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アベプラ 子に会えない親たちの後悔と葛藤とは?約束した面会交流が実現しないワケまとめ(vol.1~vol.4)

2021年1月12日22時からアベプラで面会交流について放送がありました。

“子どもに会いたい”親子離別なぜ起きる?

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家路につく一人の男性。

山田健治さん(仮名40歳)、3年前に購入したマイホーム。ここに一人で住んでいます。しかし以前は妻と3歳の長男と共に3人で暮らしていました。

この動画が撮られてからおよそ二週間。突如妻と子どもが家から居なくなりました。それは2年前の9月の事。普段殆ど夫婦喧嘩をする事がなかったそうですが、その日子育てを巡って、更に知らない間に妻がお金を使っていた事が判明し口論になったと言います。そして妻が警察に通報。夫からDVを受けていると訴えたのです。しかし山田さんは暴力を振るった事はないと言い、裁判所による接近禁止命令なども出されていません。実は被害を訴えた後の妻の音声記録が残っており、「夫から暴力を受けていない」とハッキリと話している事もわかっています。

なぜ妻がそんな事を言ったのか、未だわからぬまま。

山田さん「本当にもう一切何を信じれば良いのか分からないような形になりました。」

結局その後、妻は何の説明もなしに子どもを連れて家を出て行ってしまったのです。

子どもの居る夫婦が別居や離婚をする際は子どもの監護者や離れて暮らす親との交流をどうするかなど、夫婦間で話し合い決められます。しかしそれが難しい場合は家庭裁判所に申し立てをする事が出来、裁判所は当事者や関係者の聞き取りなど調査を行い手続きが進められます。

山田さんも裁判所に委ねましたが監護者は妻に。理由は3人で暮らしていた時に子どもの世話をしていたのは主に母親で別居後の生活環境も特に問題はなく、父親の元に戻す緊急性は認められないと言うものでした。山田さんも家事や育児は積極的にやっていたそうですが考慮されず。裁判所の調査に疑問を感じています。

山田さん「あのー、不満しかないです。」

Q「不満しかない?例えばどういう…?」

山田さん「調査官調査の方は妻の自宅の方、ならびにこれまで通っていた保育園の方には入ったんですけれども、私のこの家ですね、調査と言うものはそもそもされませんでした。」

山田さんに認められた子どもとの面会交流は月に2回それぞれ10時間。夏休みなど一定期間だけは宿泊を伴い一緒に過ごす事が出来ると言うもの。

これは子どもを母親の元に帰そうとした時の様子。

“子どもが泣きじゃくる映像”

山田さん「とと(父親)もじいじもばあばも大好きだから、かか(母親)とお話しよ!大丈夫だよ、ととずっと一緒だからね」

山田さん「大人の都合で子どもに辛い思いをさせていると言うのは…」

しかしこの子どもと会える唯一の機会が奪われる事に…。去年の11月以降突然、妻が面会交流に応じなくなったのです。

山田さん「一切会えてないです。声も一切聞けていないです」

実は例え裁判所に取り決められた面会交流だとしても、強制力はありません。

山田さん「親子なのになんで“面会”なんだろうと不思議な気持ちになります。本当に毎日普通に子どもと過ごしていたのに、生き地獄の中に居るような思いです。」「こういうのを作ってくれて、子どもが。子どもの足を鯉のぼりに見立てたもの」「夏にはペンギンさんでここからまた足が大きくなっていって。」「宝物です。」

山田さんに離婚の意思は無いと言います。もし離婚すれば子どもとの交流を断絶させられてしまうのではないか…。そう不安に感じているからです。子どもに会えず苦しんでいるのは父親だけではありません。

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木下恵子さん(仮名38歳)

2007年に結婚し3人の子どもに恵まれました。しかし4年前に夫と別居。その後子どもたちと会えない日が続いています。夫婦仲が悪くなったキッカケは夫の女性関係。

木下さん「不倫です。何度も女性と関係を持っていて、夫は泣きながら『もうしないから』って謝ってきて…」

ところがその後も不貞行為は続き、別居する事を決意したと言います。3人の子どもと一緒に生活する事は叶わず…。一時期長女と2人で暮らしていましたが、自分の知らぬ間に夫に連れて行かれたと言います。

