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TRAILBLAZER 企業が本気で社会を変える10の思考

Part1 バリューから価値が生まれる
・成功と社会貢献を対立軸にしない
成長・イノベーション<人々の信頼を得て維持する事
将来的に全人類を底上げしようとする真摯で継続的な取り組みが無い限りイノベーションを良い方向に全身させる事はできない。
イノベーションと世界を両立させる事。

▼マーク・ベニオフの生い立ち
成功の尺度:将来の全従業員が仕事にどれだけ意味を見いだせるか(どんな仕事でどれだけお金を稼いだかは重要ではない)。仕事に望む誠実さこそが本当に大事。
世界をより良い状況にするために、ただそこに居合わせたような考えを無くし、見知らぬものに対する恐怖心を捨て、自分の価値観を羅針盤にして新しい道を切り拓かなくてはいけない。

▼価値観(何をすべきかが重要だ)
・バリューに反する問題から目を背けてはならない
従業員を安心させる のがCEOの役割
宗教の自由法案の問題を通じて、廃止する運動を行った。従業員を守り職場で自由に自分を出せる、安心して働けるように、信条を貫く事を選択した。

・トレイルブレイザー(開拓者)
SF社員ではないが、SFの使い方を習得してそれぞれの企業内でソフトウェアを実装できるようになれた人の事。
実践者達は世界をより良くするために学びたいと思い、恐れずに探求しイノベーションを切望し楽しみながら問題を解決して社会貢献もする、文化と多様性を大事にする人々。

▼信頼
なぜ信頼は失われてしまうのか
人々は善い行いを目的としたプラットフォームをつくろうとする雇用主のために働きたいと思っている。優秀な従業員は自分の価値観との食い違いを見つけると自分を裏切る事になると考え去っていく。
完璧な透明性が競争優位をもたらす
社内の透明性、システムの透明性を追求するし、臭いものに蓋をして逃げるのではなく、舞台裏で行われている事も顧客に伝える。
社内でも透明性だけ持たせる事はできるが、お互いが信頼市合えなければ意味がない。上司と部下も一緒。
自分自身の目標や優位を優先するのではなく、ステークホルダーの信頼を勝ち取る事の方が大切。誠実さ。
・信頼(の木)を育てる
バリュー(特に信頼)を優先させれば利益が犠牲になる事がある。しかしそれは短期的なもので時間とともに失ったかも知れない信頼よりも値打ちがある事は絶対に無い。
SFの成功の真のストーリーを最もよく表すのは信頼が勝った瞬間。

▼カスタマーサクセス(テクノロジーを使って変革する)
メルリンチの話し。一度契約してもらってから顧客の使いやすさや使用感など、どう思っているかをないがしろにしていた。
・顧客の真の課題の理解に時間を費やす
カスタマーサクセスチームを発足させ、顧客ニーズを満たせているかを調査し貴重なフィードバックを集め、対応・改良してきた。
オートメーション化で課題を解決するだけでなく、顧客が直面している最も大きくて緊急性があり、潜在的に痛みを伴うような課題を突き止め、対処する方法を見つけ出す努力が必要。
ホームデポの例。店舗をむやみに増やして顧客と接する機会をつくるのではなく、オンライン上で確認や相談ができるようにし、あらゆるレベルで顧客と繋がる事が大事。
・相手の立場で考える
意思決定をするのに最も危険な場所はオフィス。顧客の近くでより関わる。
より近くなる事で問題への対処が早まったり、改善速度がかわる。
アディダスの例。サイトダウンしていた過去から大丈夫にした。また、AIを制作し顧客の購入履歴を分析しどんなスタイルを求めるかを予測し、顧客とのやり取りをパーソナライズした。そしてアプリ化し成功へと導いた。
・カスタマーサクセスで理解すべき4つのポイント
①テクノロジーの進化は決して止まらない
さらに世界は成長する。従来とは違う確度で顧客を理解しパーソナライズサれた体験を提供する必要がある。
②成功の基準を満たすために役立つ手段
③あらゆるステークホルダーの成功に左右される
④顧客が本当に望んでいる事と、実際に可能な事とのギャップが急速に埋まってきている
今できている事をよりうまくなるのでははなく、どこまで想像力の限界を広げられるか。

