなと思ったときに、「人が迎え入れる駅」にしたいと思って、人が建築をつくるんだ、というコンセプトで、どうしても亮さんに加わってもらいたくてお声がけしたんですよね。
あの時は、惜しかったんですよね、結局2番だったんですよ。隈(研吾)さんが審査員で、隈さんが「負ける建築」って言いながらも、隈さんの作る建築って客観的に見ても最終的に「勝ってしまってる」よねっ、て亮さんと話をしてて。
山崎:
「本当に負ける建築っていうのはこう作るんだ!って教えてやる!」みたいな勢いでやったらほんとに負けちゃった。
(会場笑)
谷尻:
そういうこともありましたね。では、まずは亮さんのことを知らない人もいると思うので、自己紹介から始めてもらえますか?
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