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スリランカ/アーユルベーダを体験、シニアの感想 シニア夫婦の海外個人旅行

 今回の旅行では、妻の希望でアーユルベーダを体験しました。スリランカのコロンボ近郊にある、アーユルベーダ専門のホテルに3泊4日の滞在をしました。(2024年2月13日~16日)
 アーユルベーダとは、WHOでも医療行為として認められているものです。
アーユルベーダの詳細はこちら(ウィキペディア)

アーユルベーダの施術

 医療行為なので、滞在中は毎日医師の診断を受けます。医師の診断で体調などを確認し、医師がその日に受けるトリートメント(施術:治療)の内容を決めてくれます。
 トリートメントには、額に油を流すシロダーラや、全身に油を塗ったまま横になって、サウナのようなものに入れられるものなど、かなりの種類があります。

トリートメントのプラン

 午前に1回、午後に1回のトリートメントを受けるのが基本のようです。トリートメントを受けると、体中が油でべとべとになります。べとべとになりますが、すぐにシャワーを浴びるのは禁止されています。油の中に含まれている薬の効果がなくなるからです。
 シャワーは、午後のトリートメントを受けて1時間以上たたないと、使えません。そのため、ほぼ1日中バスローブで過ごすことになります。
 昼食もバスローブを着たままで摂ります。まるで、3泊4日の入院生活です。
 バスローブを着ている間は、ホテルの敷地内で散歩をしたり、読書や瞑想をしたりして、ゆっくり過ごします。バスローブを着ているので、ホテルの敷地から外に出ることはできません。
 午後のトリートメント終了1時間後に油を洗い流してから、次の日にトリートメントを受ける前までが、私服でいることができます。

アクティビティの日程表

 退屈しないよう、朝は6時から1時間ほどヨガ教室があります。夕方もビーチヨガや瞑想などの無料アクティビティが用意されており、ホテルの敷地外にも連れて行ってくれます。

ビーチヨガ

食事

 ホテルの外に出ることができないので、食事は3食付いています。
 このホテルの食事には、3つの種類あります。医師が診断した後に、食べてもよい種類を指示してくれます。

3つの種類の食事

 食事は、ホテルで出されるもの以外は、口にしてはいけないことになっています。お酒はもちろん、コーヒーもダメです。
 ビュッフェスタイルで提供されるので、量は好きなだけ食べられますが、飽食に慣れていると病院食のようで、たくさん食べられません。薄味で、スープに雑穀、カレーと果物といったものが、毎日3食出てきます。カロリーが低く、繊維質の多い食事です。

カレーとスープと果物

 この食事を続けるだけで、数kgは減量する感じの低カロリー食品ばかりです。
 私たちは3泊4日ですが、1週間から2週間このホテルに滞在して、トリートメントを受ける人もいるそうです。その場合は、最初に薬(下剤)を処方され、胃腸の中を空っぽにしてからのスタートとなるそうです。

感想

 長々と内容を書きましたが、私(65歳男性)が体験した感想を記載します。
 結論を言いますと、次はここに来たいとは思いません。(妻は、また来たいと言っています)
 その理由として第一は、同性の男性がトリートメントを行うことです。
 アーユルベーダは、男性には男性が、女性には女性が施術することになっています。

左(開放的な女性用の施術室)
右(男性用の施術室)

 私は男性に体を触られるのが気になって、リラックスできませんでした。トリートメント自体は気持ちの良いものですが、男性に体中を触られているという意識が常にあり、生理的に難しいものがあります。
 さらに、不織布のパンツ一枚で施術を受けますが、そのパンツも履いていなくてもよいくらい、めくったりずらしたりされます。お尻などほぼ丸出しにされます。
 あちこち気になる部分にも触られて、リラックスどころではありません。高いお金を払って、なんでこんなに嫌な思いをしなければならないのか、と思うくらいでした。

施術の建物(男性用)

 施術する人は、仕事として一生懸命されているようですが、慣れていない私は結構苦痛でした。そのため2日目の診断時には、へそから太ももまでの間は一切触らないようにして施術するよう、医師に伝えました。
 日本でも東南アジアでもマッサージは時々受けますが、施術はいつも女性で、男性から受けたことはありませんので、どうしても抵抗があります。

 次に気になったのが、ハエと蚊です。窓は開けっぱなしで、天井も隙間だらけです。日本にあるような電子蚊取り器を置いてあるそうですが、あまり効いてないような気がします。特にハエが多く、油を塗る前はかなりの数が寄ってきます。

電子化取り器

 女性の施術室には、蚊帳(かや)があり、希望すればその中で施術してくれるそうです。ハエはともかく、蚊に刺されるとマラリアにかかることがあると聞いていたので、心配でした。
 ホテルの部屋にはハエも蚊もほとんどいませんが、エアコンもない施術室は、風通しが良いようにあちこち開放してあります。ハエや蚊がいるのは当然ですが、気になって、なかなか受け入れることはできませんでした。仏教の国なので、ハエや蚊でさえも殺生はあまりしないようです。

効果

 このアーユルベーダを体験して、実際の効果について記載します。
 確かに医療行為として認定されているだけあって、いくつか効果がありました。
 一つは、便秘気味だったのが、このホテルにいた間だけは、解消したことです。3日目には、食べたらすぐに出るというようになっていました。
 二つ目は、夜よく眠れたことです。ホテル近隣の音が夜でもよく聞こえていましたが、気にならずに寝ることができました。
 三つめは、効果かといえるかどうかわかりませんが、トイレに行く回数が増えたことです。水分を摂った以上にトイレに行っているような感じです。悪いものが、体から出て行っているのでしょうか。
 効果はあるのでしょうが、男性に施術されるのと、ハエや蚊が寄ってくるのが嫌で、効果を打ち消している感じがします。

薬湯のお風呂

 ホテルの従業員によると、このホテル利用者は半数近くが日本人で、そのほとんどは女性だそうです。ホテル内では、ほぼ日本語で対応できます。多くの従業員が日本語を話せます。医師との診断も、通訳がついてくれますので、全く問題ありません。書類や案内も日本語で書いてあるので、英語がわからなくても心配はありません。日本人が多い理由の一つでしょう。
 アーユルベーダの医師は、体の毒素を排出するには、10日必要と言っています。妻はこのホテルが気に入っており、医師の言葉を聞いて1年に1回10日くらい来たいと言います。

朝6時からのヨガ教室

 女性と男性では、感性が違うのでしょう。ここに来るのは、女性が圧倒的に多いのもわかる気がします。私たちが滞在中も、多くの長期間滞在する日本人女性がいました。このアーユルベーダを受けるためにだけ、スリランカに来る女性もたくさんいました。

今回滞在したホテル

 今回私たちが滞在したホテルは、カルナカララ・アーユルベーダ・リゾートです。
 宿泊施設は2種類あります。コテージの宿泊施設と、3階建ての宿泊施設です。3階建ての宿泊施設には、バスタブがついておりゆっくり入浴できます。

コテージの宿泊施設

 アーユルベーダ専門のホテルで、大学から専門の医師を派遣されているそうです。

3階建ての宿泊施設

 予約やリクエストなどのメールは、すべて日本語で対応可能です。コロンボの空港から車で40分ほどでの距離にホテルはあります。
 アーユルベーダは、西洋式の対症療法とは違うもののようです。病気とは診断されないような、何となく体がだるいとかやる気が出ないというのは、ここにきて毒素を排出することで直るかもしれません。

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