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私が他者と働く上で心がけたい事

先週の仕事は何かと疲れることが多かった。会社で使っているパソコンがトラブルに見舞われたこともあるが、現在関わっている社内のプロジェクトで、他部門のメンバーとの間にargumentが起こっているからだ

「何が起きているのか?」を分解する

このプロジェクトは、現在私が所属している部門(ビジネス部門)が使っているシステムに機能を追加することで、業務効率化を図ることが目的となって発足した。私はプロジェクトマネジャーとして関わっている。私自身、実務ではこのシステムのメインユーザーではないため、直接的に恩恵を受ける訳ではないが、自部門の業務効率化のためにスタートしたプロジェクトであるため、何としても成功させ、結果ビジネス部門メンバーが業務負荷が軽減される未来を実現したいと考えている。

このプロジェクトには他に、システムの管理・メンテナンスを行なっている他部門から担当者1名(システム担当者)が関わっている。は当該システムのユーザーID管理の他、システムのバージョンアップ・バグ修正、そしてこういったビジネス部門から来る機能要件の追加などを担当している。

今回のプロジェクト(システム改修)は、ビジネス部門(つまり私の所属する部門)からの要望で立ち上がった。当初本夏を目処にプロジェクト完了予定で進められていたが、外的要因もありプロジェクト完了を秋以降にスライドさせることになった。

プロジェクト遅れの原因は他にもあった。本担当者の関わるシステムのトラブル、プロジェクトの遅延。このような不幸な状況もあり、本担当者はこのプロジェクトに対しても焦りを感じているように見えた。

本担当者はプロジェクト開始当初よりシステム改修時の各部門の役割分担を見直したいと考えているようだった。それは、今後生じるユーザーリクエストに対しても、発起となるビジネス部門がより主体性を持ってプロジェクトに参画してもらいたいという思いから来ているように思えた。プロジェクト会議の場やメールでのやり取りからも伝わってきた。

一方ビジネス部門は、システム改修の作業手順については全くの素人集団であった。そのためこれまでのシステム改修対応は、ほぼ本担当者に「おんぶにだっこ」という現状であった。

プロジェクトを進めていく中で、これまでもdiscussionが起こることはあったが、いよいよユーザー部門によるシステムテスト(UAT; User Acceptance Test)が近づく中で、そのdiscussionは、argumentに近い状況が生じるようになってきた。UAT作法のわからないビジネス部門から本担当者への要望は日に日に増大し、それに比例するように、本担当者からビジネス部門への要望の突き返しも日々増えるようになった。

なぜ私の中に「葛藤」があるのか?

このような状況の中で私は複雑な気持ちを抱えていた。

1つ目の理由は、私自身が現在ビジネス部門に所属していながら、過去の経験から痛いほど本担当者の気持ちが理解できたためだ。

以前私は社内の別なシステムの管理担当をしていたことがあった。システム管理者は、通常エンドユーザーよりもそのシステムの仕組みに詳しくなることが多い。「どの機能とどの機能が連携しているか?」「どの項目がシステム上重要で、変更を加えることができないか?」など。

仕組みに詳しくなると当然ながら周りのメンバーから頼られ出す。「ログインできなくなった」というよくある質問から、「システム内に保存されている〇〇の情報は出力できるのか?/どうやって出力できるのか?」とか、「〇〇するとエラーになるが、修正できないか?」とかいったものまで様々。

また同時にクレームも寄せられる。「〇〇の機能は使いづらい。」といったものから、単に「このシステム、イマイチ。」といった抽象的なものまで。そういったことで、普段から結構stressfulな状況があるのだと思う。

さらに、システム管理者は、実務担当者が具体的にどのようにシステムを利用しているのかを把握できていないことも多い。システム開発会社が想定している使い方を超えた"イレギュラーな使い方"がどの程度発生しているのか?それによりどの程度実務担当者が"運用面でカバー"しているのか?まで認識できていないことがよくあるように思う。(実際私はそうであった。)

