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『小説』永遠に宇宙に~さよならは言わない~ 第37話

天「成る程な?その金谷咲と言う人物からメールが来て、グラン・バルへ行ったのか」
美菜「今までの話しで何か分かりそォ?」
天「ん~┄生む者が導く者となり、それは突然現れた黒い戦士に光の柱とやらが侵食されない為に、自身の全ての力を使いミーナに寄生させた、生めなくなった導く者は、己が生み出して来た命を白い戦士としてグラン・バルに呼び戻し、黒い戦士に当てている。命とは魂の事で、肉体から離す為の条件が意外と細かい┄グラン・バルでの死はこちらでの突然死となるが」
美菜「が?」
天「あァ、何故、どこから黒い戦士が現れ、その目的。若し導く者とやらが力を求めているだけなのなら、どォして送り続けた者と直ぐに融合し、自身の星に戻らなかったのか?黒い戦士がグラン・バルに居続ける事が、侵食以外にマイナスとなる事があるのか?」
美菜「そっか┄私達白い戦士は、柱が侵食されると死ぬって言ってたけど、それ以外の普通の人達にも何か害があるのかしら」
天「互いの目的がはっきり分からないから何とも言えない、特に導く者とやらは、何か肝となる部分は言わずに、はぐらかしている様にも思える」
美菜「成る程┄分かった、死ぬまでは何度も行くだろォから、上手く乗せられた振りをして探ってみる」
天「気を付けるんだぞ?味方も敵だと思う位に考えていた方が良い」
美菜「分かった」
天「じゃァな?」
スタスタスタ┄タタタタタタタ
加奈「ミーナ!!」
美菜「ウフフ良かったね?」
加奈「見てこれ!!ミーナとオソロ、パパに買って貰ォって思ってたのに」
美菜「優也君が思い付いたんだよ?それで私は案内しただけ」
加奈「うん」
美菜「にしても来るのが遅かったわね?」
加奈「優也君が授業に集中出来ないと拙いから、帰りに開けてって」
美菜「ったく┄それなら帰りに渡せば良いのに」
加奈「だよねェ、嬉しいのと楽しみで全然授業に集中出来なかった」
美菜「だろォね?でも良い事?私達と違って、優也君はそれを買うのに随分背伸びしたんだよ?だから確りとその重みを受け取らなきゃ駄目だからね?」
加奈「うん、お返しに誕生日にはゴルバの時計でも」
美菜「違う違う違うから!!」
加奈「ん?」
美菜「そんな可愛くん?なんて言ってる場合じゃないよ、全っ然分かってないなァ加奈は」
加奈「ん?」
美菜「加奈のレベルに合わせたら、優也君あっと言う間に破産するのよ?だから加奈が優也君のレベルに合わせなさい」
加奈「あ、そォか、うん分かった」
美菜「それで?報告はそれだけ?」
加奈「え?┄┄他に?」
美菜「ハァ┄┄あのねェ、浮かれるのはまだ早いでしょ?」
加奈「あ!!そォだった、あのね?若しかしたら結婚の話し、あれ無くなるかも」
美菜「は?」
加奈「まだ決まった事じゃ無いんだけどね?相手の人がまだ結婚したくないから、春までにお父さんを説得してくれるって」
美菜「それ┄嘘じゃ」
加奈「本人から直接聞いたから」
美菜「あァ~ヤバい┄泣きそォ」
加奈「まだ決まった訳じ無いんだから」
美菜「そォだけどさァ」
加奈「ウフフ、決まった時は一緒に泣いてね?じゃァ私優也君と帰るから」
美菜「うん、またね?」
加奈「また」
スタスタスタスタスタスタ┄┄
美菜「まだ決まって無いにしても」
大室「あ、ちょっと君!?」
美菜「結婚が無くなってくれれば」
大室「おォ~い、君!!聞いてるの?」
美菜「ずっと加奈といられる」
大室「あららスルーかよ、おォい!!」
美菜「ん?」
大室「おォ、やっと気付いた、君、ちょっと良いかい?」
美菜「ん?」
キョロキョロキョロ
美菜「私?」
大室「そォ私、スゲェ美人で天然って┄結構萌えるけど、まァ今はナンパより仕事をしなくちゃ」
美菜「仕事?」
大室「そォさ、えェとォ」
ガサゴソガサ
大室「あったあった、はいこれ俺の名刺」
サッ
美菜「ん?若スポ記録┄記者、大室由明(おおむろ よしあき)?え?若スポって、あの?」
大室「お?知ってたんだ、見た目スポーツはやってなさそォなのに嬉しいねェ」
美菜「はい、スポーツは全くだすから私に聞いても」
大室「うん、君に聞くのは別の事、俺の仕事は今注目すべきの将来の芽を逸早く取材する事、それで今回目を付けたのが彼」
カサッ
美菜「あ、優也君だ」