木下さんは裁判所に申し立てましたが、監護者は夫と認められました。理由は夫の元、兄弟揃っての生活を望んでいる事や、夫の元では実家による子育ての協力が得られるなど子どもたちにとって安定した生活環境であるといった事などがあげられました。

最後に子どもたちと会ってからすでに3年半が経ちました。

木下さん「このぬいぐるみは子どもに会ったらあげたいなと思って頑張ってUFOキャッチャーで獲ったんですけど…もう2年ぐらい前になるかな」

子どもたちとの繋がりは月に1度木下さんが送る手紙。そして夫から届く子どもの写真。ただそれだけです。

木下さん「手作りでやっているんですけど…」

木下さんも離婚はしておらず、親権はあるものの子どもと会えないのは何故か。実は家庭裁判所の面接の中で長女は母親に会いたくないと述べています。その理由について母親の事は嫌いではないものの、もし会えば母に付いていきたいと言ってしまい今の生活が壊れてしまうのではないか…それが怖いと心情を明かしています。さらに父親が嫌がるような事はしたくないとの心配までしていました。子どもがそうした思いを抱える中で、母と子が直接会う事は時期尚早であると結論づけられたのです。

しかし唯一子どもたちの成長を確認する事が出来る写真は、その多くが後ろ姿で表情が見えないものでした。さらに驚くべき写真も…。子どもたちがカメラに向かって中指を立てたり、自分が贈った写真をハサミで切ったり様子が写っていたのです。こちらは破ってごみ箱に捨てる様子。そしてこちらの写真をよく見ると“死ね”“くそばばあ”と書かれています。これが子どもたちの意思によるものなのか。それは定かではありません。

木下さん「やりたくないのにっていう気持ちがあったとしたら、なんだろう。罪悪感で潰されちゃわないかなと言うのが心配ですね」

Q「子どもたち自身がですよね」

木下さん「はい」

裁判所は父親こうした写真を送りつけてくることについて問題視したものの、手紙や写真のやりとりは子どもの心の安定に影響が及ぶ恐れがあるとし、その頻度を減らす決定を下したのです。

※手紙や写真のやり取り「概ね1カ月に1回」→「2カ月に1回」に減少

木下さん「手紙も正直書いていても空しいだけなんですよ。あの、これが頻繁に会っていれば子どもが今何を好きかとか、どういう事に興味があるかって分かるので。話が弾むじゃないですか。でも3年半会えてないと一切わからなくて…」「当たり障りのない『元気?』『風邪ひいてない?』『コロナ気をつけてね、手洗いうがいちゃんとしてね』とか…『愛しているよ、大好きだよ』っていうような本当に当たり障りのないことしか書けなくて。私はもっと子どもたちのことを知って、子どもたちと会話をしたいんですよね。」

子どもに会いたくても会えないでいる親。そうした人たちは今この瞬間も生まれています。親子にとって望ましい交流の在り方とは。考えます。

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平石アナ「小藪さんどうみましたか」

小藪「基本的に僕はどちらの意見も聞いて判断しないといけないと思う方なので。」

平石アナ「そうですね」

小藪「これだけで全てを僕が分かったようなふりして喋る事も違うと思いますし。制度についても、こちらの映っているお二方も、僕が感じたのは人の好さそうなお二方だったのであれですけど。色んな離婚の形、夫婦のケースがあるので、制度に関しても慎重に進めないといけないと思いますが、僕がこのVTRで見た限り、このお二方はホンマ毎日地獄やろなと思いますね。あの手紙、ポーズに関したら意味わからんとやってる場合がもあるかもわかりませんから。手紙を切ると言う事に関して言うと、多分僕も子ども二人おったんで、小さい段階であれが何を意味しているかは多分本人は分かってると思うんですよね。それを慮ってるお母さんが一番辛い。嫌われている事より、切らされてる子どもが可哀そうじゃないかと仰ってたのは本当にそれを感じているお母さん、ホンマ地獄だと思いますね。何よりも辛いんじゃないかなと思います」

平石アナ「このケースでもって全てを描く事は出来ませんけども、まぁ概して大変なんだなと言うのは伝わってきますね。面会交流と言う現実、今どうなっているのか見ていきたいと思います。ではご紹介します。別居や離婚後に子どもと会えないでいる親たちを支援されています“親子の面会交流を実現する全国ネットワーク”代表の武田典久さんです。武田さんどうぞ宜しくお願いいたします。」

