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第11怪~家庭の異學(最終怪)

お憑かれ様デス!
遊びはココ壱でおかわりしようぜ!を合言葉に未だ20時閉店ガラガラと飲食店シャッター事情にポジティブパンクになれずネガティブパンク魂を嘆く宮悪戦車デス。悪の華ならぬ、開くのまだ?ウーーヤッ!

さて、先週、先々週と続けてきた連続小説『家庭の異學』も今怪にて最終怪となります。まだ読んでないぜ!という超こっくりさんなうっかりさんは今すぐ下記をクリック!

それでは早速デスが最終怪の頁を開いてみましょう!

作家、背中卑鏡は有害醜書規制法違反により連行され、家族は散り散りになり、背中卑鏡は犯罪を犯した闇本作家の範疇、鏡町のとある監獄に収監され、卑鏡は独房にて人生の跋文を迫られていた。

有害醜書規制法違反
大劇場帝國日本に於ける法律。昭和XX年に施行。
現在も尚この規則は守られており、唯一有害醜書とされている書物は『日本国憲法』である。

劇団・吸血鬼と薔薇に向けた戯曲
『家庭の異學』を観ての跋文

闇本作家の黒幕、背中卑鏡の擱筆がこんなところで見れるとは。まあしかし新人の役者は大変よのう。物語が続くかと思えば突然死んだり、そうかといえば作者の気分次第で生き返ったりと人生論がバタバタだ。

気持ちの切り替えもさぞ大変だろうに。それに比べ役者Cは、新人のNより少し早い時期に入隊したから故にまだ生きている。役得というのはこういう事を言うのかいのう。まあ生きているというか、生かされているというのが真っ当な答えなのかもなあ。大概、吸血鬼と薔薇の演劇作品は新人を弄る傾向があるからな。

劇団・吸血鬼と薔薇
薔薇長と名乗る長が率いる鏡町の楽団でもあり劇団。
少年愛を題材にした演目が多く、役者全員の首元には薔薇長が噛んだ噛み跡が残っている。

これを読んでいるお前だってそうだろう。いつの演目だ、あれは。開演一時間前から黒子の衣装で永遠に遺影を磨きながらイエィと叫ぶ事も出来ず棒立ちしていた時もあっただろ。まあ酷い時なんかは舞台の奈落にて一時間の飼い殺しをされ、漸く出番だっていうのに他の役者が台詞を飛ばしてしまって、自分の出番がいつまでも訪れない《待ちぼうけ》状態での本当の地獄を味わったり、一座の長にYesのRoundaboutを覚えてこいって言われて二つ返事「SAY! YES!」と必死に覚えてきたにもかかわらず、さあいよいよ出番だ!ってな時にその歌の場面でその曲が流れず、to be continued、別の役者達による寸劇が始まったりもするんだ、その役者、物凄く歌の練習をしてきているのにもかかわらずだ。

YesのRoundabout
プログレバンドYesの代表曲。人気アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』のエンディングテーマにも起用された為、案外知っている人が多いので、プログレラー的には嬉しい所存。

「それは病むな」と、ここ迄書き終えると同時に、私の檻の外の検閲官が口を挟む。

「しかしもう病んどるけどな、、ああでも良かった、俺はなんとかこうやって最後まで生きて台詞貰えそうだわ。良かった、俺、一応皆より先輩、メインの役どころ、メインメンバーで」と、役者Cと思わしき検閲官が返す。

「いやおかしいな」

「なにが?」

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8,078字
この【仮分数のヒトビト】では、ストロベリーソングオーケストラや伝説のコント集団・ストロベリーソングオーケストラ野球部、僕が飴彩里沙羅と行っている瀉葬文幻庫に纏わる秘話、そして毎回何かしらのレアな付録が憑いてきます。 共犯者の方は生ビールを一杯呑んだつもりで定期購毒、毒者と成り果ててください。(月に4~5怪の更新になります)

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