大室「良いねェ、彼を知っていたか、なら早速だが彼に付いて幾つか聞くね?でも知ってる事だけを正確に、そして答えられない事は答えなくて良いから、全国誌だからさ、オーバーに書いたり、嘘を書いてしまったら、困るのは彼だからね?」
美菜「はい、分かりました」
大室「それじゃァ彼の本名は?」
美菜「城山優也」
大室「OKだ、次は家族構成だが」
美菜「小父様、小母様、妹の四人家族です」
大室「良いねェ、出来れば詳しく知りたいんだよ」
美菜「それ、本人に聞けば良いんじゃ」
大室「あァ当然聞くよ?でも彼が若し見栄を張ってしまっていたり、言いずらそォな仕草や表情をした時に、どこまで載せるかを判断しなくてはならないからさ」
美菜「おォ┄流石全国誌、確りしてる」
大室「だろ?じゃ先ず妹は?」
美菜「沙理菜(さりな)で13歳、A中学の1年生です」
大室「うん、母親は?」
美菜「小母様は彩(あや)で年齢は分かりません、近くのスーパーでパートをしているみたいです」
大室「おォ┄十分な情報だよ、なら父親も知ってるのかな?」
美菜「年齢は知りませんが、名前は優人(ゆうと)だったと思います、仕事は会社員で、T建設の重役だと言ってました」
大室「凄いな┄T建設だなんて、そこの重役までなるのは大変だと言うのに」
美菜「はい、優也君は自慢の父親だって」
大室「だろォな?さて、そろそろ彼の話しだが、スポーツはサッカーだが?」
美菜「キャプテンで、フォワードとしてチームを纏めています」
大室「うん、合ってる、じゃァ学力はどォかな?」
美菜「良い方だと思いますよ?」
大室「細かく分けるとしたら?」
美菜「中の上位かなァ」
大室「へェ┄S校で中の上だったら悪く無いな、文武両道っと、因みに君は?」
美菜「私?┄私は学年トップで、この間初めて全国2位に転落しました」
大室「そ、そォだったんだ、ハハそれは残念だったね?じ、じゃァ次だけど、彼女とかは居るのかな?」
美菜「それはァ┄┄すみません」
大室「うん、仕方な┄┄ん?これだけ詳しいって、若しかして君が彼女だった?」
美菜「私は違います!!」
大室「そォなんだ、はって事は彼女は居るって事か」
美菜「あ┄ズルい」
大室「アハハそォだね?今のは確かに酷いやり方だ、うん、聞かなかった事にしておくから安心して?」
美菜「名前は言いません」
大室「うん、先言ったろ?話せない事は言わなくて良いって、さてと、まァこの辺で良いかな?」
ガサゴソ┄シュッシュッ
大室「まァ2枚で良いか、沢山話してくれたから、はいこれ、色々ありがとォな?」
美菜「何ですか?これ」
大室「何って、これは情報料だから気にしないで受け取ってよ」
美菜「情報料って┄大した話しもしていないのに2万も」
大室「大した話しもって、俺にはとても十分過ぎる程の話しだったんだ」
美菜「いりません!!私お金には困っていませんから」
大室「ハハハ確りしてるなァ君は」
シュッ
大室「まァ美人と話せたって事で、3枚なら良いだろ?」
美菜「ですから!!お金には困ってませんからいりません!!」
大室「困ってないって┄崎谷加奈じゃあるまいし」
美菜「え!!どォして加奈の事を┄アナタ本当に記者ですか?」
大室「アハハハハ凄いな、話し通りと言うか、流石全国2位だ、本当に君は賢いんだな?屋中美菜さん?」
美菜「私の事まで┄私と知ってて近付いた」
スタスタ
美菜「ちょっと!!どこ行くのよ!!グラウンドは反対」
大室「あァそォそォ、彼に伝えといてよ、君の努力は決して報われない、無駄な努力をしている暇があるのなら、自慢のサッカーに集中していろとね?」
美菜「どォ言う」
大室「ハハハハハハハハ
美菜「ちょっと!!」
亜季「ミーナ見ィっけ!!」
ハグッ、ギュッ
美菜「え?あ┄」
タタ
亜季「捕まえたのだ」
美菜「亜季(あっきー)?恋かと思った」
スッ
亜季「ミーナに抱き着くのは恋だけのものじゃないのだ、それよりこんな所で突っ立ってて何してるのだ?」
美菜「え?あ、まァ┄ん?翔は?」
亜季「翔君は今追試中なのだ┄アッキーが翔君を連れ回し過ぎた所為で、赤点が2つも」
美菜「それは違うぞ?それは翔の責任、亜季は赤点取って無いじゃん」
亜季「そォだけどォ」
美菜「亜季はちゃんと勉強と恋愛を両立させた、だから今ここに居る、でも翔はそれを疎かにしてしまったから、今教室に居る、まァ甘く考えてた翔が悪い、その報いを受けるのは当然でしょ?」
亜季「ま、まァ」