武田さん「はい、あのご紹介いただきました親子の面会交流を実現する全国ネットワークの武田と申します。今日は宜しくお願いいたします。対外的には親子ネットさんと言う風に呼ばれております。今のご紹介いただきました通り私もそもそも、今VTRの両名と同じように当事者でございました。今別居8年経過して、今息子と二人で暮らしています。一方親子ネットの方ではこういった全国の当事者、まぁやっぱり一年に数人自殺します。まぁそういった親御さんたち、まぁ何とか支援したいと言う思いで、こういった支援をさせていただいております。本日は宜しくお願いいたします」

平石アナ「そしてもう一方。38年間家庭裁判所の調査官として離婚調停や面会交流などに携わってこられました伊藤由紀夫さんです。伊藤さんどうぞ宜しくお願いいたします。」

平石アナ「今回番組ではですね、子どもに会えずにいる父親、そしてまた別の家族の母親に取材させていただきました。本来ならば双方の見解を伺うと言う意味でも、夫々の配偶者の方にもお話を伺いたいと思っておりました。これは小藪さんが仰る通りです。ただこの取材を申し込んだ際にですね、現在の親子関係に悪影響を及ぼしてしまったり、お子さんに不利益が生じる可能性がある恐れもあると言う大変センシティブな問題であると言う様々な事情も考慮した結果、取材させていただいた方々とも相談させていただいた結果、敢えて今回は取材を控える事と致しましたのでその点ご理解いただければと思います。」

平石アナ「そしてですね今やおよそ一日に570組が離婚をすると言う時代です。未成年の子どもが居る離婚件数と言うのは11万8千組に上ると言うんですね。こう言うデータがあります。佐藤さんお願いします。」

佐藤アナ「厚生労働省によると、離婚後に面会交流が行われている割合は母子家庭でおよそ30%。つまり父親と子どもの面会交流が行われていないケースが70%もあると言う事です。」

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平石アナ「はい更に父子家庭で見ても半分に満たない形で面会交流が結局行われていない現実があると言う事ですね。どうでしょうか武田さん。VTRで見ていただいたお二方と言うのは離婚していないものの、交流が上手くいっていないと言う状況でした。離婚すればより会えない可能性が高まってしまうと言う…」

武田さん「仰る通りです。」

平石アナ「そういう傾向が見られる」

武田さん「そうですね。」

平石アナ「これどうなんでしょう、あらかじめキチンと離婚する際に話しておいてスタートしないとと言うとこなんでしょうか」

武田さん「そうですね。日本を除く諸外国では基本的には離婚する前に、まぁ今日テーマになっています面会交流。子どもと会う。まぁこの面会と言う言葉自体大嫌いなんですけれども。子どもと会うのに何で面会なの。まぁもう一点大事な養育費。これ子どものためのものですから。あのこの二点キチンと決めて、両親やっていけない事はしょうがないので。その上でキチンと別れて子どもはあくまで別居しても離婚しても双方の親が支える。こういう仕組みが必要だろうと、そんな風に思っています。」

平石アナ「はい、あの面会交流っていうのは子どもが離れて暮らす親が子どもと交流すると言う仕組みなんですけれども、どういう事になっているのか見ていきたいと思います。佐藤さんお願いします。」

佐藤アナ「はい。面会交流とは別居や離婚後に子どもと離れて暮らす父親・母親が子どもと定期的、継続的に会ったり、電話や手紙などの方法で交流すること。子どもは両親から愛されていると実感し、安心感や自尊心を高めることができます。回数や頻度などの内容は協議で決められない場合は家庭裁判所に調停を申し立てる事が可能。話し合いがつかない場合は審判と言う形で裁判官が結論を出します。」

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平石アナ「実際どうなんですかね、頻度とか内容って、武田さんどうやって決めていくのかと言う事ですけども」

武田さん「はい、まぁ家庭裁判所を通じないケース、両親間でキチンと決められるケース、中にはそういうケースもございます。ただ上手く話し合いがいかない場合、家庭裁判所の中で面会交流、所謂調停、家庭裁判所の調停と言う制度がありまして、そこで裁判所を通じて両親が話し合いをする。それで決まらなかったら裁判所が一定の決定を下すと、こういう仕組みでございます。」

