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これからも一緒に生きていく。当たり前に。

久しぶりに泣けてきた夜。
翌朝起きてからも涙が止まらない。駅までの道のりも、電車の中も、リワーク中も、勝手に心が動いて、勝手に泣けてくる。

電車の中、本で顔を隠して泣く。
フィジカルトレーニングをしながら泣く。
お昼をご飯食べながら泣く。
人と喋るとき以外、いつでも泣けてくる日。

わたしは何にこんなに泣かされているのか。
何がこんなにわたしの感情を揺さぶるのか。
自分の心に問いかけてみても正しい答えがみつからない。

心の調子が悪い日はいつもホルモンバランスによって決まる。確かに、今日は1ヶ月の中で最も調子が悪い日だ。

わたしが調子が悪い日に頭によぎるのは、決まってあのことだ。

・・・

わたしには学生時代から仲の良い友達がいる。もう15年の付き合いだ。その彼女も独身で、一緒に婚活をがんばる仲間でもある。最近わたしの婚活がうまくいかない一方で、彼女の方は順調だった。

ホルモンバランスのせいで調子が悪いときは、決まって彼女の婚活の状況が気になり始める。

うまくいっていない自分と、前に進んでいる彼女を比べては落ち込む。何の意味もない作業だと分かっていても、頭の中でその作業を繰り返してしまう。

そんなこと以外に悩みはないのかよ!って誰かにツッコまれそう。だけど今のわたしにとって、この悩みが1番大きいことは紛れもない事実だ。他人にとってみてはちっぽけなことでも、わたしにとっては泣けてくるほどの悩みだ。

・・・

昨晩、その彼女から連絡がきた。彼氏ができたという報告だった。そうなることは始めから想像がついていたし、返信にも困らなかった。

彼女とわたしは比べたってなんの意味もない別々の人間だ。わたしにはわたしに相応しい相手がいる。彼女には彼女に相応しい相手がいる。出会うタイミングだって同じなはずがないし、後か先かなんて重要なことでは全くない。

なのに、悔しいとも悲しいとも言い難い、苦しくて怖い気持ちになる。

先を越されていくような、ひとりだけ置いていかれているような、そんな感覚。惨めな感覚。

こうやって誰かに置いていかれる度にわたしは自信をなくす。自分を信じてあげられなくなる。今まで一生懸命に踏ん張って耐えてきた心が、ズタズタに切り裂かれる。

自分がだめな理由を探し始めてしまう。
自分があまりにも不幸だと決めつけてしまう。
胸がぎゅっとなる。息苦しい。

・・・

そんな風に朝を迎えた。
今日もリワークに行く予定がある。これがわたしの唯一の救いだ。居場所があってよかった思う。何も話さなくてもわかってくれる人がいる。隣にいてくれるだけでありがたい存在。そう思うとまた泣けてくる。

苦しいときは決まって、誰かの温かさにも心が揺さぶられて泣ける。最終的に辛いのやら有難いのやら、わからなくなる。

リワークで体を動かして、頭を動かして、少し思考がクリアになった。それでも帰りの電車でまたひとりになると息苦しい。ぐるぐると思考が止まらなくなる。自分の中でのこの感情の落とし所が見つからない。落とし所を見つけたくて電車の中でnoteを書く。

・・・

駅から家までの帰り道、あの人に連絡したくなった。彼女と共通の友達。私たちは三人で仲が良い。今の感情を打ち明けたくなった。

「すごく孤独なの。」

薄暗い寝室に帰ってきて、わたしが並べた言葉。素直に連ねた言葉。

わたし、孤独なんだ。
ひとりになりたくないんだ。
ずっと孤独になるのがこわかった。
そして今、恐れていた孤独が現れた。

こんなにも脆くて弱いわたしに届いた返信は力強かった。

「これからもわたしたちは一緒に生きていくんだよ。当たり前に。」

・・・

わたしは孤独なんかじゃなかった。
孤独だと決めつけたのは自分だ。
それは事実とは全く異なるものだ。
やっと落とし所を見つけた。
ちゃんとわかった。

結婚できないわたしだけど、一緒に生きてくれる人がいる。当たり前なんて存在しない世の中で、当たり前に一緒にいてくれる人がいる。友達。家族。

これ以上の幸せってあるのかな?自分を不幸だと決めつけているのも自分。幸せに気づけない自分がとても情けない。

脆くても弱くても、わたしは変わらないものを持っている。ずっとずっとこの手に強く握りしめて、明日も生きよう。

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