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お元気ですか?夏になると姉さんを思い出します

熱波が続いている。湿度も高いのか
不快感が増してきている。
夏はもっと爽やかであるべきだ。
最近ジリジリと日差しがキツく感じるのは、
私が年を取ったせいだろうか。子どもの頃は、やたらと汗をかいていたような気がする。だからこそたまに吹く風に涼しさを感じ、冷蔵庫の麦茶がおいしく感じたのではないだろうか。

スイカ、とうもろこし、えだまめ、麦茶、ふかし茄子、冷や汁、えご、そうめんそうめんそうめんそうめんso…men Yah!
夏休みになると本当に飽きるほど食べさせられたそうめん。今の時代では様々なアレンジレシピがあるが、私が少年だったころは、そんなものなかった。少なくとも私の家庭では。

テンヨのビミサンを希釈してノーマルに食べ、せいぜい薬味にミョウガ、ゴマ、ネギ、ノリ、を入れるくらい?夏はとにかく「そうめん」が食卓に上がる。上がりこむ。暑さの続く日にどうしても温かいごはんを食べたくなかった私は「茹でるのも暑くて大変なのよね」と語る母を尻目に、昭和のCMよろしく「夏はコレだね」とかわけのわからん世迷言を声高らかに宣言し、負のそうめんループを巻き起こしたのだ。

今でも少年時代へタイムリープし炎天下でこっぴどく説教してやりたい。

来る日も来る日も素麵素麵冷麦?素麺。そうめんだろうがひやむぎだろうがお構いなしだ。とにかくテンヨのビミサンなのだ。今日も明日も明後日もそうめん、めんつゆ、そうめんめんつゆ、そうめんつゆ。

版画・切り絵を使った独特なコントラストで、和風ダークファンタジーの巨匠と支持される(?)ほどの名作”モチモチの木”で有名な作家の”滝平二郎”先生がキャラクターデザインを担当した【テンヨのビミサン】そのパッケージはとにかく印象的で、緑色の背景にくっきりと浮かび上がる和服を着た色白の姉さん。なびく長い髪が、見る者に夏の合間に吹く一陣の爽やかな風をイメージさせる。でもそれが毎日食卓に現れるのですから、夏の終わりにはビミサン姉さんを見るたびに「明日は食卓に出てこないでね」とウィンクして願ったくらい飽きてしまったのである。

思えばこれが初恋だったのだろうか...


と、ここで久しぶりに”ビミサン姉さん”こと
テンヨのビミサンのキャラクターの
ご尊顔を拝みたくてgoogle検索したら
衝撃の事実が浮かび上がった。

「販売地域が限られている」

何ィィッ!!本当だろうか北陸甲信越を中心に販売を展開しているらしい。しかもこれは山梨県で生産されているローカル調味料ということだ!うぅ…嘘だろ.…日本国民全員が知っていると思っていた。昭和の夏の風景と言えば必ず出てくるのが【テンヨのビミサン】だと思っていた。グルメでハイソな上級国民の皆様のほとんどが【テンヨのビミサン】を知らなかったなんて。嘘だろおい。
昭和の時代にビミサンという横文字の洒落た商品名。その由来は「美味を讃える」ということらしい。

世の中は知らないことだらけ、
自分の中の常識も他人にとっては非常識。


ぽかん。

うん、わかるよその感じ。
筆者の熱量に反する、読み手側の共感の無さ。もはや薄ら寒いほどの文字の羅列にしかおもえないのだろう? いや、責めたりはしない。むしろ責められるべきはローカルな話をする筆者の方である。夏の想い出を語ると思いきや、唐突なローカルネタと勝手な絶望。そうめん一つでここまで騒ぎ立てるのだから、やはりどうかしているのだ。早くフォローを外したほうが良い。

しかし、これがココの通常運転である。


世間様は夏休みという―
永遠とも一瞬ともいえる
特別な期間に入っています。
子どもが毎日自宅にいて騒がしいって?
すぐに大きくなりますよ、子どもというものは。
一緒に居られる時間は意外と短いんですよ。
想いで作りましょう、今のうちに。

コロナで遠出もむずかしいって?


いいんです。
そうめんでも食べさせておけば。

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