▼イノベーション(AIとエコシステムの力)
AIは過去の経験を学習し、未来のをより正確に予測する。
SFにAIを取り込む事をすすめた。
アインシュタインとスティーブ・ジョブス。
未来を意識して予測せよ。アプリケーションエコシステム。
本当に大規模なイノベーションを実現・強化するためには外部人材の採用を行う事が必要。
・あらゆる場所でイノベーションを探求する
レストランや何をしていても考え続ける。イノベーションは真空状態では生まれない。すべて何百もの小さなブレークスルーや洞察の上に置かれ、至る所から生み出される。
・アインシュタインの誕生
過去のやり取りのデータなどから、必要なタスクとして自動で呼び出すAI。
AIが企業の中に入り込み、より正確な未来を予測する事で、人や企業とシームレスに関わり合う事になる。

▼平等(鏡に写る自分を見る)、
ジェンダーの平等、給与格差、人種、民族、宗教などにメスを入れ、従業員が本当に平等だと感じられる組織づくりを目指した。
リーダーにとって言動と行動を一致させる事はとても重要である。


Part2 ビジネスは世界を帰るための最良のプラットフォームである
コアバリューを定義して表現するもの
企業文化とはコアバリューを定義して表現する方法。
SFの企業文化は、企業の壁を超えて世の中に関わるためにコミットすること。企業文化は戦略に勝る。

▼オハナ(企業文化を多彩定義する)
血縁関係の有る・無い家族(拡大家族も含む)あらゆる人々を受け入れる。
・最高のチームは家族のように
企業が発展して歳月を重ねるのに伴って、企業文化は継続的に育む必要がある。
SFにとってオハナとは、従業員・顧客・日々接する数百万お人々を最も身近な家族のように扱う事。
新たな人を迎える時もオハナ。オリエンテーションの日にランチへいく。初日に絆づくりを始めると、時間をかけずに絆が深まる。
社内にマインドフルネスができる部屋を作り、社員がリフレッシュできる環境を整えている。

▼社会貢献(未来のトレイルブレイザーに投資する)
子供に質の高い教育を受ける機会を平等に与えたいと思い、コンピューターサイエンスを生徒に教えたり、教師をサポートする活動を行っている。SFの従業員は世界中でこういった行いをしている。
過去に聞いたパウエルの演説での「子どもたちに手を差し伸べる」という事を傍観者の立場からではなく実際に自分が動く事で体現した。
・1-1-1モデルの誕生
社会貢献は他の人を助け、その行為そのものが信頼の証になる。
全てのリソースを統合する必要があると気付いた。株式の1%、製品の1%、就業時間の1%をNPOに投入する事。
・社会貢献の民主化
全従業員に対して、ボランティア活動をするための休暇が初日から与えられる。従業員にお金やボランティアの時間をどこに割くか決定権を与える事で社会貢献に参加する可能性を高めた。
また、世界各地で社会貢献を行う事でコンピュータサイエンスの教育カリキュラムを広めたり学区全域で広げたりし、その背景にもSFは関わっている。
・スキルアップによる社会貢献
教育とリソースの問題、これからの教育の話し、SFではトレイルヘッドを作り、従業員と顧客が常に新たなスキルを学べる機会をつくりだしている。
・明日の担い手を育てる
AIの場合、キャリア形成で学ぶべき知識やスキルが明確になっている。
人材教育を従業員だけでなく、それ以外にも広げる事で今日の労働力だけでなく、明日の担い手の育成をしていく方針。

