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会社に行けなくなった日②

会社にまた行き始めた。
相変わらず毎日涙が止まらないし、むしろ悪化しているけれど、意外とやればできるものだ。
次に糸が切れるのは明日か、明後日か。
毎日不安だけれど、立ち止まるのはもっと怖い。

何かは分からないが、何かのきっかけが欲しいという想いがふと湧いてきたので、前回のnoteの続きを書こうと思う。 

新入社員として、大志(笑)を抱いて入社し、
希望ではない資産運用部への配属が決まった後の話だ。

財務研修

配属が決まってすぐ、特別研修が始まった。
資産運用部門に配属された新人に向けて、3週間みっちり経済学の基礎を叩き込むのだ。

受講者は4名。私と、同期の男の子が3名。
運用部門に新人配属される女性は私が8年ぶり。
何となく肩身の狭さを感じたが、同期は皆優しくしてくれた。
同期のうち1人は、第二新卒で、証券会社勤務の経験がある方だった。
私はその方と同じA課、もう2人の同期はB課へ配属された。

研修は毎日とても大変だった。
私は数学が苦手。加えて、学生時代はニュースをちっとも見ない不勉強な人間だったため、周りに遅れないよう、一生懸命頑張った。
出勤中に日経新聞を読むのが習慣になった。
新しいことを学ぶのは、大変だけど楽しかった。


最初の違和感

研修では、最終課題として、レポートの執筆とその全体発表が課されていた。
Word最低8枚分以上の経済予測レポート。
何をどう考えて書けばいいのか、検討もつかなかった。

私が初めて自分の環境に違和感を感じたのは、このレポートの作成に際してだった。

財務研修中、A課に配属された私達は、勤務時間の3分の2を研修に、残りを部署の事務仕事に充てていた。覚えることの多さにヒイヒイ言いながら、やっとの思いで定時を迎え、研修課題のレポートは残業をして書いた。
新人は皆そうなのだと思っていた。が、違った。
休み時間にB課の同期と話していると、彼らは研修後の時間をレポート執筆に充て、毎日定時で帰宅しているという。正直羨ましかった。

研修が中盤に差し掛かった頃には、レポートの中間発表があった。私は驚いた。
B課の同期達のレポートの完成度があまりにも高かったためだ。
慌てて話を聞いてみると、どうやらB課では、先輩がレポートの作成に関して色々とアドバイスをしてくれているようだった。
同じくA課に配属された同期も、作成にかけられた時間こそ私と同じく少なかったものの、前職の経験もあって、やはりそれなりの完成度のレポートを仕上げてきていた。
私だけ、目も当てられないような出来栄えだった。

もっと頑張らなければと思った。


努力、努力、努力。


中間発表会は悔しい結果だったが、私はここで折れる程やわじゃなかった。
何とか状況を変えようと手を尽くした。

まずは、自分の課の先輩にアドバイスを求めてみた。
「研修課題って、自分で頑張ってやるやつでしょ?俺の時は1人で書いたよ?笑」
すげなく断られてしまった。

ならば仕方がない。と、毎日研修の講師の先生に質問をしに行った。帰宅後や休日にも、分からないことがあればメールで質問した。
先生は正直迷惑だったと思うが、それでも優しく対応してくれた。本当にありがたかった。

恥を忍んで、休み時間の度に同期にも色々と教えてもらった。同期も、1人だけ遅れをとっている私を気の毒がって、沢山情報を共有してくれた。

研修では任意提出課題もあった。
同期3人は提出していなかったけれど、私はGW中、旅行の暇をぬって一生懸命取り組んだ。

精一杯、一生懸命頑張った。帰宅時間はますます遅くなったが、必死にやった。
それでも、最終成果物の出来栄えは、誰がどう見たって、私のものが1番お粗末だった。

考えてみれば当たり前だ。
何年も実務経験がある先輩にアドバイスを貰いながら書いたレポートと、ど素人が1人で書き上げたレポートが、同じレベルになるはずがない。
いや、それは言い訳かもしれない。
私は、同期との環境の差を実力で埋められるほど、優秀ではなかったのだ。

レポートの最終発表会の間は、ひたすらに惨めな気持ちだった。一生懸命頑張ったつもりだったけれど、私は不十分だった。
それが、会社に入ってからまず最初の挫折だった。


久々に文章を書きながら過去を振り返ってみたら、涙が止まらなくなった。
今自分が精神的に辛くなってしまったのには、それなりに理由があったのだなと思えて、少し安心した。
また時間ができたらぼちぼち続きを書いていきたいと思う。

こうして自己憐憫に浸っている自分が少し気持ち悪いと思う気持ちもあるが、それでも、自分だけは自分の味方でいてあげたい。
自分は自分なりに頑張っているのだと認めてあげたい。

明日は月曜日。
これからの私はどうなっていくんだろう。

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