「脚本家水木洋子 大いなる映画遺産とその生涯」

水木洋子は「また逢う日まで」「にごりえ」「浮雲」「キクとイサム」「おとうと」というキネ旬1位作品の脚本を書いており、5本は脚本家のなかで最も多い。

映画の脚本は30本ほどしか書いておらず、ほとんどが50年代で、今井正と成瀬巳喜男の作品が多い。その前後は演劇、ラジオ、テレビの脚本家として活躍。戦時中は従軍作家としてビルマの前線にグングン入っていく。

幼いころ、向かいの家まで這って行ったり、風呂屋から裸で飛び出したり、迷子になること28回で、どこへでも飛びこむ取材力は生まれつきのものらしい。

映画一本作るのにそんなに必要なのかという現地での取材など資料集めのすごさが印象的。小学校の作文から始まる膨大な資料をもとに市川市の水木洋子市民サポーターの会会長が1910年から2003年までの彼女の人生をたどった本。

2016年1月23日

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