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白の季節を待ち焦がれて

春夏秋冬、それぞれに良いところがありますが、自分は中でも冬が一番好きです。

毎日のように発令される熱中症警戒アラートにうんざりしそうな夏の日だから、というのもあるかもしれません。
しかしながら、おそらく自分の冬好みには、生まれた故郷が関わっているのではないか、と考えています。

2023年12月撮影

山口県周南市鹿野は、中国山地の盆地に広がる山間の町。
標高360メートルを超える高原であり、6月頃に窓を開けて眠れば明け方の寒さで風邪を引き、網戸があればエアコンいらず……そんな寒さを感じることもありました。

夏となれば40度に手が届きそうなほどの日々が続く昨今では、さすがにそこまでの寒さを感じることは少なくなりましたが、それでも「寒さ」は心の奥に沁み込んで離れない、鹿野を構成する重要な要素のひとつであるように感じます。

2022年1月撮影

夏でもそんな気候ですから、冬になればまさに銀世界、といった様相。田畑も多く、耕作のない冬には、一面が真っ白な雪に覆われます。
特に寒いときには、車が走っているにもかかわらず、アスファルトで舗装された路面も真っ白になることがあります。

雪道に慣れたと思っていても、油断するとスリップしてしまうこともしばしば……車を運転するようになって、少しだけ冬が憂鬱になったのは、確かに事実です。

しかしそれでも、冬には特段の思い入れがあるのは間違いありません。

小学生の頃、子どもとはいえ膝上まで(当時は冬でも半ズボンでした!)の雪を踏みしめながら、友達と一緒に登校したこと。

水たまりの水が残らず凍結して、まるでスケート場のようにツルツルと滑るのを楽しんだこと。

初めて「雪が降らない冬」を体験して、どうして雪が降らないんだろうと疑問に思ったこと……。

成長とともに、毎年やって来る冬には、さまざまな思い出があるように思います。

社会人となり、雪のない都市部に暮らす今でも、鹿野の雪降る冬を懐かしく、そして戻りたくなる気持ちは変わりません。

あなたの好きな季節はいつですか?
それぞれの思い出がある季節のこと、ぜひnoteの記事でも見つけてみたいと思います。

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