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548○ 息継ぎ

「息継ぎ」

岸を望むこと
これ程までかと私は驚き
背負ったものを海に置いてきた
陸が見えるが
海面と地上の折り重なりの亀裂に
隙間なく水のボンドが溜まっていて
底抜ける陸となっていた
はや何年も経ち
さぞ沖まで行けたことだろうと
自分さえも期待していたが
そこはかとない浅瀬から
抜け出していない事実がある
夜になればこんな屑星でも
一丁前に光りやがるので
大きな息継ぎをしたのち
諦め悪く地平線を目指すだろう

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NAKAJI

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