あなたの「こだわり」はなんですか?
サラリーマン時代、僕は商品を販売するためには、
マーケットがどうなっているのか?
お客さんがどういった欲求を持っているのか?
このことを深く調べて、商品を開発することが大事だと思っていました。
一般的に「マーケットイン発想」というやつですね。
だから、勝機がなければ、
そもそも商品を作ろうとは思わなかった。
口癖は「ターゲットがどう思うだろう?」
「この人どっちが好きだろう?」
自分のこだわりや、好みはシャットアウトし、
とにかく俯瞰的に、そして客観的に、
相手の価値基準でものを見ることを心がけてきました。
自分の気持ちが乗るとか、乗らないとかは二の次。
それが当たり前のアプローチだと思っていました。
でも・・・最近はこのやり方だけに頼ることに疑問を感じています。
昨今、マーケットイン発想で導き出された解はある程度、
同じものになってきていいると言われています。
少しマーケティングをかじった人たちが考えれば
似てくるのも当然です。
そうすると必死になって作った商品でも、
意外と売れないんです。
僕らが生活しているこの日常には、
多くの商品やサービスが溢れています。
それらは少し前には当然存在もしていなかったものです。
マーケティングを駆使し、ターゲットのニーズありきで作られた商品やサービス。
日常的によく目にするものの多くは、これに当たります。
でも、同時に何の文脈もなく、
いきなり生活に現れた商品もあります。
そこには顧客目線とか、
マーケティングとか、
論理的な整合性とか、
一貫性という言葉では表現できない考え方が存在しています。
作り手の「こだわり」ってやつですね。
一般的にはこれをプロダクトアウト発想と言います。
今までの日本のメーカーは、この作り手のこだわりが先行し、
作った後に、「さぁどうやって売ろう?」を考えるので、
もっとマーケットインの考えになるべきだと言われていました。
マイナスに捉えられていたんです。
…でも、これからは実はこの作り手のこだわりこそが、
大切になると言われています。
21世紀は「個人」の時代です。
既存の枠組みの延長線上で、
商品やサービスをただ考えるのではなく、
未来はこうありたいという「こだわり」から商品を開発する。
自分達が好きだと思ったこと、
こだわっていること、
情熱を感じること、
ときめいていること、
そういう想いを優先していい時代が正に始まっています。
こだわりの多くは作り手の体験と繋がっています。
だから作り手の言葉には力が入り、
それを手にした人はしっかりと耳を傾ける。
ストーリーに魅了されるんですね。
ネットやSNSも発展し、
昔よりも面白い商品が広がりやすい時代です。
それらを目一杯駆使すればいいんです。
心が動くことを、とにかくやってみる。
自分の心に正直になってみる。
そうやって、たくさんの人に発信することでマイノリティから始まった商品、サービスが市民権を得ることだってできるんです。
あなたはどんなことを発信したいですか?
あなたのこだわりは何ですか?
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