命の理由

私たちがこの世に生まれたのは遺伝子が生き残っているからだ。
私たちが生きて子孫を残すことで遺伝子は生き残っていく。
つまり私たちは、遺伝子が自らを存続するために、子孫を残す本能を押し付けられている。

私たちは、遺伝子に寄生され操られている。

死を恐怖するのも、遺伝子の器である私たちが簡単に無くならないように遺伝子によってプログラミングされているからだ。

遺伝子は器が古くなると次の器へ乗り換える。
それまでの間、器である私たちは死への希望と恐怖で葛藤しながらも中々死なせてもらえないので健気に生き甲斐なんか探したりする。

生き甲斐なんて生きる理由にならない。
後付けの言い訳だ。

遺伝子は数えきれない器の乗り換えを繰り返して最終的に何を目指しているのだろう。

私はこんな、遺伝子の思い通りに操られる命なら、せめてもの抵抗として死を選ぶ。

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