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姫路おでんとえきそば、それからアーモンドバター in美容院


 今のわたしの髪はショート。髪を伸ばしたい気持ちはあるが、髪の量がとても多く、いつも途中で挫折する。ショート丈でも、癖があるので、すぐにまとまらなくなり、こまめに美容院に行かねばならない。

 美容院は苦手だ。何が困るかって、補聴器を取らなくちゃならないから。聞き返しが増えるから、お相手に申し訳なく思う。ただ、今はそこまで困らずに通えている。腕がよく、またわたしにはきこえやすい声の美容師さんを見つけたのだ。大きな声の持ち主で、おしゃべり好きな店長さん。

 この日は、カットとカラーをお願いした。店長さんは旅がお好きで、ご家族でよく旅をされるから、わりとはなしをきかせてもらえる。髪をシャクシャク切りながら、店長さんのおしゃべりが始まった。今回は、姫路のはなし。

 旅は、事前準備から始まる。ツアーコンダクター並みに、あれこれ的確的に調べ上げ、旅の行程表も作るそう。また、地元の名物料理やお店もリサーチして、おすすめのお土産のリストまで、作られると言う。それを、面倒とは思わず、ウキウキ楽しんでみえるのがすごい。

 姫路では、国宝の姫路城と「西の比叡山」とも呼ばれる圓教寺(えんぎょうじ)に行かれたらしい。圓教寺は、映画『ラストサムライ』のロケ地でもあったそう。ご家族に、その場その場で詳しい解説をし、また事前に仕入れてきたうんちくも話すそうで、ほんとにガイドさんみたいだ。

 食いしん坊のわたしが、特に楽しくおききしたのは、姫路で出会った食べものたち。姫路おでん、えきそば、アーモンドバター。名古屋でいうと、味噌おでん、きしめん、あんバターみたいなものかな。

 姫路おでんは、あらかじめ味が染み込んだおでんに、生姜醤油をつけて食べるもの。おでんに生姜醤油…意外だけれど、さっぱりと美味しくいただけそう。これは、自宅でも試せるから、今度おでんを作ったら、試してみたい。

 えきそばは、中華麺を和風のお出汁でいただくもの。それに、おあげさんやチャーシューを載せたりもするらしい。駅の構内にもある、名物グルメ。お出汁に中華麺…わたしには思いつかない、意外な組み合わせだ。

 最後の、アーモンドバターは、主に食パンに塗って食べるもの。ピーナッツバターより、さらりとしていて、胡麻入りやチョコチップ入りもあるそうだ。何かをトッピングしやすいお味なのかな…

 また、旅の途中、店長さんは必ず、地元のスーパーに寄り、地元の食べ物を買って帰ると言う。今回は、アーモンドバターを購入されたらしい。お土産やさんよりも安く、また品揃えも豊富なのがいいらしい。さすがだなぁと思う。今度、わたしも真似をさせてもらおう。

 わたしも姫路城には、一度だけ行ったことがあるのだが、天守閣が改装工事中で、あの美しい外観を見ることができなかった。ただ、工事中の天守閣を間近で見られたのはよかった。いつか、また訪れたいものだ。

 そのときには、姫路おでん、えきそばを食べて、アーモンドバターをお土産に…そんな妄想をしているうちに、髪はすっきり美しく整えられていたのだった。


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