制作の仕事が激減している
うちの会社の主な仕事は「制作」だ。
WEBサイトを最も得意として、グラフィック、フィルム、ノベルティと、およそ目に見えるモノはたいていつくる経験をしてきた。
その守備範囲の広さ、ネットワークの広さに加え、
「多少、マーケティング視点からもきちんと物事考えてます」
「あなたの会社のために死ぬ気でやります」
といった心意気によって、期待をいただき、ご契約を決めていただくことが多かった。
ところが最近は「制作」の仕事が激減している。
それはAIや、Wix、STUDIOなどを使って、非制作者がカタチにできる手段がふえたこと、ぼくらのスキルが広がったこと、ブレーンがふえたことがその大きな要因だと考えている。
つくることへの期待感が薄まってきたのだ。
代わりにふえたのは、
「いい人が採用できない」
「そもそも良い人が集まらない」
「いいお客様との出会いがない」
「客単価が上がらない」
といった解決を求める要望。
「求人媒体の打ち出し方を変えますか」
「より魅力的に伝わるコピーを考えますね」
では太刀打ちできないし、一次的に解決に向かうことはあっても効果が継続しないことが多い。
「どうしましょうか、効果が出なくなりました」
というご相談をいただくことになる。
最初は
「また頼られて嬉しい」
とのんきに構えていたが、よくよく考えてみると、かつて仕事を受けた時に実は問題が解決できていなかっただけだと分かった。
つまり、この意味においてはうちの仕事は不十分なのだ。
どうすれば、課題を解決し、継続的に成果を出し続けられるのか。その答えはだいたい経営者の中にあることが分かった。
しかしそれが言葉になっていなかったり、言葉になっていたとしてもアタマの外に出ていなかったり・・・。
これは経営層と、現場の両方と接点を持ちながらプロジェクトを進行するぼくらはヒシヒシと感じる。
「会社をどうしていきたいのか」
「何のためにこの会社があるのか」
「社会をどう変えていきたいのか」
「従業員にどんな活躍を望むのか」
その思想を明快な言葉にして、採用、育成、商品開発、営業、販売、流通と幅広い現場に色濃く落とし込んだ先に解決の光が見える。
自分の個性を、心情を信じて、姿を変えることで、求職者から、顧客から、選ばれる存在へと変化していく。
ブランディングの第一歩がここにある。
こうした「会社の個性」に対するファンがふえるように、ぼくらは日々、広告宣伝物を企画し、制作していく。
そして今はその「会社の個性」とは何なのかを言葉にするところからご一緒させてもらっている。
これを採用基準、評価制度、オフィスデザイン、宣伝広告、商品企画など、あらゆる方面に宿らせ、オンリーワンの会社づくりを手伝っていく。
同じ人間が二人といないように、同じ会社はふたつとしてない。これが伝われば、採用でも、営業・販促でも、選ばれつづける確率がグッと上がっていく。
そしてその効果は急に失われたりしない。会社の根っこから考え、実装したものになるからだ。
制作に関する仕事に、性格に関する仕事が加わるようになってきた。
株式会社ピストルズはこれまで通り、制作の仕事もお引き受けしていますが、もっと長い目で見た課題解決の土台づくり「ブランディング」の仕事も、お引き受けしています。
さあ、変わって行きましょうか。
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