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自転車で駆けめぐり遠野旅(2日目)

遠野2日目の計画は、ふるさと村でバケツジンギスカンを食べる→道の駅に行く。

とてもシンプルな予定を立てた。

途中、サムトの婆の石碑があったので立ち寄る。
遠野物語の中にある話で、娘時代突然いなくなり、30年後の寒い日に帰ってきた婆の話だ。すごい有名な神隠しらしく、水木しげるの妖怪ロードにブロンズ像もあった!(神隠しの被害者なのに妖怪扱い…)

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この場所、特に何もないんだけど、この日の曇り空、雲の低さが雰囲気を出していたので、印象に残ってる。遠野の旅行は、このような、ふとした瞬間が記憶に残ってることが多い。

白鳥が2羽飛んでた畔道。
ナウシカっぽい金色の稲。
カラスがとても小さかった。
そのカラスが夕暮れ時に電線に止まってたこと。

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サムトの婆石碑を後にして、ひたすら自転車漕ぐこと1時間弱、福泉寺という紅葉しているお寺があったのでひと休憩。

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自由に突いていい鐘があった。
ゴーーーーン。

わらびさんは頑なにやらない。小さい頃近所の寺の鐘を突いて怒られたトラウマがあるらしい。

ここで克服しないと、一生鐘をつけないよ!
清水寺ならお金かかるのにこの鐘は無料で得だよ!など励まし、ついに挑戦。

ゴーン。

控えめだったがトラウマを克服した瞬間だった。

だんだんお腹が空いてきた。この辺りから空腹のため2人で無言で自転車を漕ぐ。スピードアップした。

腹ぺこぺこの2人がたどり着いたふるさと村。レストランは入り口の前にあった。とりあえずランチだ。バケツジンギスカンお願いします!

室外に案内された。私たち以外誰もいない。駐車場から丸見えの場所だった。

真前が駐車場だから景色はそんなによくないけど、さすが盆地、遠くを見れば山がある。自然に囲まれた気分で開放的。

バケツが運ばれてきた。
ジンギスカンを焼く。野菜を焼く。

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駐車場からふるさと村に入ってくる人はもれなく私たちのランチ風景が目に入るらしく、

「あの人たちバーベキューしてるね。」
「バケツジンギスカンってこれなんだね。」

いい宣伝になっていたと思う。ジンギスカンを食し、いざ、ふるさと村へ。ふるさと村は昔の遠野の暮らしを再現した野外博物館でドラマや映画の撮影でもよく使われてるらしい。

語り部もいる。囲炉裏を取り囲み、おばあさんが方言を交えて昔話をしてくれる。開始前に、眠たかったら寝てくださいと言ってた。これ、すごい気の利いた言葉だと思う。

寒い外から暖かいストーブのある室内で、ゆらりと語られる昔話。絶対寝る。

1つ目の話は遠野物語で最も有名な「オシラサマ」馬と恋に落ちた娘にキレたお父さんが馬の首を切り落としたら、娘とその首と空に飛んでった話。

これは、2人とも起きてた。

次が屁こき女房。すごい屁こきの女性の話。わらびさんは爆睡。
最後は星を取ろうとした兄弟の話。これは私が寝てたので覚えてない。

この3つを聞き終え、語り部の家を後にする。名残り惜しいけどそろそろ道の駅に向かわないと間に合わない。

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本物の馬もいる遠野ふるさと村。

タイムリミットはレンタルサイクルを返す17:00だった。この時点で15:00前で間に合うか怪しさがあった。

道の駅に向かう道はわらびさんが検索してくれた。

ここです!…え、ちがうでしょう?
道なのかわからない山道を自転車で駆け降りた。熊注意の看板が多くてビビる。途中、ガサッと野生動物が動いた。結構でかい何かだった。何だったんだろ。

すごい悪路を越え、文明を感じるコンクリート道路に出て、道の駅にたどり着いた。

この道の駅、自転車で来るようなやつらを想定してないので、まず自動車道を渡れない。

何とか渡ったら、自転車置き場がない。

まぁ、遠野は、自動車で観光する場所だよなぁと思う。

さて、道の駅は入り口からテンションが上がる。かぼちゃとか野菜とか手編みのカゴとか…どれもこれも魅力的。ここは道の駅の全国モデルにもなっているらしく、活気があった。

道の駅といえばソフトクリーム。美味しかった。この時、16:20ぐらい。

16:40にここ出れば間に合いますよ!とわらびさん。

ほんと?

そして、道の駅から駅前のレンタルサイクル屋まで…ひたすら走る。

すごい空が蒼くて、
雲もなくて、
田舎道がどこまでも広がる景色…をゆっくり見てる暇もなく自転車を漕ぐ。

間に合わなくない?と、背後からわらびさんにテレパシーを送った。わらびさんは振り向かずすごい漕いでた。

間に合った。16:58
「すごいタイミングですね!」と店員さん。

無事、自転車を返すというこの旅の最大の目的(に気付いたらなってた)を達成した。

達成感を味わいつつ帰りの電車の時間まで地元のスーパーをうろうろ。

——
さて東京⇄遠野の、片道交通費は、
新幹線&在来線で3時間半 1万5000円
夜行バスで10時間 1万円
学生の時からの夜行バスは安い説がよくわからなくなる。time is money.
ただし、夜行バスだと朝の6時に遠野駅前着なので朝から遊べる。
もちろんこの時間はどこも開いてないけど。

今回は行きが夜行帰りが新幹線なので25000円。宿代5000円。その他飲食などで1万として、リーズナブルな旅だった。

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旅の戦利品。


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