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25.来年の読書計画を始める

この年末から、はじめての挑戦を試みる。
来年、2022年の「読書計画」と命名した。文字の通り、新年を迎えるにあたり、来年の読書を計画するという単純なものだけど、そんなに堅苦しくなく、2022年中に必ず読む、といった本をリストアップするだけのこと。

世にはあまりに多くの作品があり、本を手に取る時に迷うことがある。
その時、その時で読みたい本は変わっていくが、人生の内でこれだけは読んでおこう!という本を常に更新していかないと、なかなか手に取る機会がなくなってしまうタイミングがある。実際に、また読もうと思っていても、別の新刊に心惹かれて未だに読めていない本が数冊あったりするので。

ここ数年、村上春樹さんの作品が大好きで、徐々に読み進めているのだが、長編に慣れていなかった私には、数冊に渡る作品を読む前には覚悟がいる。
少しづつ、2冊、3冊、と長編に慣れるようにしているが、まだ5冊とか超長編を手に取ることはできていない。

『ノルウェイの森 上・下』
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド 上・下』
『ねじまき鳥クロニクル 第1~第3部』

今のところチャレンジした長編はこの三作のみ。
どれも好きな作品で、読めば読むほど引き込まれる村上春樹ワールドは癖になるので、私用が忙しくて読書の時間が取れなくなると、逆にちょっとストレスを感じてしまう。(早く読みたい、けど読めない!という具合)
更に、長編の途中で別の作品を読みたくなることもあり(それは大体、短編やエッセイなど短いもの)、ちょこちょこ浮気していると、もちろんのこと時間が掛る。だから、長編に臨む際、私としては覚悟が必要。

もう一つ読書計画の中で実施してみたいのは、季節感にあった作品を読むこと。読んでいる季節と、作品の季節描写が一致していたらより季節の美しさを感じることができるだろうし、より没入感を感じられるのでは、と思う。村上春樹さんの作品の中でも、私が最も好きな『スプートニクの恋人』は、毎年夏に読みたくなる。作中、一つの舞台となるギリシャの街について描写した文章がどれも目に浮かぶようで、夏の気配を濃くする。

 店の外に出ると、塗料を流し込んだような鮮やかな夕闇があたりを包んでいた。空気を吸い込んだら、そのまま胸まで染まってしまいそうな青だった。空には星が小さく光り始めている。
『スプートニクの恋人』村上春樹著 p.145

日中、強い日差しを放っていた太陽が沈み、じわじわと濃紺の夕闇がやってくる情景の描写。この箇所だけではないけれど、文章って芸術だなぁ、なんて可能性があるものだろう、と強く感じたのが本作だった。

***

そんな訳で、お気に入りのほぼ日手帳に「読書計画」ページを設置し、ちょっとずつ更新していこうと思う。今のところ挑戦したい作品は、これも村上春樹さんの『騎士団長殺し』か、『1Q84』のなかなか長ーい作品。

おわり

☆いつも #1ニチ1エッセイ を読んでいただき、ありがとうございます。さらに、「スキ」を押していただいたり、フォローしてくださる皆様、コメントをいただけること、心より感謝です。文章特訓の日々はまだまだ続きます。今後共、よろしくお願いいたします。

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