美菜「翔には良い薬になったんじゃない?」
亜季「あう┄┄ミーナ辛口なのだ」
美菜「ウフフ、で?亜季はこんな所に居て良いのかな?翔って結構繊細なんだよなァ┄追試が終わったら相当凹むと思うんだけど、そんな時に慰めて貰えたら翔もホッとするだろォに┄でもそんな事が出来る人って」
亜季「アッキーだけなのだ!!ミーナゴメン!!アッキー戻って翔君を待ってるのだ」
美菜「そォしてあげて?」
亜季「バイバイ」
美菜「バァイ」
スタスタスタ
美菜「ん?メール┄┄楓ちゃん?」
スッスッ
美菜「はァ?┄┄┄不思議な森の中で私が1人で居て、私の周りに黒い霧が囲ってる夢を見たって┄┄若しかしてグラン・バルでの事を┄ん?また来た」
スッ
美菜「あ、ハハハ、メロンパンアイスね?分かったわよ、えェと┄空いている日を教えてねっと」タッ
美菜「ん?今度は電話だ┄天?」
スッ
美菜「モシィ~?」
天※ミーナ今どこだ?※
美菜「学校出て前のカフェ辺り」
天※すまないが、近くのセブン横の公園に来てくれ※
美菜「ん?何かあったの?」
天※俺も今向かっているんだが、健太から変なメールが来てな?昨夜頭痛がして気を失ったらしい、そして夢の中には深い森があって、黒いものに追い掛けられたみたいなんだ、それで確認しようとしたら※
美菜「公園にって事か、私の方も楓ちゃんからメールが来て、私がグラン・バルらしい所で黒い霧に囲まれている夢を見たって」
天※分かった、じゃァ公園で※
美菜「うん」
スッ、タタタタタタタタ┄┄┄
美菜「あ!!天!!」
天「ミーナ」
美菜「健太は?」
天「まだ居ると思う」
タタタタタ
美菜「いた!!」
健太「2人共早かったじゃん」
美菜「な、何このお菓子の量」
天「す、凄いな」
健太「そォかなァ」
美菜「ちょっと健太!!ご飯の後にこんなにお菓子を食べちゃ駄目じゃん!!」
健太「ん?何ご飯って」
天「は?まさか」
美菜「これがご飯だなんて言わないわよね?」
健太「え?何か拙いの?」
天「お、おいおい」
美菜「呆れた┄ちゃんと食事しないと身体に悪いって言ったじゃん!!」
天「病気になったらどォするんだよ」
健太「病気?今まで一度もなった事無いよ?」
美菜「そォかもしれないけどさァ」
天「なァ健太、確かにお菓子もジュースも美味いよな?俺もたまにはだが食べるから夢中になるのは分かる、だが加減って必要だと思うぞ?」
健太「加減ねェ┄まァ今日はいつもより少ないかなァ」
美菜「そォ言う事を天は」
天「まァまァ、今までは大丈夫だったのかもしれない、だが今までの食生活の乱れの所為で、そのツケが来てしまったら┄明日、いや今日かもしれない、若しそォなってしまったら、当然お菓子やジュースは取り上げられてしまう、なァ健太よ、そォなった時に他に何か楽しみはあるのか?」
健太「そんなの無いよ?これが唯一の命を掛けた楽しみなんだから」
美菜「皆心配してるってのに」
天「お前の言う通り何も起きなければそれで良い、だが今の儘の食生活を続けていたら、病になる確率は高まるだけだ、そォだなァ┄例えば脂肪が増え過ぎて心臓を圧迫して死んでしまう事もあるし、糖尿病になってしまったら、食事制限をされてしまう、当然お菓子とジュースなんてものは論外だ」
健太「┄┄┄┄┄」
天「決めるのは健太だ、ただ俺はそんな事で仲間が苦しむのは見たくないから言ってるだけだから」
美菜「ねェ健太?人間ってそんなに丈夫じゃないよ?」
健太「┄┄┄┄┄」
美菜「そんなんじゃお父様とお母様の所へ行っちゃうよ?私そんなの嫌だからね?」
ガタン!!
美菜「健太?」
ガサザ、ガサガサガサガササッ
美菜「ちょ、ゴミとそォじゃないの混ぜて」
ガサッ
健太「ミーナ、これ捨てといて?」
美菜「え?」
健太「俺病気は嫌だ!!高木君、今からでも遅くは無いよね?」
天「あァ、その一歩が大事だよ?」
健太「これからダイエットする、目標はァ」
美菜「ご褒美付きでやらない?」
健太「やる!!その方が頑張れるから」
美菜「じゃァ目標達成でチョコレートフォンデュの食べ放題」
健太「乗ったァ!!で?何キロ痩せれば良いの?」
美菜「今の体重は?」
健太「145キロ」
天「そんなにあるのかよ」
美菜「じゃァ半分」
健太「えェ~~~~!!」
美菜「それと黒毛和牛A5ランクの熟成肉を追加」
健太「ミーナの鬼」

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