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エンタメ会社のエンジニア

エンタメ会社のエンジニアの特色って何でしょうか?



それは、黒子になる意識が必要だということだと思います。なぜか。

まずエンタメ会社(ゲーム、アート、etc..)はなぜお金が稼げているか、というですが、これはエンタメ会社がユーザを楽しませているからです。

ここで、それらの楽しい体験は誰が作っているのかということが問題になってくるわけですが、これは企画とデザイナーです。

その中でエンジニアが果たす役割といえば、彼らが構想したエンタメを正確にユーザに届け、デザイナーが作ったプロダクトを生き生きと動かすことです。

ここでエンジニアが主役になろうとするとどうなるか。端的に言えば、プロダクトが面白くなくなります。エンジニアは技術を推すことで主役になろうとしますが、すごい技術に感動するユーザというのはいません。したとしても、最初だけ。人々の生活に根差し、愛され続けるエンタメシステムは、必ずと言っていいほど技術が主役ではありません。むしろ、技術が意識されなくなった時に初めてそのシステムは完成される、といってもいいでしょう。

ここまでエンジニアが黒子であるべきという話をしてきましたが、これはエンジニアが重要でないという話ではありません。むしろ逆です。エンタメ会社において、黒子としてプロダクトを支えることに徹することができるエンジニアは最も貴重な社員の1人でしょう。

ここで私が強調したいのは、そのエンジニアの意識の中で、主役になりたい、技術を推したい、という気持ちが良くないということです。ですから、結果的にそのエンジニアが賞賛された、使った技術にフォーカスが当てられた、というのであれば何の問題もありません。順序の問題なのです。

さて、とは言っても、エンジニアは技術を推したいものです。この気持ちをどうすれば良いか。
答えは、技術ベースの提案はありだ、という話です。使ってみたい技術があれば、それを企画に提案してみる。そこで企画が面白いユーザ体験に昇華できれば、その技術を使ったプロダクトを作るのはありでしょう。もしくは、自分で体験を考えてもいい。重要なのは、そのユーザ体験が面白いか、を考えるフェーズを必ずどこかでしっかりと挟め、ということです。

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