二度目の桜を見るいまここ
この一週間、生きた心地がしなかった。この書き出しを打ち込みながら、「生きた心地がしなかった」ってこういうときに使うのね、と思っているところ。
なんだろうね、すごく不思議なのだけど、こんなにしんどい気持ちでも、変わらず時間は一秒のあいだに一秒過ぎていくんだなあとぼんやり思ったりした。なんにも変わっていないのが気持ち悪い。
パートナーに別れ話をされた。先週の木曜日の夜、日付が変わった頃の電話で。数日ぶりの電話だから楽しみだなあと思っていた自分が恨めしい。
その日徹夜で考え込んだのを入口に、なにがなんだかわからないまま、あっという間に一週間経ってしまった。
わたしの思ってた四月と違うなあ、って。四月はもっとそわそわと、何かが始まる予感にワクワクして過ごすかと思っていた。
お誕生日もあるし、新しい一年の始まりに浮き足立ちながら、それでも確かに夢見た世界に近づく一ヶ月になると思っていた。
まさか、まさかね。信じられない、という気持ちが強すぎてまだ夢みたいだ。目をぎゅっとつむってまた開いたら、やけにリアルな夢だったなあめでたしめでたしと目が覚めてくれないだろうか。
うだうだと打ち込んでいたらパートナーが帰ってきた。なにやらご機嫌な様子で、今日の研修の内容を教えてくれる。
こんなのがあってね、こんな話をしてね、とにっこにこの笑顔で話すのが可愛くて、やっぱり好きだなあと思う。悲しいことに、すごく好きなんだなああ、と。
今から一緒にモンハンをやるらしい。こんななんでもない毎日が続くと思っていたなあ。かわいそうなやつめ。
結末がわかっていても小説を最後まで楽しめるかどうか、試されているような気持ちがする。
しばらくは、「早くこの気持ちから抜け出したい」という気持ちまるごと大事にしていたいと思った。
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