お手軽コンポスト
先月ある番組で、生ごみ処理のためのコンポストが取り上げられていた。家庭で出る生ごみを自宅で処理しようというもの。
今までにもコンポストという言葉には出会っていて検索したこともあるが、家庭用のコンポストの機械は高いイメージだった。4-5万円程の記憶で、自治体によっては補助金が出るところもあるようだが、一般の家庭ですぐに取り入れてみようと思える値段ではないな、という印象であった。
思えば実家の庭にもコンポストがあった。緑の大きい、ざっくりとこんな感じのもの。それに家族が生ごみを入れていた記憶がある。
前の記事でも少し触れた、ごみを出さずに暮らしている人、電気を使わない工夫をして暮らしている人を近頃たまたまテレビで目にし、エコに取り組んでいる人達のことが薄っすらと記憶に残っていた。
このコンポストの番組を見てから、今まで記憶に残っていたエコ活動に取り組んでいる人達を思い出し、またこのコンポストが今まで知っていたコンポストの形態より格段と手軽そうだったので、急に自分もやってみよう、と思ったのだ。
このお手軽そうなコンポストというのは、プランターに土を入れ、その中に生ごみを入れ、それを土で蓋するというもの。プランターと土、シャベルがあれば、いたって簡単。土の中にいる微生物が生ごみを分解してくれるのだ。なんて有難い存在。
今までに知っていたコンポストも流れは一緒だが、土の中に生ごみを入れ、それを置いておくと数ヵ月で堆肥化して使えるようになるというもの。
畑をしている訳でもないので、どんどん堆肥が増えても使いようがないし、土もそんなにたくさんは用意できない。
だがこのお手軽コンポストは堆肥を作るというより、生ごみを土の中の微生物にどんどん分解してもらい、その土にまた生ごみを入れ、また分解してもらうという、繰り返し型のもの。これこれ!自分がやりたいのは、ただ生ごみを可燃ごみとして捨てずに、自分で処理するということ。
スタートしてもうすぐ一ヵ月くらいだろうか? 土の量は増える訳でもなく、今まで結構な量の生ごみを埋めてきたが、今のところ特に匂いもなく、虫が集まることもない。
プランターの土を掘って2-3日置きに溜まった生ごみを埋め、周りの土をかぶせ、一番上はプランターの端に避けておいた、乾いた土をかぶせる(乾いた土で蓋をすることで、臭いを防げるらしい)。
そして2日後くらいに全体をかき混ぜる。たまにジョウロで水を少しかけて湿らせる(握るとぼさっと塊になるくらいのイメージ)。分解してくれる微生物は水分と空気が必要だそうで、こんな感じの流れを繰り返している。
ただ、生ごみは細かく切った後すぐ埋めるのではなく、出た生ごみは水気をきるため一旦トレイなどに集め、日中天日に干して乾燥させている。体積を減らすのと匂いを抑えるために、乾燥させて小さくカラカラになってから、プランターの土の中へ埋めている。
今はいちいち外に出して干しているので、これは少し手間だが、一日干すだけで結構乾燥する。
テレビで大枠は見たが、だいたい自己流でやっているので本当に正しい方法かは分からないが。。生ごみを捨てる量が8割は減ったし、今までゴミの回収日までゴミ袋の中で水分を含み重くなり、いやな匂いと虫が寄ってくるのまで防げているのだから、自分的にはかなり成功だ!と感じている。
それと何よりこのコンポスト、案外楽しいのだ。
乾燥させた生ごみを埋めてから何日かして全体をかき混ぜると、埋めた生ごみが少しカビがついて塊になっている。カビは分解がうまくいっている、進んでいる証拠だそうで、問題ないよう。
日に日に分解が進み、お手軽コンポストを始めてから一ヵ月であんなにたくさんの量の生ごみを捨てたはずなのに、それらはどんどん形なくなっていく。プランターからあふれる訳でもなく、自然の力で土に還っていく。
微生物に感謝しながら、入れては分解、混ぜては分解、がだんだんゲームでクリアしていくような感覚で、なんだか面白いのだ。
環境を汚さずに暮らしていける部分が出来ていくと、ちょっと嬉しくなる。
今までは捨てたゴミがどこへ行くかも知らず、知ろうともせず過ごしていた。自分が家庭の生ごみをコンポストで処理したところで世界中のゴミの量は変わらないだろうけども、それでも、少しずつ出来ることはやっていこうと思う。
それと、少し気付いたことがある。
それは、生ごみが減ると、ゴミ出しの回数が減る(ラッキー)。
ゴミ出しの回数が減ると、ゴミ袋の消費数も減るので、ゴミ袋に使うお金も少なくなる。
ということは、生ごみの量が減ると、結果的に節約になるんじゃないか、と思ったのだ。
つまり、エコに取り組むと今まで労力を使っていたことが減ったり、お金を使っていた部分を抑えられたりするのだ。
なんだ、エコってお得なのかも?
そんなことに気付いた今、楽しみながらも環境に優しい暮らしを少しずつ実践中なのである。
引き続き、このお手軽コンポストには力を貸してもらいながら、他にも少しずつゴミ削減に取り組んでみようと考えている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?