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海外文通のあれこれメモ(2024年3月更新)

趣味は海外文通です。
世界中どこでも、はがき一律100円、手紙はアジア圏120円、欧米140円、その他160円で届くってすごい。紙が折れず、行方不明にならず(たまにあるけれど)遠い旅を経て届くってすごい。

返事が遅いのは当たり前なコミュニケーション。手紙以外であまりないのではないか。

文通は英語でSnail mail(かたつむりメール)。
そう、名称からして「急がないのが当たり前」なのです。

文通で「こころの友」がザクザクできる理由

手紙を書くときは即返事が欲しいような内容は書かないので、一方的な自分の話が多めになる。出来事や気持ちを書くので日記に近い。

良いことも嫌なことも。誰にも言えないホンネも。身近な人に話すとただの愚痴になる会社の話でも、海外の人目線だと「ここが変だよ日本人!」的な興味をもってくれたりもするので、おもしろい。

ストレートな感情を書いているので何年も文通を続けると、一度も会ったことないのに何でも分かり合える親友のような関係になる。

実際に文通7年目にして初めてリアルで会った友人と遊んだとき、特別な1日というよりは、同じクラスの友達と休日遠出したよ~ぐらいのノリだった。そんな運命のような文通相手、見つかるの?と思うかもしれない。でも、けっこういるのだ。一度文通を続けると何十年続いている相手も何人もいる。

考えてみれば、「文通が趣味」という共通点から始まり、レターセットやシールが好きなことも同じだったり、海外に文通相手を探すぐらいなので異文化好きだったり…書くことが好きな似た者同士が出会うから仲良くなる確率は高くなるのだろう。

文字だけで何度もやりとり相手のためだけに費やす時間
その積み重ねをお互いが続ける

…ここまで出来るってことは、気が合う者同士レベルは高い。

さて、受験やらなんやらで鈍くなっていた時期もあるが、20年以上続いている趣味である文通について、よく聞かれる質問をもとにまとめてみた。思い出したら追記もしようと思っています。

文通相手どうやって見つけるの?

あくまで自分の体験談からですが…

Interpals
2010年以降はここしか使っていない。コツはpenpal募集のみをしている人。3回ぐらいメッセージやり取りして気が合いそうだと文通はじめる。
オリンピックグッズ集めていますとか、これ欲しいとかコレクターは避けていました。
Interpalsの良いところはプロフィールと本人写真が見えること、初めにメッセージでやり取りができること。
ダメなところは出会い系で使っている人も多く、メッセージがくること。ただ、文通希望以外のメッセージは一切返さなければデメリットでもない。

レターパーク
日本郵政の発行しているフリーマガジン。申し込めば毎月届く。最後のページにペンパル紹介コーナーがある。海外だけではなく国内の募集もあり。
自己紹介も載っているが3行だからinterpalsほど人間性はわからない。私は小学生のとき使いオーストラリアのペンパルがいたが、気付いたら文通ストップしていた。
レターパークの最大のメリットは間に団体が入っているので、安心して使えることだと思う。子供の文通におすすめ。

■Facebook

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ポストカードのウラオモテ。左からFrom上海、トルコ、ロシア

ポストカード交換のグループがある。ここは自分が欲しいポストカード書き込んで自分が持っているポストカードを投稿して誰か交換しませんか?という交換のためのグループだった。

何十人かとポストカード交換してその中のインドネシア人、台湾人の2名は、そのままペンパルとなった。インドネシア旅行中、ローカル列車で片道6時間かけて滞在先まで会いに来てくれるぐらい仲良しになった。

メリットはFacebook上で出来ることでデメリットも同じくFacebook上なのでこの人誰だ?という友人申請が増えること。

Postcrossing

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誰かに1枚送れば、違う誰かから1枚来るというランダムポストカード交換。

半年~1年ぐらい続けたが、これは一期一会。ペンパルはできないが、どこの国からポストカードくるのかな?という楽しみはある。

ランダムだが、ドイツ、台湾、ロシア、オランダが多い気がする。Postcrossing運営システムも上手くできているので安心。
良くも悪くも一期一会。文通に興味があるが、英語に自信がなく短い文章から簡単にチャレンジする人には最適な入り口とも言える。使ったことはないけれど、直接文通申し込みもできる機能があるらしい。

管理画面がおもしろい。send(送った)とtraveling(送り中)など蓄積やステータスが見える。枚数が増えていくのも達成感あり。

まとめるとこんなかんじです。

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私はInterpalsが一番合っていました。Postcrossingは「あーなんか今日無性に手紙書きたいなー」と思う時におすすめ。新しいペンパルはここ数年探していないので、もっといいサイトや方法があるかもしれません。

何語で書いている?英語力いる?