平石アナ「伊藤さん聞こえていますでしょうか、宜しくお願いします」

伊藤さん「宜しくお願いいたします」

平石アナ「どうですか、あの年齢にもよるんでしょうけども。子どもの意向と言うのはどれぐらい反映されるのか。ここはいかがですか?」

伊藤さん「やはり年齢的に言って、実務の中では10歳以上であれば丁寧に子どもの意見を聞いていくと言う事がされていると思います。ただ子どもが乳幼児期であれば特にそうですけれども、あの言葉で言う事が出来ないと言うことだと思います。ただ経験的には私は小さければ小さいほど、離れている親と会う事については喜ぶし、上手くいく。むしろ思春期以降です、10歳以降ぐらいのところから、色々と難しい事が起こってくるかなって言う風に思っています。」

平石アナ「なるほど。しかもその家庭裁判所で取り決めたのに、それがキチンと実行されないと言うケースが見られるようなんですが。これはどう考えたらよいですか」

伊藤さん「とても残念に思っています。おそらく調停の中で決めてですね、半分から6割ぐらいは何とか出来ているかなと言う風に思っていますが、調停直後から上手くいかないっていうような形も含めて、4割ぐらいは本当に上手くいってないじゃないかと言うのは実務の実感としても持っています。」

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平石アナ「どうしてそうなっちゃうんですか」

伊藤さん「法律的、手続き的には面会交流の調停は何度でも申し立てる事が出来るので、話し合いを続けることが出来る形にはなってはいるんですね。その前に一度調停で決めると、その通りに上手くいかないと履行勧告と言う形で調停条項をちゃんと履行してくださいと言う形の申し出があって、そこでも勧告と言う事なので強制力がないんですが、面会交流をちゃんと組み立ててくださいって言う働きかけはしていく。ただやはりその中で、子どもが会いたがっていないとかですね、会わせる事が子どものためにならないと言うような形で履行をしていただけないと言う事は少なくないと思います」

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平石アナ「子どもと離れている方が会いたいって言う事での綿花交流だと思うんで、一緒に暮らしている方が会わせなくなっていくみたいな考え方でいいんですかね。」

伊藤さん「基本的には、ただまぁ監護している親御さんの方が私が会わせたくないからですとは絶対言わない訳で。やっぱりその子どもが会いたがっていないと言うような形と理屈をつける事が多いんだと思います」

小藪さん「都合のいいように言いますわ、そりゃあね。」

平石アナ「ここ武田さん、どう見てらっしゃいますか」

武田さん「いま正にこの履行勧告。制度としてはありますけれども、あの法曹界でこの履行勧告をなんて言うかと言うと裁判所からのお手紙って言います。要は単に手紙が来るだけで、それに対して答えようと答えまいと、どうでもよい。まぁこれは一部の弁護士さんだと思いますが、無視していいんですよ、罰則はありません。これ履行勧告の前から、この調停の合意するタイミングで今は合意してください。ちょっと会わせて、嫌になったら止めていいんですよ。って言う事を心無い弁護士さん非常にいらっしゃると。勧告は勧告で強制力はないので、弁護士さんなんかはお手紙だと。まぁそういう風に言いますね。」

平石アナ「伊藤さんの話に少しありましたけども、思春期になってくると難しい面もあると。子どもの立場から見た面会交流と言うのはどう言うものなのか。どうみてらっしゃいますか」

武田さん「まぁ本来であればですね、両親がキチンと納得感がある合意をして喜んで送り出す。お父さんと会って楽しかった?今日お母さんと会って楽しかった?って言うのが理想なんですが、日本の家庭裁判所での離婚に関わる話し合いには基本的には酷い夫婦喧嘩です。何故かと言うと離婚の理由で、ようは有責主義と言いまして、婚姻を継続出来ない明らかな理由があるとき、それをお互い主張しちゃいますんで。あなたが悪い、お前が悪い。で子どもの存在ってどっかに行っちゃってて。ずっと誹謗中傷が続くんですね。で、そんな環境の中、気持ちよく納得感を持って面会交流の合意が出来るか。そりゃ非常に難しいと思います。これ制度的な背景って凄い問題あると思ってます。」

小藪さん「なるほど」

平石アナ「池澤さんここまでどう聞きましたか」

池澤さん「交流できない、親なのに自分の子どもと会えないって言うのは本当に辛い事だと思うんですけど。こうお話を聞いているだけでも凄く問題がありそうな制度。特に最初に取り決めたのに履行されない。例えば面会義務であるとか、養育費の支払いであるとか。そこに何故罰則みたいなものが無いのか凄く気になります。」

