「存在しない小説の第一話」をコンセプトに、日記形式で書かれたオムニバス掌編小説。
ひとつひとつの話は独立していて、内容自体のリンクはありません。また内容も本当の日記ではありません。
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平成22年9月11日
女子大の理学部の実験室、静かなエアコンの稼働音、ガラス越しにも響く蝉の声。女子大生との出会いを期待してやってきたぼくは、それが幻想だと知り、今はただ涼むため、科学展の会場に居た。
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高専と、女子大、教育大。この県には3つの国立高等教育機関がある───おっと、山奥にある先端ナントカ大学院大学を忘れていた。まぁ忘れていてもいいや。
毎年この県では子供向けの科学展をやっていて、それが先の3校で毎年