基本英語。2名は日本語勉強中のペンパルなので日本語でやりとり。私自身がインドネシア語勉強中なので、インドネシア人ペンパルとはインドネシア語でやりとり。ちなみに私の英語力は高くない。英語が書きたいのではなく、手紙が書きたいのです。

■英語力はいらないと思う。
文通だから時間かけていいので、調べることができるので問題ない。英語力より、どうやって伝えるかの想像力、文字書くのが好きか嫌いかだと思う。文通は英語できるできないよりも「手紙が書きたい」という気持ちだと思っている。英語が書きたいのではなく、手紙が書きたいのです。

■手書きがいい
ワープロで書いて印刷して送ってくる人もいるが、やはり手書きほど思いは伝わらず、これだったらメールで良くない?と思ってしまうのでワープロ派とは文通が続かなかった。

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便箋3‐5枚、ポストカード1‐2枚送ることが多いです。あとお土産の小物など。

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ポストカードを便箋のように使うことも。これは、節分、中国茶、ペリー来日(黒船)について熱く語った手紙。

どのくらいで届く?

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国と季節と事件(コロナとか)による。例えば、ハンガリー(Matya)は3~4日、カナダ(Ontario)、トルコ(Istanbul)韓国(デグ)が1週間ちょい。イギリス(London)、インドネシア(Surabaya)は2週間弱。送るのも受け取るのもこれぐらい。クリスマスシーズンは2週間以上かかることも。コロナ禍では、どの国からも1か月弱ぐらいかかっている。

なぜかハンガリーがとても速い。国の距離ではなく郵便サービスによりけりだと思っている。郵便局に持ち込むか、ポスト投函でも差があるだろう。まぁ、気長に待ちましょう。

古風と思われがちな文通だけれど、文通界もデジタル化も進んでいて、MessengerやLINEで連絡しています。

「今日、手紙送ったから!」と。
「届いたよー」がくると安心。ただ待っているだけだった昔には戻れない…こともないかな。

郵便受けを開けて手紙が届いていると、その1日が特別な日になる。
よくお礼で使われるIt made my day!は本当にその通り。

一人暮らしのとき、帰宅して郵便受けの中に手紙があると「おかえり」を言われたような感覚もあった。いつくるかわからないサプライズ感も文通の楽しみだったりもする。

手紙以外に何かくる?

あります。基本、文化を紹介したい気持ちが強いので、お菓子とかお茶とか民芸品とか。トルコの友人は本場のトルココーヒーを飲んでほしいということでトルココーヒーセット一式(よくガラス割れなかったな!)を送ってくれて、引き立ての豆も同封してくれた。

あと、ハンドメイド好きのペンパルも多く、缶で作った人形を送ってくれたことも。これ、税関で開けられてて、確認のために開けましたと紙が入っていた。開けた職員、こいつと目が合ったとき、どう思ったんだろか。

<手紙に同封で入っていたもの例>

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■スリランカからの手紙にはビンディー(おでこシール)スリランカ郵政の封筒が写真印刷されていてしっかりしている。

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■ハンガリーからの手紙はインスタントスープ、鉛筆、パンフレット。これはイースターシーズンにもらった手紙。旅行先のパンフレットはよく送り合うアイテム。

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■トルコからの手紙にはドライフルーツ、インスタントドリンクなどなど。
Salepは冬におすすめのトルコドリンク。甘くてトロミがある。

行方不明にならないの?ロストについて。

なる。地域にもよるがロストる(行方不明になる)。ただし、直近5年は少なく、ロスト2件(日本⇔ハンガリー)、戻ってきたの1件(日本→トルコ)。配達記録+410円がおすすめ。配達記録はできる国とできない国がある。配達記録付けていたのに戻ってきたこともある(トルコ)。相手の電話番号を書いておくと良いと言われた。


レターセットは赤青白のAirMAilじゃないとだめ?普通の切手は使える?

いいえ。好きなレターセットでOK。大きさと厚さ(3cm)、重さ、住所さえ大丈夫なら問題ない。エアメールシールは郵便局で無料でもらえます。多めにくれと頼むと何シートかもらえます。手書きでエアメールと書いてもOK。

郵便局でお金払って貼ってもらえる印刷切手よりも切手貼った方が見た目もいいし、切手集めている人も多いしおすすめです。額面購入すれば郵便局で買うのと金額は同じ。
目白切手の博物館テナント・ショップ(入場無料エリア)のモナリザスタンプさんでよく買っています。奥のお店で座りながらゆっくり選べます。


郵便局の人も知らないこともある!不要なのに超過料金とられることもあった…

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郵便局の方、親切な人がとても多い。その分、サイテーな思い出は忘れられない。せっかく綺麗な切手を選んで貼ってるのに、ボールペンで切手にバツを入れながら数えた人。確認したにも関わらず3cm以上でも定形外で送れると言い張って引き受け、そのまま行方不明になった手紙…