武田さん「今現在我が国では罰則はありません。これはですね日本の法制度の中で面会交流って言うのは誰の権利かって言うのも明確に決まっていない。ここが大きな原因です。海外であれば海外諸国は基本的に面会交流は国によって違うんですけど、明確に別居する親御の権利でもあるし、子どもの権利でもあるし。別居する親の権利でもありながら、日本では親権って言い方しますけど、義務である。所謂養育責任を果たすための一つが養育費であり、一つが面会交流である。これが明らかになっていますんで、海外諸国の場合はこういった約束が守られなかったケースになりますと、監護者変更、親権者変更、こういったペナルティが実際に行われます。こういう考え方そのものが違うんですね。」

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平石アナ「実際にこちらは家庭裁判所で無料で受け取る事が出来る“面会交流のしおり”となってるんですね。開きますと子どもと離れて暮らしている方、もう一方は子どもと一緒に暮らしている方、こういう事に気を付けて面会交流をやっていきましょうねと言う事が細かく書かれているんですね。これ家庭裁判所に置かれていて、無料なんですけど、そういう事態になってから受け取ってもしょうがない気もして。なんか産まれたらすぐ配ってもらう事ぐらいの、それぐらいでもいいんじゃないかと」

小藪さん「基本的に先ほど仰ったみたいに、会わさないと言う事に関しては、夫婦喧嘩の延長で会わせへんて言うてる時点で子どもの人格ないと言うか、人間を育てていると言う感覚が預かっている方になくて、相手の嫌な事をさしたらぁ、喜ばす事なんてありえるかいな。うちの可愛い子を何であんな嫌いな奴に会わさなあかんねん。個人的な感想があるんですけど、あんたの感情なんかどうでもいいと言うか、子どもがそりゃどつくとか危害を及ぶような人であればそれは裁判所で訴えて会わさんといてくださいと手続きふんだらいいですけど。そこで会わせへんとか養育費払わへんとかは持ち物として自分の子ども見てますよね。もうリスペクトないかなと言う風に思いますね」

池澤さん「こう会わせない理由の一つに養育費を支払ってくれないからっていう、そこが払われるようになったら会わせてくれる人も逆に増えるから。そもそもその罰則がないと言うところに凄く問題があるんですよね」

平石アナ「そこの問題もあるかもしれない」

武田さん「そうですね。養育費キチンと話がついたら払われるようになるケース、それもあります。ただ私どもの会員全国で552名ぐらい居るんですが、我々の会員は養育費の支払い率は90%です。でも会えてるのは半分。」

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池澤さん「それ以上の問題も」

武田さん「問題もと言うか、何をしようと嫌いなあなたが喜ぶことなんかしてやるもんか。裁判所ではこう言いませんよ。裁判所では別の子どもが会いたくないって言ってるとかの表現をとりますけれども。もう本質的に仰る通りですよ。あの子どもは私のもの。私の幸せが子どもの幸せ。いやそりゃちょっと違うんじゃないかと言うのが私の個人的な意見です。」

小藪さん「だいぶちゃいますよ」

佐々木さん「今伺ってると感情で、善意で片付く問題では全くないんだろうなってよくわかります。子ども居ないんで偉そうなことは言えないんだけど、ただ日本ってやっぱり未だにね、昔標準家庭って言っていた会社員と専業主婦と子ども二人みたいな、そういうモデルが頑として存在していて、それこそ結婚しないで産んだ子ども、昔私生児って今婚外子って言いますけども、そんなのも制度化、戸籍でちゃんと区別しないで表示されるようになったのって2000年代に入ってからですよね、2004年の戸籍法改正って。そんだけそのちゃんとした家族じゃない人たちはアウトサイダー、外みたいな感じのイメージで、だからそもそも根幹に、離婚した親がいてその子どもがどうするみたいな事をあんまり考えないで社会が作られている感じが凄くあるんじゃないかなって。そこをなんかお互いの善意でなんとかしましょうって綺麗ごと言うのは簡単なんだけど、そんなものじゃ対応出来なくなってるし、現実に憎みあうとかは当然ね人間だってある訳だから。しょうがないよね、だったらそう言う離婚もするしシンブルマザーもいるし、シングルファザーもいるしって言うのが普通だって言う前提で社会をちゃんとグランドデザインして、その中で面会交流も養育費も制度化していくって言うぐらいの思い切った政策をうっていかないとダメで、自民党のお爺さんが未だに日本の伝統的な家族は専業主婦だとか言ってる状況だからだめだと思うんですよ」

