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20歳で半沢の世界と対峙する

小6のドラマ「半沢直樹」を見ているときはテレビにかぶりついていた。毎回のドキドキする展開、スカッとする場面、美しい上戸彩様に毎回度肝を抜かれていた。大学1年生になった頃にシーズン2が放送され、そのときも同じ感覚だった。

そして2年後の大学3年生の夏にレビは親父から原作をもらい、ストーリーは知っているけれども読んでみた。それはもう刺激的でしたし、自分の変わりようにびっくりした。僕は同じ本を読み直す(今回は知っているストーリーを読んだ)という行為がとにかく好きである。とにかく「オレって変わっちまったなぁって思いたい痛いヤツ」なのである。
だから別にストーリーを書きたいわけじゃない。ただ、この本を読んだ後の感覚を皆さんに共有したい。

変わっちまったオレ

この本を読んでまず自分にびっくりしたのが、「ビジネス」というものに少しずつ敏感になっている。昔はスルーしていた金の流れがなんとなくわかり、イメージがしやすくなっている。そして、事件のヤバさにテンションが上がる。簿記の知識を少し入れただけなのだが、こういうことに反応できている時点で自分の成長を感じた。簿記三級でも見える世界は変わる。二級を取って営業の職種についたときに数字を意識できるようになりたい。これはニュースでも同じなのかなと思っていて、これから先社会の理解を深めれば、より社会を楽しめるんだろうなって本気で思った。

また、多くの人の心情の揺れに心が動いた。自分が未来を思い浮かべる年齢だからこそ、未来が壊れようとする人々の気持ちに寄り添えた。「融資」とうものを理解したからこその竹下さんの腹立たしさ。家族を思いやる半沢、過ちがバレる浅野支店長など。
心の感受性は下がっているのではないかと考えていたけどそんなことない。より想像力は広がっていると感じた。この発見は大きい。

仲間さえいれば

レビがこの本で一番好きなシーンが、渡真利さんたちと半沢の会話だ。
少し話はズレるかもしれないが、「自分の全てを話せる、協力したいと思える仲間」って良いなって感じた。別に多くなくてもいい。少しで頼りになる、頼りにしてもらえる存在がいれば頑張れる。

妻のハナさんもそうだ。美貌ばかりに目が行っていたが、半沢を妻として気遣う存在、そしてキャリア、立ち位置を無視して気を遣わず話せる存在として唯一無二だ。自分も支え、励みになる存在を大事にしたい。

夢を追い続ける難しさ

特に印象的なのがバブル期に内定が決まって自己紹介として夢を語る場面、居酒屋で夢を語る場面だ。

最後のページでは「夢を追い続けることの難しさを知ってるものだけが夢を追い続けられる」ということを半沢が言っていたがその通りだ。

目を逸らしたくなること、自分のうまくいかないことが沢山ある。実際仲間たちも順風満帆ではない。

半沢が他と秀でているのは「覚悟」の面である。産業を支えたいという志望動機から、昇進をし続けて組織を変えたいという目的を達成したいという意志が強い。
その半沢も何回も窮地に追い込まれる。

結局、ノーダメージで夢なんか叶わない。失敗から学び、試行錯誤した結果叶うのだ。
まずは難しさを知ることが重要なのではないか。そう思うと失敗は失敗ではないと感じるのはレビだけなのか。

半沢という男

最後に今回のレビの対戦相手であった半沢について書かせてもらう。

彼に、リスペクトを評したい面としては「自分の信念に生きる」というポイントだ。

多くの人がこの物語に引き込まれたポイントは彼の信念だ。「良いものは良い。悪いものは悪い」ということを体現したくてもできない層が多いことが社会の問題である。
また多くの人が社会で溢れる大量の情報に流されて生きている。これは自分も含めて。
もう少し、自分の意見や信念を持って良いのではないか?自分の経験値から絞り出した意見を大切にしたい。

レビは半沢のように派手に倍返しをしたいわけではない。ただ、自分の持っている信念や考えに嘘はつきたくない。
間違っていることは間違っていると表現できる男になりたい。そして、自分の信念を大切にしたい。

読んでくださり、ありがとうございました。他の記事も気分が乗れば読んでください。めんどくさい21歳の戯言を楽しんでほしいです。

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