見出し画像

「今を生きる」とは

自律的なキャリア形成が求められる昨今において、これからのビジネスキャリア・将来の自分に不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

僕は社会人14年目になりますが、僕が若手の頃には嫌なことがあっても、会社を辞める・転職する。という選択肢はあまりありませんでした。転職は3回すると世の中からの見られ方が良くないぞ。という噂もありましたからね。
それに、上司の指示には「YES」か「はい」で答えるという、何ともオールドな雰囲気だったので、将来の不安はなく、目の前の仕事をとにかく終わらせること、知識・スキルを身に着けていくことでいっぱいいっぱいでした。

嫌なことがあったら、会社を辞める。というのは、現代においても、個人的には賛同しかねますが、本当に苦しい状況下でも歯を食いしばってでも、逃げちゃいけない。転職を繰り返すことは悪いことだ。という考えは、もはや古いですよね。

やりたいことがあって(これが前提)、それができない環境なら、できる環境に身を移した方が早いと思います。人材の流動化が進み、転職することは常に誰しもの選択肢にある時代になったように思います。

僕はマネジャーとして、多くの若手メンバーの育成を担わせていただき、週次で1on1を行い、様々な会話をしてきましたが、これからのビジネスキャリアに不安を感じている人は非常に増えているように思います。将来を考えるがゆえに本当に今このままで良いのか?ということに不安・悩みを感じている人が増えたということです。
いや、若手に限らず、の話かもしれません。

では、なぜなのでしょうか?
僕なりに考察してみました。

政府(厚生労働省)がキャリア自律の促進を行っているから。
大学教育の中でも取り扱われるようになったから。
・・・上記のようなことをよく言われますが、僕はSNSの影響が非常に大きいように思います。

SNSを開けば、
・副業で●万円を儲けました。
・20代の若さで会社を創りました。
・株で儲けて、Fireしました。
等、世の中の成功者たちが美談を発信しています。

これを見ていると、自分も何者かになれるかもしれない。とか、何者かにならなきゃいけない。とか、なぜ自分は何者にもなれていないのか。とかって、思ってしまうのだと思います。

そしてそこに人生100年時代というキーワードだったり、「自分の将来」のことをもっと考えましょう。という世の中的な風潮・発信があるわけですね。

自分の将来を考えるからこそ、そこに向けては理想の自分になるために、まずは今の自分を変える必要があります。理想の自分に向けて「いつやるの?」と聞かれたら、やっぱり「今でしょ」となっちゃいますよね。

今を大事にするからこそ、じゃあ本業だけでは足りない。それだけではなく、副業も始めてみる。趣味を広げてみる。いろんなものに手を出してみる・・・。でも、それぞれ何のためにやっているのか分からなくなってしまう。そもそも描いた理想の自分というのは、なりたい自分なのか分からなくなってしまう。そうして、全部が中途半端になってしまう。結局、何も自分の力になっていかない。ということになるのではないかと思います。

今を大切にすることは良いことだと思います。将来のことを考えることも良いことです。

ただ、将来のことばかりに思考が偏っていないでしょうか。
将来からの逆算的な今の捉え方だけになってないでしょうか。

将来のことは誰にも分かりませんし、今の積み重ねでしか未来はありません。

でも、今を大事に。今に集中できなければ、その先に積み上がる未来はないと思うのです。

未来・将来を考えて、自分の方向性付けができたなら、今目の前にあることに夢中になることが大事なのではないでしょうか。

これが「今を生きる」ということではないかと個人的に思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ちなみに上記のような思考回路になってしまっていたのは、僕の話です。
「今を生きる」ではなく、「今を夢中に」を大切にしたいと思います。

この記事が参加している募集

応援いただけると、非常に嬉しいです。 全力でいい記事を書きたいと思います。 よろしくお願いします。