歳の差
恋愛には歳の差は関係ない。もっというなら、人種とかも関係ないし一番大事なのは本人同士が幸せであるかどうかだと思う。自由恋愛がデフォルトなので、基本的にはその価値観なのはそうなんだが、ただし、女の子側が10代とかになると少し話が違ってくるなぁと思う。これには訳がある。
私は17歳の時にオーストラリア、18歳〜19歳までの一年はアメリカで過ごしている。オーストラリアでは、こんな事があった。
ある時、仲良くなった23歳のお友達とパブで一緒に飲んでいた。オーストラリアは17時くらいになると、あらゆるお店が閉まってしまうので、パブのような店しか開いてなかったのだ。私はノンアルだったけど、学校帰りだってたまには遊ぼうとなって二人で出かけたけど開いてる店がなくてそこを選んだわけだのだが…それで、そのお店で二人で飲んでいたら、現地のオーストラリアの男の子たち複数人のグループに声をかけられた。二人ともたいして英語はできなかったので、簡単な英語で軽くしゃべりながらも楽しげな雰囲気でみんなで飲んだり喋ったりしていた。
人懐っこく話しかけてきた二人組と私と友達で話していたら、僕たちの家はすぐそこで近いから、そっちで飲み直そうと誘われた。私はよくわかっていなかったので、(近い?じゃいいか)くらいの思考(バカすぎる)で、これを横で聞いていた友達がすぐさま断って私たちは帰ることになった。断ったわりには、そこなんだ、すぐ近くなんだよ、と何度か食い下がってきたのがやけに気持ち悪かったので、さっきまでの楽しい雰囲気は消え失せて、結局振り切る形で帰ることとなった。
友達は23歳だったし、どこか17歳の私の面倒を見るような形でその後もちょくちょく気にかけてくれたり、昼間に出かけるようにしたりして色々と遊んでくれた。その後も出かけ先で日本人(観光客?)に声をかけられたり、現地の人と話す機会はあったけれど、結果的には危険な目には遭わずに平和に過ごす事ができて良い滞在だった。
アメリカ、については、といってもハワイなんだけど、ハワイでの一年の間は本当にいろいろな事があった。アメリカはパーティー文化だからね〜とは聞いていたけど本当に毎週パーティーしていた。しかも火曜はクラブの入場料が無料なので、学生たちは火曜はたいていクラブに行く。そこでえげつない量の酒を飲むので、翌日の学校はクラスがガラガラ状態ということもしばしばあった。
ある晩、クラブの入場口に並んでいた時のこと。自分たちの前に並んでいた日本人の男性3人に声をかけれ、流れで一緒にそのクラブに入ることになったのだ。クラブに入ってからも一緒に飲んで、ダンスフロアに行こうよという流れになったので私と他友人4人くらいでしばらく一緒にいたんだけど、私だけまだ18歳。連れはみんな20歳を超えていたので良いとして私だけは年齢的にアウトだった。(入場はOKだよ)お酒を飲んでいると思われて(これがだめだった)黒人のでかい警備員に締め出されてしまったのだ。一緒にいた男性と共に。
途中は割愛するが− 結果的にはみんなと合流できたのだが、やはりここでもその男性陣から滞在先のホテルが近いので、よければ飲み直しませんかというお誘いがあった。この時も私は(近い?じゃあいいか)という感じ。
もう何も考えてない。考えてなさすぎてバカすぎて殴りたい。でも18歳の頃の自分は本当にそんな感じだった。感じの良さそうな大人、というものを信用していたからだ。
連れの大人女性陣はハイハイ、といった感じでさっきまでの愛想はなくなりピシャリと断ったかと思うとすぐさま反対方向へと歩き出してしまった。私は無思考なので(あ、行かないんだ)と思って結局そこでさよならした。
こんなようなことは、この後も何度か体験したのである。
流石の私も「近いからそこで飲み直そうよ」という決まり文句にだいぶ慣れてきた。ので近いからってついていかない(当たり前)というのがわかってきていた。遅い。はっきり言ってバカである。
そう、バカなんだ。
10代の女子(というかかつての私)の思考力、判断力のなさをなめてはいけない。
近い?…じゃあいいか(よくねえよ)
くらいしか考えていなかったのである。
このくらいの年頃だと、友達の家に遊びに行くことや泊まるなんてこともざらだったし、その場には同い年の仲の良い男の子もいたりして、でも普通に鍋パしたり楽しく過ごした後、夜は危ないからといってみんなで固まって送ってくれたりするのが当たり前だったので、他人の家に行くということのハードルが下がっていた・抵抗感が少なかったというのもある。
のちに「部屋に来たってことは、いいってことでしょ」という台詞を言っている人もいて、目玉が飛び出るかと思ったほどだ。
いいとは…?(アホヅラ)
周囲の人間は基本的に優しくて、それでいて歳上の人も多く、面倒を見てくれてたり気にかけてくれていたんだなと今になって実感する。
それに当時、私を子供扱いする人はいなかったのだ。子供なのに。
でもそれは大人による気遣いだったと思う。子供ほど大人扱いされるとまんざらでもないような顔をする。子供でいられるうちなんか少ないのだから子供の特権を活かしまくってたほうが賢いと思うけどね。
大人になんて息をしてりゃそのうち誰だってなるんだから。
話がずれたけど、つまり、子供ほど大人扱いしてあげた方が喜ぶ。でもそれは子供ゆえ、だよね。だから普段はしっかりしてるね、なんておだててくれていても、いざ危ないシーンになったら諭して助けてあげるんだよね。
それが良識のある大人のマナーなんだな、というのを学んだ。
もちろん夜遊びだって経験だ、人生は冒険しなければ。なんだってやってみなければわからないんだから。とはいえ、必ずしも痛い目に会う必要はない。ましてやよくわからん相手に感じがいいからと言ってついてくとか(いやあほだろって感じだけど)本当に危険だなそれはやめた方がいいと思ったら特に子供は助けてあげるべきだと思う。何も考えてない、というか大人というだけで信用してたり警戒心持ってなかったりする子もいるから。
遊びってマナーがけっこう大事なんだよね。でも大事なところは踏み外さない。普段の勉強とか仕事とか、ストレス発散として友達と思いっきり遊ぶのはすごく大事。
その子の邪魔をせずに、好きにさせてくれた上で、見守るということを周りの大人がしてくれていたおかげで、私は好き勝手やっていたわりに無事に楽しく過ごせたんだなと思う。当時、関わってくれた人達にはとても感謝している。
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