小藪さん「急激にバーッと変わったから未だちょっとね。お爺さんたちが追い付いていないかも分からないですね。今の30代ぐらいの人らが政治家で与党ばー占めたらガッチリ変わるでしょうけど。それでも一刻も早くしてもらいたいでしょうけど」

武田さん「そうですね。子どもの成長は待てませんので。もう皆さん我々の会員も一日でも早く。少しでも元気なだけでも知りたい。それが正直な皆さんの…」

池澤さん「変わる気配って言うのはあるんですか、法律が変わる気配って言うのはあるんですか」

武田さん「それはですね、実は2019年の2月にですね、国連から勧告を受けてます。日本が子どもの権利条約、我が国も90年代に批准したんですけど、それを守っていない非人道国であると言う勧告を受けていまして、確か昨年のですね11月に法務省が家族法研究会と言うものを立ち上げまして、離婚後の子どもの養育の在り方と言う見当が今進んでいます。私も参考人として意見を述べさせていただいております。ただ未だゴールが見えておりません。」

平石アナ「この面会交流の話をするに当たって一つ外せないですね大事なポイントと言うのが小藪さんからも少し話がありましたけども、DVとかですね、子どもへの虐待が潜んでいるケースと言う事ですね。この際に面会交流をする事によって相手の支配とか被害が続いてしまうと言う恐れがあるわけですね。伊藤さんどうでしょうか、こういうケースの見極めですよね。DVがあると言ってるのが本当にあるのかどうかも分からない事も含めてですけども。どういう調査がなされているのでしょうか」

伊藤さん「具体的には直接的な暴力。あとはその所謂精神的なとか、経済的な締め付けと言うのが色んな形のものがあると思うんですけれど、やっぱり今増えているのはDVって言うとやはり暴力を伴うのかと言う事だし、ただ実際調停の中でそれについて白黒決めるって非常に難しかったりする。ただ私がもし調査するんだとすれば、やっぱりそれはいつの頃から、どれぐらいの頻度で、そしてその結果診断書がありますとかですね、シェルターに避難しました、その記録がありますとか。やっぱりそういう事についてきちっと事実を積み上げて、やっぱりDVが本当にあったかどうかって事を見極めるって言う必要があると思うんですね。ただあの所謂家裁の調停の中で、それを凄く丁寧にやれるのかっていう事を言われると、やっぱり不十分な部分もあるかもしれないと思うところもあります。」

平石アナ「はい件数もどんどん増えていると言う最初にお伝えしている通りですし、ましてやその暴力的なものは分かりやすいかもしれませんけど、精神的なDVって言うのはある意味離婚に至る経緯の中でのやり取り事態がもはやそれに匹敵する可能性もあって。それが相手にとってみれば精神的なDVですよと言われてしまった時に言われた方は反論出来るのかと。非常に難しい面をはらんでいる気がするんですが、ここはいかがでしょうか。」

伊藤さん「よくある売り言葉に買い言葉って言うことでいかないかなって言うのが一つ。あのそう言うものも多いんじゃないかなと思いながら。ただやっぱり確かにパワハラ、セクハラと言わざる負えないと言う事もあるだろうと。そこのところを丁寧に見ていくって言う事だと思いますし、私は武田さんが仰ってる事は、家裁の人間としては分かってるって言ったら申し訳ないんですけど、あのやっぱり離婚するとしても離婚後子どもを共同して養育するって言う、やっぱりそこが大事じゃないかと思うんですね。ただやっぱりそういう風に中々ならずに、裁判所でやる調停だとしても白黒をつける場所だ、勝ち負けを決めるって言う。私はそういう事ではなくて、親の離婚を前にした子どもがこれから幸せに生きていくために、それぞれの親がどういう事が出来るかって言うそこの所をきちっとわかっていただけるといいなって。だから裁判所としては最終的にはどちらかに親権者とか決めますけど、私は調査の中ではどちらのお父さんお母さんもwin-winになるって言うそういう形で解決が探れないかって言う風に思って仕事をしてきました。」

