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#11 学チカが魅せる未来

学チカとは一般的に「学生時代に(最も)力を入れて取り組んだこと」を指します。自己PRに謙遜がご法度であるように、学チカにも謙遜はご法度です。また、学チカにはエピソードの大小は存在しないと考えるべきだと思います。何もしなかった大学生活というものは存在しないと同時に、学チカと呼べるかどうかのボーダーラインも存在しません。ここでは、学チカの扱い方を紹介します。


学チカのつかみ方

学生時代とは、小学生・中学生・高校生・大学生の4つがあります。それらの時代で自分がどんなことに力を注いで取り組んだのかを考えるためには、その頃を思い出す必要があります。自己PRと同様に、パッと思いつく人はそのエピソードを深掘りしましょう。思いつかなかった人は以下のステップであぶり出します。

①小学生・中学生・高校生・大学生の4分割に自分の人生暦を分ける
②各学生期間の間に「思い出せる喜怒哀楽4つの出来事」を書き出す
③その時のエピソードを簡単にまとめ「何があって」「自分がどう行動して」「どんな結果を生んだか(当時)」「今振り返ってみて、当時の自分をどう捉えるか」を書く
④3の行為や感情が、その他のシチュエーションにおいてどんな再現性があるか、仮エピソードを考える
⑤4から、社会人としてそこの企業でどのように活かすかイメージする
⑥4と5がスムーズに思いつかない場合2から再度繰り返す

学チカの文章構成

以上のステップを踏まえて「学チカ」として文章を整えていきます。自分の自慢エピソードで着地してしまうと、企業側は何を伝えたかったのか理解ができないと思います。したがって、学生時代のエピソード止まりにならないように注意しましょう。

例)400字以内の場合
ひとことで質問への答え(50)
エピソードと自分の行動(200)
現在の自分にどんな影響を与えたか(80〜100)
エピソードで用いた自分の術を、相手の企業でどう発揮する予定か(50)

大事なのはエピソードの内容ではなく、エピソードをどう捉えてどう派生させて考えることができるのかです。学チカに求められているのは、学生時代に何をやったかという過去のエピソードではなく、過去がどう今の自分を動かしているのか(動かしていく予定なのか)です。企業に受け取ってもらいたいのはエピソードではないということは、しつこいくらい意識しましょう。やったことの偉大さではなく、やったことが生んだものが重要です。

学チカの手札例

自己PRと同様に学チカの手札を3つほど用意しておくことで、企業に合わせて選択できます。例えば、リーダーシップを最も求めている企業に対しては、それに近しいエピソードを、コツコツ成し遂げる力を最も求めている企業に対しては、それに近しいエピソードを提出します。
私は、1.自ら課題を見つけて改善へと取り組んだエピソード、2.緊張する場面で全体を引っ張ったエピソード、3.陰で努力して何かを支えたエピソードを用意しました。1はアルバイトでの経験、2は学校での経験、3はサークルでの経験と、シチュエーションの環境も様々用意しました。そうすることで、話す時にも頭が整理されやすいと考えています。

自己PRと学チカの違い

ここまでの作業で、自己PRと学チカで同じようなエピソードやアピールポイントが浮かんだ人は迷走してしまうかもしれません。文章構成を変えていることで、自己PRと学チカの差はつけていますが、エピソードが似てしまうこともあると思います。そういった時の対処法は
・自己PRと学チカでアプローチする方向を変える
・自己PRでのエピソードは広域でも可、学チカでのエピソードがより詳細に
・自己PRは「自己の力が何かを起こした」を強調、学チカでは「エピソードが何を生んでいくか」を強調
以上の3点を見直していくことと、#10で述べた文章構成と今回の文章構成を意識することで、しっかりと差別化できると思います。

まとめ

学チカでは学生時代の取り組みを求めつつも、学生を越えてどのように発揮していくのかという学生時代の先をも求められています。自分の過去の延長線上に今の自分がいるだけではなく、未来の自分のその先に存在していくことを考えて取り組みましょう。

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