鼓膜をボワワワンと揺さぶる音密度の濃いトレモロ音響曲
音楽の話です。
「トレモロ」(音に強弱をつけ揺らす方法)というエフェクターと「ステレオ・パン」(音を上下前後左右に振り分ける方法)をうまく使うと「音が鼓膜をボワワワンと押し付けてくるような感じ」を作り出すことができ、まるで宇宙の中や、水の中にいるような効果を演出することができたりします。
『音をコラージュして絵を描いたような曲』。そんな曲が好きなのですが、上下前後左右に音が飛び、鼓膜とボワワンと揺さぶる音響を皆さんにもぜひ「体感」していただきたいのでいくつか紹介します。
歌詞とかイデオロギーとかどうでも良く、ただただ聴いて、鼓膜への圧を感じていただきたいと思います。
このトレモロ・パンエフェクトを多用した「音密度の濃い湿気成分多めの鼓膜をボワワワンと揺さぶるトレモロ音響楽曲の世界」。
ヘッドフォン推奨、目を閉じて爆音でどうぞご堪能ください。
RadioHead - Subterranean Homesick Alien
鼓膜をボワワワワンと押し付けられ、まるで水の中のようです。うねる低音とトレモロ・パンでゆらゆらゆれている音像。様々なノイズが熱帯魚のように通り過ぎます。
Cornelius - GHOST IN THE SHELL ARISE
トレモロ・パンを多用しているのですが、ウエットでなく限りなくドライ。子供の頃に多分、教育テレビでみた60年代チェコアニメのようなソリッドなミニマル感。音が弾みながら鼓膜を揺さぶる聴いてて楽しい音響です。
Angelo Badalamenti - Twin Peaks Theme
有名ですね。ツインピークスのテーマです。このリバーブ効きまくりのトレモロのイントロ、これを聴くと何故だか知りませんが産まれてもいないはずの50年代や60年代のアメリカの朝露に濡れた夜明けのイメージが浮かびます。
Blur - Strange News From Another Star
オルガンやマリンバ、ギターなどにトレモロが多用されドラマティック且つ、懐かしく切なくなるような「60年代の宇宙感」を醸し出す音響。Space Oddity(David Bowie)のような宇宙を漂う音。Blurのヴォーカルのデーモンの歌唱法は、デビッド・ボウイ的。ボウイの正当な後継者はデーモンだと一人で勝手に思ってます。
The Smiths - How Soon Is Now?
攻撃的で、水の中というよりも湿度90%の雲の中を爆撃機が進んでいくようなでっかい音響です。掻き毟られ悲鳴を上げるギターの音色が印象的。ダウナーくせに「何か」がでっかくてハイヤーです。
以上です。ありがとうございます。
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