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『銀河鉄道の夜』4回目(九 途中まで)

文 宮沢賢治 声 Kobayashi mu
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今回は車掌さんが登場し、ジョバンニの切符が特別なものだとわかります。それから、鳥捕りが去り、船の海難事故に遭った、3人の乗客が加わりました。賢治さんは、1912年に起きたタイタニック号事故をモデルにされたようですね。

おはなしに出てくる讃美歌は、はっきり何番とは書かれていません。多分そうだろうと思い、讃美歌320番「主よ御許に近づかん」を歌ってみました。これは、タイタニック号沈没の直前まで、演奏されていたものです。

わたしは、1997年公開の映画『タイタニック』を観たことがあるのですが、途中、恐ろしさから、何度も目をつむってしまいました。感動シーンより、恐ろしさが勝り、もう観られませんが、今回、観た記憶に助けられました。

タイタニック号沈没時、賢治さんは15才。銀河鉄道の夜を書き始めたのは、1924年ごろの24才の時だそうです。それほどの月日が経っても、心に残るものだったのでしょうね。

また、灯台看守が、苹果(りんご)を差し出す場面があります。わたしは苹果が「しあわせ」の象徴のように感じました。手渡されていく、「黄金と紅でうつくしくいろどられた大きな苹果」たち。賢治さんは、りんごがお好きだったそうですよ。

「いちばんのさいわい」「ほんとうの幸福」など、「しあわせ」にまつわる言葉が何度も出てきて、賢治さんの伝えたい想いが、ぎゅっと詰め込まれているように感じます。

さて、『銀河鉄道の夜』4回目(段落九の途中まで)、お楽しみいただけたら、幸いです。また、後2回続く予定です。

よろしくお願いいたします♪

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