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ネコの恩返しについてわかりやすく解説

秋とは言え、まだ暑い日が続きますね。
たまには日光浴でもと思い、フラっと家を飛び出し近くの河川敷を散歩してきました。

しかし、暑いね……まだ夏だよ。
と、ふと生い茂る草むらに目をやると

一匹のネコが横たわっている。

横たわっている……と言うよりは、倒れている。

死んでんのか?……と覗き込んでみると、お腹が呼吸に合わせて動いているので、まだ息はあるみたいだ。

見た感じ外傷はないので、病気か老衰か……何れにせよ衰弱しきっとる。

かと言って、手ブラで飛び出して来たもんだから100円すら現金の持ち合わせもない。
残念だが、水も食料も買ってあげることが出来ない。

いや……なんなら、ノラ猫なので、触る事さえ躊躇してしまう……こんな僕を許して。

でも、ここでコイツを助けたら、これから出会うネコやカラスやネズミまで、みんな助けなアカンくなるで……

これが自然界の摂理……許せネコにゃん。
そう心に言い聞かせ、その場を後にした。



……翌日

やっぱり、どーしても気になった私は、生きていないだろうと思いつつも僅かばかりの期待と現金を握り締め、コンビニで水とネコのエサを買い現地に向かった。

すると!

ネコにゃんが倒れていた場所に小汚い浮浪者であろう、おっさんが倒れていた。

倒れている……というよりは、座り込んでいる。

しばらく辺りを見回すが、ネコはいない。

「もしや、こいつが……あの時のネコにゃん?」

と、変わり果てた姿にハッとさせられる。

オスだったのか?

ネコがおっさんに……そう思うと喉が急に乾いて眩暈さえしてきた。

もしも……の為に買ってきた、手に持ってる水をググッと飲む。
すると、その音に反応したおっさんは物欲しそうな目で私を見る。

猫耳すら付けてないももの、擬人化したネコにゃんが、なんだか愛おしく思えてくる。

水はあげる事は出来ないが

コンビニの袋に入ったネコのエサを、そっと無言でおっさんに手渡して帰って来ました。

「バイバイ……ネコにゃん」

あっ、恩返しも何も無かったですね。


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