この2つは運が悪かった。仕方ない。
これとは違い悪気なくよくあるトラブルが以下です。

■はがきのサイズでダメと言われた経験
日本のはがきよりも大きいサイズまで100円で送れるのに、窓口の人に送れないと言われたことが何度もある。知らないときは追加で何百円も取られたことも。

定型ポストカードのサイズ規定
・国内の場合>長辺14〜15.4cm、短辺90〜10.7cm
・海外の場合>長辺 14〜23.5cm 短辺 9〜12cm

海外に送る場合、ひとまわり大きいポストカードも100円!

■風景印で送りたいときに断られた経験
風景印では海外に送れませんと言われることもあるが、送れます。丸型欧文印と風景印どちらとも押したら送れます。あまり海外への郵便を扱わない郵便局だと高確率で言われる。

郵便局員は仕事であって趣味ではないので知らないこともある。あと、対応してくれた人にもよる。「できるはずなので調べてもらえますか?」というと本局に問い合わせてくれるのできちんと確認した方がいい。

■2021年からスモールパケット(小型配送物)の送り方が変わって1時間待った経験
今までは住所書いて郵便局で「スモールパケットで!」と伝えるだけだったが、2021年1月からはスマホ・PCであらかじめ登録して郵便局で印刷して貼る国際郵便マイページサービスから申し込むことに。宛名を書く必要がなくなったのだ。スタートしたばかりは、アプリの使い方の分かりにくさや窓口の人もわからないことも多かった。問い合わせしてくれたりして、1時間ぐらいかかった。
※2024年現在は都内どこの局もスムーズ

2023年5月追記
電子申請もスムーズになってきた。
今年の秋からはEU諸国には商品コードが必要となるそうな。
2024年3月追記
今まではがき一律70円、手紙はアジア圏90円、欧米110円、その他130円だったのが、2024年10月から+30円ずつ値上げされてた…
でもね、10月以降も70円ではがき相手に届いてたよ。配慮かな。
なんで値上げに気付いたかというと国際普通郵便で送ったやつが戻ってきたから。

ハガキってどこで売っているの?どんなデザイン送っているの?

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上からTUTTLE出版、真ん中はMAPカード、
下左が便利屋、右が光文堂で購入。

観光地のお土産屋さん、郵便局、メルカリ(大量に昔のポストカードがまとめ売り!)、古本屋さんの片隅…いろいろ探せばある。海外の人が好きそうなデザインを考えると…

■TUTTLE出版のポストカード、MAPデザインのポストカード
これは外国人が想像する日本のポストカード。日本人の私から見るとベタすぎたり、観光過ぎておしゃれさは△。でも人気がある。

喜ばれるのはMAPカードと言われているデザイン。この日本地図ベースの伝統文化がわるかシリーズは人気あり。

丸善(東京駅)
4Fの洋書コーナー(TUTTLEという大判ポストカードがある)。文房具コーナーにも普通サイズの観光ハガキがある。
教文館ナルニア国(銀座)
1Fの入口のカードラックにあり。

■おすすめ!ポストカード入手先リスト(2023年12月更新)
※筆者は写真系よりイラスト系・伝統系が好きです。

京都便利堂
神保町が閉店した…オンラインショップや京都店舗あり
公文堂書店(鎌倉)
由比ガ浜通り古本屋。版画カードで季節ごとのテーマあり。
LuaLuz鎌倉本店
鎌倉御成通りにある湘南エリアのイラストポストカードがたくさんあるギャラリー。
葉っぱ小屋
鎌倉の御成通り入り口付近になる。入口階段が見逃しやすいので注意
・鎌倉TSUZURI
・鎌倉コトリ
・武井武雄イルフ童画館(長野県岡谷市)
・原田泰治美術館(長野県諏訪市)

あとはディズニー好きにはディズニーリゾートポストカードが大人気。ディズニー内のポストへ投函すると限定スタンプ押して送ってくれるので喜ばれる。ジブリも大人気で、どんぐり共和国や三鷹の森美術館でよく購入しています。

2024年、新しい趣味として海外文通おすすめです。

学生のとき、ネットで簡単に探せるようになったときに、たくさんのペンパルがいた時期がありました。去る者は追わず来る者は拒まず精神でいると2年で累計100名以上になっていました。

でも、結局、途切れず今まで継続しているのは10名ぐらいです。文通を何年も続けてリアルに会ったのは6名。

soulmateと呼び合うぐらい気が合う友達ができた文通に感謝しかない。

本日はここまで。

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クリスマスに出したポストカード。



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