新卒入社した会社を1か月で辞めた件について②
まさかの同期が自分以外全員高卒という、予想外すぎる展開が待ち受けていた。
これがどういうことを表していているか。
要するに新入社員の過半数が高卒なわけだから、先輩たちも
高卒の子に目線を合わせるわけである。
集会などの際は
「高卒で社会人経験の浅い君たちは~」
や、
「高卒でも上に行っている人はいっぱいいる、むしろうちの店舗はそういう人の方が多い」
みたいな、そういう前提で話を進める。
先輩たちに悪意がないことは百も承知だが、
1人だけ大卒の自分はここに疎外感を感じてしまった。
また、当然同期たちの間でも高卒同士の方が仲は深まる。
別に自分と仲が悪かったわけではないし、むしろ良い方だった。
だが、やはりどこか距離を置いて接してしまう自分がいた。
〇アナログすぎる現場
まあ同期の件はそこまで苦ではなかった。
実際その子たちとは仲良く過ごせていたし、上司も悪い人はいなかった。
しかし、僕が一番不満に思ったのは
仕事内容に関してである。
前回の①では言及していないが、この話をするうえで大前提となるため
触れておくと、自分はいわゆる「家電量販店」で働いていた。
皆さんは、量販店に対してどんなイメージを持っているだろうか?
僕が思うに、量販店は「最先端の商品やサービスをお客様に提供する」
ことが最大の目的だと考えている。
この情報であふれかえった世の中で、最新で便利な商品やサービスを
いかに、いち早く、お客様に提供できるか。
この目的を果たすための姿勢こそが、量販店のあるべき姿だと僕は思う。
では、実際はどうだったかというと、
全くそんなことはなかった。
まず、このご時世にもかかわらず、毎日朝礼時には
お客様へのご挨拶や、社訓の声出し。
そして朝礼が終わると、
1階~8階までの全フロアの掃除(約1時間半)。
もちろんここで掃除機とかの最新で便利なものは使わない。
すべてホウキと雑巾である。
お昼休みでもお店から出てはいけない。
どうしても出なければいけない場合は、申請が必要になる。
そして退勤前の終礼時には、
一日の振り返りを30分かけてノートにボールペンで手書きして提出。
※ちなみにここで誤字脱字があると確実に訂正される。
(例)できました→出来ました こと→事 いたします→致します
とまあ、こんな感じで
やってることがアナログ過ぎる
のである。
掃除の件とか、そこで最新の掃除機でも使えば、時間も圧倒的に削減されるし、それを見たお客さんにも「最新の掃除機はこんなに高機能なんですよ~」ってアピールできるでしょうに。。。
どう考えても量販店として間違った行動姿勢であり、
非効率的だ。
せめて商品の知識があれば、限られた時間の中でもお客様に有益な情報を与え、利益を伸ばせるかもしれないが、そういったところは
全て独学。
もしくは現場で先輩から学べ。
ということだ。典型的な体育会系である。
このことに気づいてから、徐々に会社に対する不信感が芽生え始めた。
〇入社から2週間後
そう感じるようになってからは、仕事がどんどん苦痛になっていった。
20代の貴重な時間を、棒に振っているような気がしてならなかった。
「そうだ!こんな苦しい思いをしているのは、自分だけじゃないはず!
きっと同期なら、この思いを共有でき…」
あ。。。
同期、みんな高卒だったわ。。。
そう。高卒の社会人経験が浅い子たちにとって、
この仕事内容が正しいかどうかなんて、判断のしようがないのである。
ましてや先述したように、先輩たちからは
高卒ウェルカムの姿勢で迎えられているため、
他の同期の子たちは、仕事内容に対して何の疑問も持たず、
毎日やる気に満ちていた。
つまるところ、僕には相談相手がいなかったのだ。
社会人デビューとともに実家も離れてしまっていたため、
ますます相談できる人など周りにいなかった。
誰にも相談できず、苦しみを抱え着実に精神を病んでいった僕は、
気が付いたら転職サイトに登録していた。
③に続く。
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