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短歌(気まぐれに)

喉裂けて 血肉飛ぶ指で 引く六弦 何故、歌うの?と 聞くは誰やら
何故、涙 隠して歌う 悲しみを 異形に見せて 歌う人たち
驢馬を引く 老婆が見るは 花を摘み 匂いかぎたる あの日の“少女“
波立つは 冬のビーチに 腰掛ける “別れ“切り出す 男と”女”
雨の日は 悲しみの空? 見上げては たれかの涙 流れる故か
老婆纏う 赤いポンチョ と青い空 ペルーの午の ある日の風景
ケーナ吹き 音が響いて 染み込むは 古の血を 覚えし山々
サンポーニャ 弾む音を吸う かなしみの 風雨を生きた ペルーの遺跡
山々を 超えて響くは 楽人が 吹く悲しみを 纏いし音色
灰色の 波乗るために 乗るボード あの日に死んだ 彼のためにも 
あの世には 何があるのと 幼子の 声聞き流す 老婆の笑顔
 

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