障害者運動
掛川駅構内にあるエレベーターは、障害者たちによる長年にわたる運動によって設置されたもの。
今やそれは、高齢者やベビーカーを押す人にとってもなくてはならないものになっている。
おそらく平成の時代に生まれた人達にとって、駅にエレベーターがついているのは「当たり前」かもしれない。
しかし、駅のエレベーターは自然の流れでそうなったわけでも、鉄道会社や行政の思いやりでできたわけでもない。
30年以上にわたる障害者の絶えざる要求と運動によって、ようやく実現した。
それ以前は、行政も市民も、障害者のために、そんな高価な設備をつけるのは不可能だと考えていたからである。
なんてわがままな訴えなんだと最初は行政も市民も相手にせず、反発さえ覚えた訴えであっても、結果的にみれば、社会全体をいい方向に、変えていった。
障害のある人たちの切実な訴え、健常者たちは忘れてはいけない。そこに住む障害者が、闘いを重ね、勝ち取った成果を知らず知らずのうちに享受しているのだ。
福祉の世界では、障害者のため、高齢者のためといいながら、当事者の立場からすれば、誰も望んでいないような制度や施策を張り巡らし、それでいて社会保障費の膨張ばかりを嘆く声が高まっている側面がある。
掛川駅南口のトイレも障害者運動によって建てられたものである。
掛川駅の南北通路のエレベーターは構造上問題があり断念。その代わり24時間使用可能の昇降機が設置される予定である。
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