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詩)帰りたいの詩

早く明日に帰りたい。
朝、部屋を出るとき今日という日が早く終わってほしいと願う。
それを繰り返して年を取る。
いつになったら本番がくるのか。
明日から本気出す。
なんて使い古された言い訳ねじ込み
鍵をかけた。
道路の歩き方が下手だから
パンプスのかかと
右側だけすり減らしている。

地下鉄の中で貧血起こして
目の前が真っ白になる想像が去来しても
体は簡単に倒れてはくれない。

せめて空っぽにして、寝たふりをしよう。
ああ、地下鉄が真面目だから、
今日もまた着いてしまうね。

捨てるべき言葉に代わるものを得るほどには
私はまだ年を取りすぎていないのだろう。
ああ!もう! 帰りたい。帰りたい。

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