⑩‐1 Beef Stew【詩〜絵で読む物語〜】
あの人は、何も知らず
「綺麗だ」と手を伸ばす
きっと花の名すら、どうだっていいんだろう
その手に触れられても、花は微笑まないだろう
私は、思い込んだ
「知ってる」と微笑んだ
ずっと花だけ見て、知ってるつもりでいた
その笑顔を向けられ、花は微笑んだフリだけ
いつも、美しい部分だけ見て
いつも、勝手なイメージだけで
あの人も、私も、何も見えてない
耳を傾けて、視界に入った緑色
ずっと深くて、なかなか見えない茶色
両側で咲くそれぞれの花
ちゃんと見よう、知っていきたい
一番鮮やかな色ばかりに囚われないで
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絵で読む物語 【⑩‐1 Beef Stew】
文字で綴った物語を絵で表現していく「絵で読む物語」
ただの絵として、あなたなりの物語をつくるきっかけとして、文字の物語の挿絵として…あなたの一番良い方法で受け取ってもらえたら嬉しいです。
※この記事は小説『春に成る/ビーフシチュー①』、小説『春に成る/ビーフシチュー②』にリンクしています。
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