無礼な感想文。
こんにちは。
先日、一生に一度は映画館でジブリを。キャンペーンに乗っかり「もののけ姫」を劇場鑑賞して参りました。
1997年7月に世間へ発表されたこの作品を、当時3歳の私が観たのか……観ていたとしても全く記憶に残っていない状態でしたので、事実上はじめての大スクリーン鑑賞という形になりました。
ただ感想を書き留めておく場所が欲しかったので、勝手ながらこの記事を利用させて頂きます。口調がかなり砕けておりますのでご了承ください。
①アシタカは同郷だったのか
まず物語冒頭をみて、明らかに蝦夷の民と言っている。まあ大きく括れば同郷と言えるでしょう。北の方に住んでいますし。物語の主人公と同郷なんて誇らしい、しかし後程彼の持つ世間離れした考え方・無知ゆえの幼稚さに覚えがあって恥じらいを感じる。
②森の感じ、近所でよく見るやつや
東の森から西の森へ(ししがみの森)移り変わる山々の景色、妙に既視感がある。近所の森で、祖父母の家で、感じたことのある芳しい香りがあった。
4DXでもないのに画面から匂いが伝わるなんて有り得ないと笑われるかもしれないけれど、ジブリの絵には香りが付随していると私は思う。
③生きていることよりも死ぬことの方がずっと容易い
あっけなく人が死ぬ。動物も死ぬ。他のどの作品よりも死が身近にある。死後に念願を叶える者もいる。自分のプライドを曲げずに命を散らす楽な道を選ぶ神だっていた。物語が終わった後の世界を生きて行く人間の方がずっと窮屈で、難解で辛い問題に直面し傷つき苦しむ。生き続けることが贖罪なのだとアシタカに告げられる。
④フィクションだもの綺麗事を突き通して欲しい、いいぞもっとやれ
こんな世界だったら良かったのに、こんな人間がいたら良かったのに、監督の考える「たられば」が詰め込まれていた。もしかしたらこの世の何処かで、ひっそりと隠れてそんな人が生きているかもしれないけどね。人間が大好きで、人間が大嫌い。そう叫んでいましたね。なんだ理想主義なのかと思ったり、ドキュメンタリーを見れば現実主義の一面を知ったり、捻くれていて多面性の塊で気分屋で矛盾を一切隠そうともしない。監督そういう人なんだ。
⑤綺麗なものを見つけやすい今の環境が幸せだと再確認
結局この地獄みたいな現実を地獄だと認識したまま生きるのか、綺麗な面を見る目を養うのか、自分で自分を騙せるのか。私や映画を観た人へ問いかけておいて、それに対する答えを言う場が無いなんて卑怯だな。なんか映画って言いたいこと一方的に投げつけて、最高の自己満足じゃない?羨ましい。
尋ねる相手を無差別に設定して投げっぱなしのコミュニケーション。
私はその三択だったら2つ目かな。綺麗なものしか見たくない時期は相当メンタルも落ち込んだけれど、今は見たくない現実を切り離して考えている。圧倒的に綺麗な世界を享受しやすくなったのは、周りにいる人達に沢山助けてもらっているからだなあ。改めて感謝。
時代が「めんどくさい」を極力排除する流れに向かう中で、田舎生まれ田舎育ちの私はどちらかというとその便利さに追いつくことができない人間です。面倒なものが一番大切でキラキラと輝くのだ、と語る宮崎監督の考えはその点において寄り添いやすく、時代錯誤なものと言われようと居心地が良い場所でした。
私のような人達の拠り所としてこれからもジブリ作品が廃らず在り続けてくれることを願って結びとします。
Sora
読んで下さって、ありがとうございます。