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親の結婚をみて我が結婚なおせ




先日の結婚記念日にちなんで、私の「結婚相手に求めるもの」について。

私は「将来はお嫁さんになる」的な夢は全くなかったけれど、子供の頃から結婚相手に求める条件リストを脳内で構築していたと思う。

子供の頃誓った条件はこれ

すぐ怒らない人
妻をバカにしない人
同じ宗教観の人

お察しの通り、父が上記条件に該当しなかった。
もしモラハラ検定があったら、父は楽勝で1級とれただろう。

そして成長し、二十歳あたりになるとそれまでの親の知られざる事実を知り、さらなる項目が追加される。

不貞を働かぬ人

ていうか、なんで3回も浮気してるのに離婚しないんだ、母よ。

第1回目と第2回目は後日談として後で知ったのだが、3回目はキツかった。ライブだった。

当時私は大学生だったと思う。
髪をドライヤーで乾かしていたら、離れた居間にいた父が
「お父さんには彼女がいるんだ」
と宣った。
「ふーん」と表面上は返したけれど、心の中では
「寒っ!何ぬかしとんねん ボケ!!」と叫び、背中を向けたまま、髪を拭くフリをして、湧き出てくる涙を拭った。
何にも知らずに、数週間前に結婚記念日祝いにケーキをプレゼントした自分が寒くなった。
しかも金欠だったのに…

当時父はまだ40代後半、単身赴任で週末家に帰ってくる生活だった。
赴任先に戻る車を見送りながら、「行かないでよ」と思いながら、ヒトの気持ちを変えることの出来ない無力感がジワジワとしみた。
いろいろあったけど「普通」の家族だと思っていた、その残された外観すら音をたてて崩れていく。

私がもっと幼かったら、絶対にグレてたと思う。
ちょっと悪くなってやろうとタバコを買ってみたけど、1パック吸い終わるまでに飽きた。

母は専業主婦で、4人の人間を経済的にサポートするのは難しいというのも、離婚しなかった大きな理由だと思う。
この経験から「専業主婦」になるという選択肢は私の中には存在しない。

だた、父が100%悪かったのか?
今なら多少理解出来る背景もある。
これはまた別の機会に。
擁護するわけではない。
今でも、年老いた父が家族のありがたみについて語ると、ぞわぞわする。

「昔は好き勝手してみんなを困らせた」とかお詫び的コメントをされても、もうそこには埋めることの出来ない大きな傷が家族には残っている。
30年近くたった今でも、稀に家族が揃った時にはどこか嘘くさい空気が漂い、室温が2℃は下がる。(当社比)

だからね、私にとって誠実であることは最重要ポイント。

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