従って、UATを適切に実施するにはユーザーからのインプットは必要不可欠なものになってくる。このような状況もあって、本担当者はビジネス部門に対し新たなアプローチを試みているものと想像した。

2つ目の理由は、自部門の担当者に対しても同情の念が沸いたためだ。

業務でいくらそのシステムを使っているとしても、こと「システム改修」となると、知識・経験はほとんどないのが実情だ。従って、どういった作法に基づきUATを実施し、記録を残す必要があるのか?また、そのためにはどういったテストケースを用意する必要があるのか?を体系化して考えることはそう簡単なことではない。経験が足りていない中で、いきなりすべてを任されるのは荷が重いと正直感じてしまう。

また、私もビジネス部門に属する1担当者として、何よりも自部門のメンバーの役に立ちたい、サポートしたいと率直に思う気持ちが沸くのである。

私は現状をどう変えたいのか?

現状をどう変えたいのか?を考えるにあたり、まず抑えるポイントは、「自分がこのプロジェクトにおいてどうありたいか?」を再定義することからだろう。次の2点が思い浮かんだ。

 ① 部門に関係なく、各メンバーの気持ちに寄り添える存在でありたい
 ⓶ 各メンバーに笑顔を与えられる存在でありたい

これらを実現する上でのキーワードは「信頼」ではないか?と思う。そのためには、所属部署や立場に囚われず、中立的な立場を私自身が示す必要があるのかもしれない。従来の各メンバーに対するアプローチ方法を見直し、もっとメンバーの気持ちに寄り添える方法がないかを模索し、その上でもっと私にできることはないか?を考えてみるといいのかもしれない。

その上で私は現状を次のように変えていきたいと思う。

 ① 各メンバーがお互いをrespectし合える関係性を築く
 ⓶ 各メンバーが各自の強みを最大限に生かせる環境を整備する

そのために私は何を実践していくのか?

では、私は明日からどんなアプローチができるだろうか?どんなことを心に留めて、新たな行動を起こしていくべきか?考えてみた。

アプローチ方法としては、以下が考えられる。

 ① 直接的に各メンバー(特にシステム担当者)と対話する
 ⓶ 各メンバーの上司にアプローチする
 ③ 各メンバーの同僚(第三者)にアプローチする

意外と①ができていないことが多いと気づいた。ただ、直接対話の効果性は、普段からの信頼関係があるかどうかに起因する部分が大きいように感じる。関係性ができていればそもそもこじれることは少ないので、①は最短距離なように見えて、最難関のアプローチかもしれない。

③もできていなかったアプローチで、今まで盲点になっていることに気づいた。当事者以外を巻き込むことは、新たな発想を得るためには一番良い方法かもしれない。これはすぐに実践していきたい。

次に何を実践するか?やはりメンバーとの対話方法だろう。気を付けたいポイントを以下に挙げる。

Step1:  過去の自分の判断や解釈の「誤り」について素直に認める

ヒトは自分のことが一番見えていないとよく言われるが、最近私自身が参加したweb会議の録画映像を見ていて、いかに私の認識や伝え方がイマイチであるかを少しずつ認識するようになった。まずはそこで気づいた自身のイケてなかったポイントについて、素直に認め、開示していくことが大きな一歩につながるように思う。


Step2: まず相手を理解し、そして理解される(7つの習慣第5の習慣)

これも録画映像を見ていて気付いたことだが、私の場合、相手の発言に対して反応するまでの時間がとても短かった。十分な理解を行う意味でも、発言後に数秒おいて、その後発声するよう心掛けるだけでも、相手の理解に差が出るのではないか?と思った。反応する前に、私の場合次のステップで実践していきたい。

聴く → 待つ → 解釈を伝える → 待つ → 聴く → 待つ → 発言する

相手に心を開いてもらえないと、どんなに正しいことを言ったとしても伝わらない。そのことをもう一度胸に深く刻み、明日からまたプロジェクトの成功に向けて、歩みだしていきたい。そう感じた4連休最終日であった。

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