小藪さん「ホンマに、そやから佐藤さんとかね、これから男の人を選ぶ時、顔面やのうて離婚した後も優しいやつを選んでくださいよ。」

佐藤さん「本当にそうですよね」

小藪さん「スポーツ選手ばっかりいこうとしてるんじゃないですかー。離婚した後も優しい可能性あるやつと結婚してください」

平石アナ「佐藤さんこれ(面会交流のしおり)渡しておきますんで。出産前に読んだ方がいい」

佐藤さん「これ(面会交流のしおり)を読んで決めます。」

CM

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平石アナ「さぁ面会交流について話を進めていますけども。あのそれが上手くいかない理由の一つとしてまぁDVもあると。本当にあるんであれば、これは面会交流すべきではないと言うことがあると思うんですけれども、武田さんどう言う風にこの辺は」

武田さん「正にあのDV、児童虐待これあってはならない事。しかしながら残念ながらDVもありますし、児童虐待世の中ございます。私どもの基本的な考えは安全が担保されない面会交流はこれはあり得ないと言う風に思っております。でまぁそんな中で今日、元家庭裁判所の調査官の伊藤さんが率直な事を仰っていただいて、家庭裁判所は丁寧に見ませんと。DVがあったか無かったか見ませんと言うご発言をいただいたと思っています。あの正直事実認定はありません。殴った蹴ったこれは地方裁判所で保護命令とか接近禁止命令とか、きちんと双方の申し出を受けてあった、無かったっていう決める手続きはありますけれども家庭裁判所ではありません。特に精神的DVでは、今ルールも何もないんです。精神的DVいけない事だと思いますよ。でもお子さんに会う事を制限されるような精神的DVって一体なんなんだ。我が国はおの定義がありません。あと併せてそれを認定する制度もありません。なのでこの、あったか無かったかって言う、あなたは私の事を罵ったとか家庭裁判所の中で夫婦喧嘩の延長になる。ここも正にちゃんとガイドラインを作って事実認定をすべきと。まぁこんな風に考えています。」

平石アナ「徳井さん、ここまでいかがですか」

徳井さん「色んなパターンがあるんで何とも言えないですけど、その僕なんかが思うのは3歳の子、さっきお父さんが楽しかったから泣いちゃうじゃないですか。俺だったら会わないかなと思うんですよ。その3歳の、さっき先生は思春期の方が大変って言ってたけど、僕小さい子の方が気持ちがブレちゃうと思うんですよね。パパとママ別々にしか会えなくて何で一緒に居てkれないのって言っても両親は一緒になれないじゃないですか。それ説明できないまま、たまにパパに会うので泣いちゃうんだったら、それ奥さんに新しい旦那さんが出来るか彼氏が出来るか、自分が幸せになって欲しいなって思ったまんま大人になるまで待つか、思春期になって実はこの時こうだったんだよって教えてあげるって言う手もあるから。まぁ何とも言えないですよ。本当みんな色々違うから、事情が」

小藪さん「本当普通に喧嘩したパターンならええけど、パッと連れさられたりとか言う場合だとまたあれやし。」

徳井さん「そうですね、それは可哀そうですけどね。」

小藪さん「パッと連れ去られるのはホンマ地獄やで」

徳井さん「それは誘拐ですからね」

小藪さん「イントロ無しでいきなりサビやからさ」

平石アナ「この交流のしおりなんですけれども、裏にですねこう言う事が書いてあるんですね。面会交流は子どもの成長のために行うものです。子どもにとってはどちらも大事な親なのですと。まぁ徳井さん仰ったように板挟みになる子どもの目線で見ないと、本当に親が自分で自己満足のためにやる事じゃないよっていうね。改めておさえておかないといけないのかなと思いますね。武田さんと伊藤さんにここまでお話を伺いました。どうも有難うございました。」

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全体的に凄く良い作りになっているなと感じました。平石アナは今までこの手の番組を見てきた中で一番理解があるなと感じました。小藪さんも理解が素晴らしいですね。徳井さんは残念な気がしましたが、一般的にこういう意見を聞く事はありますし、こういった方々に実情と子どもの心情を本当の意味でしっていただく事も大切なのかと感じました。

先ずは40分近く放送していただけた事が有難いですね。関係者の皆様ありがとうございました。

サポートは別居や離婚を経験した子どもの支援に活用させていただきます。宜しくお願い致します。