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半世紀で二人の知事しかいない石川県。

前の投稿で石川県の谷本知事が知事になって27年目と書きましたが、その在任期間を超える知事も石川県知事でしかも前知事です。中西陽一前知事は在職期間30年9か月でこの記録は今も破られていません。もし破る可能性があるとすれば谷本知事が次の選挙で八選を目指して当選した時です。この二人の知事にはいくつかの共通点があります。まず一つは二人とも県外出身で二人とも京都府出身で京大卒です。もう一つは総務省、自治省のキャリア官僚を経て石川県へ出向として来て県の要職について副知事から県知事選挙に出馬して当選しています。

バランス感覚は優れていたが県議会の体質が知事の追認機関になってしまった。

一般的に官僚出身者はバランス感覚に優れていて、対決よりも融和を好むタイプが多いようです。この二人の知事もそうだったようで県議会に敵を作りませんでした。激しく意見をぶつける議員はいても知事選挙で落とそうとするほど石川県議会に勢いは出ませんでした。実際谷本知事のバランス感覚は凄くて誰も県議会に敵を作らないようなタイプの知事です。敵をつくったとしてもそれはごく少数でした。このため県議会はずっとオール与党体制と呼ばれ知事の政策に疑問や問題意識を持つ意識が薄れてしまっていた体質があったのではないかと思います。

今回のコロナ禍の谷本知事の発言の背景にあるもの・・

谷本知事はそのまま中西前知事の県政の考え方を継承してここまできました。今回のコロナ禍の発言の背景にあるものは敵を作らず七回の県知事選挙でも対抗馬が共産党しかいないような選挙が続いて議会や県政に対しても何とも緊張感が薄れていたのではないかと思います。普通知事なり、議会は選挙があるからある程度の緊張感を持って県政にあたるのですが、このコロナ禍で何とも緊張感のない知事の発言が生まれた原因は今まで石川県で大きな災害や問題が起きたことがなかった歴史があるのかもしれません。次では石川県の歴史から県民性を探ってみます。


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