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U25チケットの記録(新国立劇場)

*2023/05/07 加筆・修正

ユースチケットの新国立劇場編。

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チケット情報

新国メンバーズに登録することで、ユースチケットの情報が入手可能。
演劇の他にもバレエ・オペラの情報も配信される。

年会費は無料。

LINEも登録しておくと、チケット情報を随時お知らせしてくれるので便利。

チケット販売時期

開幕の2〜3週間前にユースチケットの情報が解禁されることが多い。
傾向として、演劇とオペラはほとんどの演目でユースチケットがあるものの、バレエは用意がないこともしばしば。

座席位置

基本的に購入時に座席選択が可能。
現在(2022年時点)、演劇公演は前方席がユースチケットで購入できることも。

記録①:フリック

会場:新国立劇場 小劇場
日時:2016年10月27日(木)18:30
U25 ¥3,000
座席:1階D3列10番台

結構好みだったお芝居。
映画館で働く若者たちの話で、青春のほろ苦さと分断社会のハードさが同居したような何とも言えない味わいがある作品。

年齢層高めの客席だったものの(新国立の演劇はいつも独特の客層だと思う)、若者が観てこそ響くところがある作品な気がした。

記録②:アンチポデス


会場:新国立劇場 小劇場
日時:2022年4月17日(日)13:00
U25 ¥3,500
座席:R1列1桁台

起承転結がある物語というよりかは、巧みな役者さんたちの会話を楽しむという感じ。
なかなかホモソーシャルなノリが強めな会議(白井晃さん演じるリーダーがそこらへんの配慮ができない)で、自分なら参加できないなと。

舞台を3方向から囲うように客席が作られていて、キャストの出入り口に近い箇所に座っていたらしく、スタンバイ中のキャストの気配が感じられる貴重な経験ができた。


記録③:ロビー・ヒーロー

会場:新国立劇場 小劇場
日時:2022年5月22日(日)13:00
U25 ¥3,500
座席:C4列1桁台

何となく乗り切れないまま、観てしまった作品(ごめんなさい)。
オフ・ブロードウェイでの初演が2001年らしく、古典でも新作でもない戯曲との距離感のせい…?

新国の小劇場で盆が回っているのを初めて見たので新鮮だった。

記録④:貴婦人の来訪

会場:新国立劇場 小劇場
日時:2022年6月19日(日)13:00
U25 ¥3,500
座席:D1列10番台

これまでに観劇したことはないものの、有名な作品なので、何となくの物語は知っている状態で観劇。

東宝では、ミュージカル版が上演されていたこともあるみたい。

悲喜劇というか、何とも後味が悪い物語。
誰にも感情移入ができないし、あのラストの後に、「住民同士でお金の取り分を巡って、また殺し合いが起きるのでは?」とか考えてしまう…。

演出が結構面白くて、タバコの代わりにシャボン玉を使ったり、街が豊かになるたびに住民の衣装が金色に変わったりしているのが特徴的。

記録⑤:ガラスの動物園

会場:新国立劇場 中劇場
日時:2022年10月2日(日)13:00
U25  ¥4,000
座席:1階19列20番台

言わずと知れた古典作品。
フランスカンパニーの招聘公演。
イヴォ演出とイザベル・ユペールの出演が話題に。(とはいえ、お二人のことを詳しく知らずに観劇。)

この作品を見るのは、2021年の東宝のプロダクションぶりの2回目。


1度目はそこまでピンと来なかったものの、2回観て自分の中の解像度がグッと上がった印象。

東宝のプロダクションとは全く雰囲気が違って、どちらが優れているという話ではないけれど、日本ではあまり観たことのない表現方法や演出があって新鮮。

イヴォ演出は、前半がサクサク進んで、ジム・オコナーが登場する後半に重点が置かれている感じ。
またトムが狂言回しではあるものの、誰か一人が突出するわけではない四人のアンサンブルが見事。
ラストシーンを観ていて、割と悲惨なはずなのに、「まぁ、これがベストだったのでは?」と感じたのが自分でも意外で面白い。

感情が揺さぶられる観劇体験だったので、ぜひとも招聘公演は続けてほしい!

記録⑥:私の一ヶ月

会場:新国立劇場 小劇場
日時:2022年11月13日(日)13:00
U25 ¥3,500
座席:C5列1桁台

イギリスのロイヤルコート劇場とのワークシップによって生まれた戯曲の上演。

3カ所で起きている出来事を同時に描くという、実験的な雰囲気の作品。
一観客としては、物語の起承転結や因果関係がはっきりしておらず、掴みどころがない印象を受けた。

記録⑦:夜明けの寄り鯨

会場:新国立劇場 小劇場
日時:2022年12月11日(日)13:00
U25 ¥3,500
座席:C5列10番台

捕鯨とアウティングをリンクさせて語った物語。
その二つをリンクさせる意味が今ひとつ感じられず、戯曲の内容が少し荒い印象を受けた。

特に捕鯨の部分に関しては、私自身の生まれた土地柄上、現在進行形で語られているトピックであることは重々承知しているため、
過去を回顧する物語の流れの中で語られることに少し違和感を覚えた。

舞台装置は、海を模したような水色の傾斜舞台と、天井に鏡(場面によってはスクリーンにもなる)があるだけで、シンプルなところが良かった。

記録⑧:エンジェルス・イン・アメリカ 
第一部「ミレニアム迫る」

日時:2023年5月4日(木)12:00
U25 ¥3,500
座席:D4列1桁台

この日は第一部のみの観劇。
上演時間は3時間30分と長めだけれど、60分ごとに休憩があったので、最後まで集中して観ることができた。

第一部は、物語の全体像がぼんやりと浮かんでくる段階で、物語はよくわからないけれど、何か面白いものを観ているという不思議な印象を抱いた。

公式サイトのあらすじにも天使の存在は書かれていたので、いつ出てくるのだろうと思っていたら、一部のラストにやっと登場した。(厳密には、芝居の冒頭でもちらっと登場した)
もっと早い段階で登場するものと思っていたので、少し驚いた。

恥ずかしながらこの芝居を観るまで、ロイ・コーンという弁護士が実在してたことを知らなかった。
第一部観劇後にネットで調べると、トランプ前大統領とも関係があったなど興味深い情報が載っていて、前情報を持っているともっと楽しめただろうなと思った。

また、ミュージカルファンとしては、「ラ・カージュ・オ・フォール」や「キャッツ」など80年代にブロードウェイで上演されていた作品名が出てきて、ニヤッとした。

記録⑨:エンジェルス・イン・アメリカ 
第二部「ペレストロイカ」

日時:2023年5月6日(土)17:30
U25 ¥3,500
座席:D1列10番台

夜公演はやはり集客に苦戦するものなのか、U25チケットでも昼公演よりも少し前方の席を選択することができた。

第二部では、岩永達也さん演じるプライアーの真っ直ぐな思いや、浅野雅博さん演じるベリーズの温かな人柄に心揺さぶられた。

物語についていくのに必死だった第一部に比べ、第二部は最初から相関図が頭に入っているため、序盤から物語によりのめり込むことができた気がする。

私は、第一部と第二部をそれぞれ別の日程で観劇したけれど、通しで観た方が達成感もあり良さそうだなと思った。
カーテンコールでは、キャストと客席が双方に拍手を送り合っていて、お互いを称え合っている素敵な空間になっていた。


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