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協議離婚の改革

先日ステップファミリーを読み、noteを書かせていただいたのですが、協議離婚についての追記をしたいと思います。

協議離婚の大がかりな制度改革が必要です。共同親権が可能になっても、それだけで子どもの福祉が保証されるわけではありません。単独親権制と並んで世界的にも珍しい日本の協議離婚が大きな抜け穴となっているからです。
離婚・再婚後に両親が努力して相互の協力関係を作り、子どもたちに恩恵がもたらされるには、両親がその方向に進むことを促進し、支援する社会のしくみが必要です。自然状態に放置されれば、葛藤を抱えながら離婚する両親の多くは、互いに関わることを避けるか、衝突し続けて、協力関係の構築に進む確率が小さいからです。
面会交流と養育費の支払いについて子どもの利益を最優先して父母が協議すべきと新たに民法に定められたのに、現状ではそれが実行されたかを確認するすべがありません。実際、2016年「全国ひとり親世帯等調査」では、協議離婚の場合、面会交流の取決めをしているケースは母子・父子世帯のいずれも二割程度にすぎません。養育費の取決めも、母子世帯で38%、父子世帯で16%に止まっています。つまり、江戸時代から連綿と続く「離婚は私的な家の問題」とする固定観念が邪魔をしています。
「子ども最優先の離婚」を実現するためには、他の多くの国と同様に、家庭裁判所のような専門機関の関与は不可欠でしょう。専門機関が離婚届け提出の窓口となり、離婚(再婚)の際に両親が子どもに配慮すべきこと、共同養育のメリットとその方法論などを学ぶ教育プログラムやカウンセリングの機会を用意します。さらに支援を受けながら父母が子どもの養育について協議書を作成し、その機関が協議書をチェックしたうえで離婚を認めるのです。
離婚後の親の一人だけに責任を背負わせて、子どもたちの福祉に国家が関心を向けない現在のしくみが大きく変わる事になります。子どもたちの権利を守るために、必要な人的・施設的な資源確保に予算投入することはどの条約締結国でも当然です。兵庫県明石市のような先駆的な地方自治体にお任せ状態を脱して、国が責任を持って対応する制度を確立するには、それ相応のコストを覚悟すべきでしょう。

共感する内容でしたので引用させていただきました。この後に継親子養子縁組の改革についても本の方では書かれていて、そちらもとても良い内容でした。

巻末にステップファミリーを知るためのガイドがありました。このようにまとまってると解りやすくて良いですね。ステップファミリーや離婚、再婚、面会交流等のまとめサイトがあまり無い事もこの問題が埋もれてしまう原因なのかもしれません。

役立つ本

関連する団体とウェブサイト

おすすめステップファミリー映画

幼な子われらに生まれは見た事が無いので見てみたいなと思います。重松さんの小説は好きですし浅野忠信さん田中麗奈さんと好きな俳優さんなので楽しみですね。グッドナイトムーンは20代前半の頃に観た記憶がありますが、今観ると感じ方は全く違うのでしょうね。

以下のサイトも役立ちそうなので併せて載せておきます。

昨年のキッズふぁーすとさんのイベント、凄く勉強になる内容で資料も大切に使わせていただいています。今年は未だ告知が出ていませんね。コロナ禍での運営大変かと思いますが、引き続き楽しみにしています。

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