▼初心(空白のページから同じページへ)
・今この瞬間だけを意識する
リーダーが有能であるためには、過去から学び、未来を予測する、その両方が求められる。
しかし多少なりとも今を意識する時間が割けないとすればどちらもできなくなってしまう。
そのために時には心を白紙にして、執着、恐れ、先入観、願望からも解き放たれ、身もこkろもオープンになっている状態をつくりだす。
結局のところ、極度のストレスや危機にさらされると慎重に熟慮する時間をほとんど持てす勘に頼らざるを得なくなってしまう。
SFが成長してきたのも、マーク・ベニオフが休暇や初心を学ぶことで得たマインドフルネスがあり、企業も何度も軌道修正の決断をし、実行してきた結果。
・人税における最良の学び、マインドフルネス
最も重要な側面は、単に心を開いてその瞬間に意識を向けることだけではなく、じっくりと耳を傾けることも大切。自分だけでなく、他人の声にも。
・V2MOMの5つの問い
目標を設定しそこに向けてどう動けばよいかを明らかにしどのくらい目標を達成できたかを評価するためのもの。
①ビジョン②バリュー③手法④障害物⑤評価基準を要素とし、さらに1優先順位をつける2全ての言葉を大切にすること3覚えやすい計画にすること4理解しやすくすること、の4つの重要原則もつくった。
V2MOMで優先順位をつける事で共通理解も深める。これは個人と会社にも適用されていて、会社のは誰もが見れるようになっている。

▼ステークホルダー(私達は皆、この地球上で繋がっている)
トランプ政権の封鎖の話し。ステークホルダーが成功しないのであれば企業は成長しない。
・社会との統合が真の成長をもたらす
会社が人と接する事でその人の未来に少しでも責任を負うことになる。より良い世界の構築に向けた取り組みの中に企業が組み込まれていくべきで、それは地球も含まれている。

▼アクティビストCEO(企業が本気で社会を変える)
・いつの日かやってくる社会を変える
ホームレスや仮設住宅住まいの人々の問題、SFは民間の慈善団体と提携し問題に取り組んできた。大量の寄付金も行った。
ホームレス問題に取り組む事は、個人だけでなくサンフランシスコや社会全体をいい方向に向ける取り組みと捉えている。
・社会を変える責任を放棄してはならない
CEOは世界の状況をより良くする事をミッションの一部にしている人と、株主のために結果を出すことにコミットしている人の2つのパターンに分けられる。
自分達が利益を出すことももちろん必要だが、ステークホルダーの価値を高める事も役割の一部である。
・与えることで受け取る
SFが取り組んできた結果どうなったか、世界的にビジネスが大変な時でもSFは結果を出し続けてきた。そして様々な問題に投資したりする事を投資家達も否定していなかった。これはSFが行ってきた事が結果として現れているといえる。
リーダーが、自分の信じる大義について発言すれば従業員は同じことをやってみようという気持ちになる。個々人の価値観などは関係なく、行動を文化規範にすればトレイルブレイザー、アクティビスト、変革の触媒役になるために権限を持てるようになる。


▼感想やまとめ
・マーク・ベニオフの話で大きすぎるところも感じたが、感じたのは、どんな時もバリューやミッションを意識した行動(経営)を進めてきた事と、ステークホルダーに対して本当に一緒に成功しようという部分、他にもたくさんあるけど特に感じた。
特に、企業は理念やバリューを掲げていても、ステークホルダー全員に同じ量・温度が伝わっていない企業が多いんじゃないかと思う。
それはもちろん各階層の人が同じ様に語れていない部分も大きいとは思うが、SFではそこを透明性として全社共通理解をする事で全員で同じ方向を向いていると感じた。
お金をかけているイベントやメディアの部分も強いと思うけど、実際に行動に現れているあたりは本当にすごいと思った。
ここで、自分は自社のトップと同じ量・温度感で一つ下の階層に語れているか疑問に感じてしまった。もちろん事あるごとに語ってきたし、解説も行ってきたし、さらに下の従業員に説明しやすくなるようにわかりやすくもしてきたつもりではいるけど、それが伝わっているかまでは見に行こうとしていなかったなと感じた。
同時に、透明性を取り上げるとしたら、会社の社内ブランディングももっと必要なのかと思った。これは定期的なイベントで語るだけでなく、誰がいつどこでどんな時でも常に見に行ける場所に置く必要があるんだなと。
SFのように大きくはなくてもできる事はまだまだあるなと思ったのと、今すぐ動ける事はとても多いんじゃないかと考えさせられた。


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