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ゲーム業界に「尖り」の灯よ再び。「東京ゲームダンジョン5」が5月に開催

2024年5月4日、東京都立産業貿易センターにてインディーゲームの展示会が開催される。「東京ゲームダンジョン5」と発表されたこのイベントのコンセプトは「インディーらしいとがったイベント」である。

とがったイベントを目指すインディーゲーム展示会「東京ゲームダンジョン5」が5月4日に開催 (ign.com)

尖ったイベントというのは、出展に際して出展者が知的財産権を有しているなどの最低限の規則こそあるものの、それ以外のルールは特に設定されていないという、自由度の高さからくるものだ。

インディゲームの強みは、何といっても市場や組織の都合に左右されない、自由度の高いゲーム作りができることにある。そもそも日本でビデオゲーム市場が高度に育つことになったきっかけも、本や映像など従来の作品が有していた制約に囚われない、ハイテクを活用した創造的な作品作りに多くのクリエイターたちが挑戦してきたことにある。

一方で、近年はビデオゲームがエンターテイメントとして広く親しまれるとともに、スマホなどの普及によって気軽に触れられ、尚且つお金を落としやすいコンテンツとしても扱われるようになった。結果、フリーtoプレイを銘打っておきながら、その実は射倖心を煽り、プレイヤーから無尽に金銭を徴収する、極めて収益性の高いギャンブルコンテンツとしての側面が強調されるようになった。

ゲーム会社もまた、このようなトレンドをある程度踏襲しなければ組織としてやっていけない時代になってしまったとも言えるのだが、この創造性のかけらも無い時代に穴を開けることができるものこそ、インディーゲームなのだ。

収益性を度外視した、作り手の性癖と執念の塊を正面から受け止められる機会をインディーゲームが提供するのであり、それが一堂に会する場こそ「東京ゲームダンジョン5」というわけである。

どれだけビデオゲーム市場が成熟しようと、個人制作の場と市場が残されている限り、ゲーム作りの灯火が消えてしまうことはない。クリエイターがプレイヤーと相互に繋がるだけでなく、クリエイター同士で相互に繋がれる機会が新しい熱気とアイデアを生み、文化を育てる土壌を耕してくれるのだ。

「東京ゲームダンジョン5」は消費者よりもインディゲーム開発者に向けて開催が予定されているイベントで、

  • 締め切りが欲しい人

  • 作品を見て欲しい人

  • 交流したい人

の参加を募っている。出展料は5,500円と大手展示会に比べると非常にリーズナブルであり、初めてのゲーム出展という方でも安心して参加できるのが特徴だ。

東京ゲームダンジョン 5 ► 2024年5月4日(土)、東京・浜松町でインディゲーム展示会を開催! (tokyogamedungeon.com)

ちなみに一般入場の場合、入場料が750円で、小学生以下は無料(保護者同伴の上)である。

日本におけるゲーム開発の、もう一つの最前線を目撃できる貴重な機会となるかもしれない。

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