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沖縄について語られるイベントで、琉球舞踊や組踊が語られないのは、自分のせいでもあった

先日、90年代が沖縄を語るをテーマにしたトークイベントに行ってきた。基地問題、沖縄戦etc…沖縄を色んな視点で展開する話は興味津々だし、まるで自分事な話もたくさんあった。

そんな中、ふと。沖縄の伝統芸能や文化についての話題は聞こえてこない…

身近な課題や問題としてあがらないというよりは、伝統芸能そのものが身近ではないように感じた。

伝統が語られないのが良い悪いとかいうことではなくて、なんとなく…ちょっとだけ…さみしいような気持ちだった。

なぜなら僕の周りの同世代は伝統芸能好きであふれているから…

琉球舞踊
沖縄県立芸術大学・琉球大学・沖縄国際大学の学生による
琉球舞踊と古典音楽「梅花の宴」より

同じ沖縄でもまるで住んでいる世界が違うよう?

車で流すBGMは古典音楽、話題はいつも直近の舞台の感想や人気役者の話、家で観るDVDといえば、借りた芸能公演の映像

そんな自分としては、沖縄を語る上で伝統芸能が出てこないとやはりちょっとばかりさみしい

ただ、そのイベントで感じたのは、何よりみんな真剣だということ

社会のこと、沖縄のこと、人生のことをしっかり丁寧に、ちゃんと考えている。

伝統芸能に盲目になっていると、芸能の輪ではないところでの関わりや考えが薄まっていく…

だからこそ、今回参加したイベントは最高だったし、勉強になったし、もっとこういう場があってほしいと切実に思う

そして、同世代みんなの中に伝統芸能があってもらえるために自分は何ができているのだろうか。

伝える努力を、伝える機会を、伝える工夫をしているのだろうか。言葉にして、カタチにしているのだろうか?

と自分自身に問うものの…基本は舞台に立つことだけを考えている。その点、伝統芸能が身近に感じるためのアクションをしていないのは自分だったと思うと腑に落ちる。

一方で、舞台人である以上それでいいんだろうと思っている節もある

それは、文化振興会で県内の文化団体やアーティストを支援していた時からずっと感じていた。本来であれば舞台で活動していくことこそ、芸を磨き学ぶことこそが舞台人としての務めなのでは?と思うところもある。

アーティストが、どう社会とかかわっていくか、どうしたら芸術が社会と結びつくのか。

いわばアートマネジメント的な部分をアーティストがどれほどまでに考えるべきなんだろうかと…(※表現活動を圧迫してまで優先して考えていくべきではないのは確か)

とはいえ伝統をつなぐ僕らにもできることに挑戦しようという想いがある

沖縄の伝統芸能の魅力にどっぷりつかっている自分ができることを伝えていきたい。それは大きな何かを変える力ではなくても、小さな力でできること。劇場で演じる他にできること。むしろ劇場できない一個人だからこそできる発信の方法をさぐって…。

p.s YouTubeでの発信には取り組んでいるのでよければぜひご覧いただきたい

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