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⟬創作小説⟭COANDROID Prologue




『ぼくは、ぼくが“なにか”知りたいんだ』




こぽこぽと、ちいさいおとがする。
まっくらで、すこしあたたかい。
ここはどこだろう。

「──────────順調そうだな」

だれかそこにいるの?

しろい、これはなに?
これはまぶしい……だったかな。

ぼくは、、めをあけなきゃ。
め、ってなんだっけ。
ぼーっとする。

なにかわすれている。
わすれた?なにを?

ぼくはなに?

「ようやく目が覚めたか?今からおまえを出すぞ」

ちいさなおとが、ごぼごぼとおおきなおとになった。
ういていたような かんかくが、すこしずつ
なくなっていく。
おもたい、つめたい、さむい。

どてっ。

いたい。

これはて、、だったかな
こっちはあし。

「……ぼっ、、ごほっッツ、うぇっ」

「しばらく寝ていたんだ、無理に動こうとするな」

ねていた?

「おまえの名前はグライトス。私はジンだ。今日からよろしくな。」

なまえ??

ぼくのめにぼんやり うつる すがた、
これは、、そうだ、、にんげん。

ぼくとおなじかたち。
ぼくもにんげん?
そうだったかな?

「立てるか?」

たつ?ってなんだっけ?

「無理そうだな、手をかそう」

このひと、ぼくよりちいさい。

「……き、、みは、、こども?」

「もう喋れるか?、申し訳ないが私はこどもではない。訳あってこの姿なだけだ気にするな。」

「おまえを巻き込んで申し訳ないが、私に協力してくれ」

なんで、そんなかなしそうな、かおをするの?




白い光が差し込み、小鳥のさえずりが耳に入ってくる。
毛先が青い水色の髪の少年が、部屋の扉を開けて入ってきた。
ベッドで眠っているのはオレンジ色の髪の青年。


「グライトス、、おはよう、もう朝だぞ」

「あれ?……おはよう、ジン。」

「どうした?間抜けな顔がさらに酷いぞ」

「…ぷぅ。ジンってば、朝から意地悪だよ。……“寝てた”頃のことを夢にみたんだよ」

「おまえ、夢なんてみれるのか?」

「うん、アンドロイドなのに変だよね。でもあれは夢だと思う。夢って記憶なの?」

「記憶に基づくとは、言われているぞ。私はしばらく見てないからわからんが。」

「ジンはさ、寝て無さすぎ。身体に気をつけなよ」

「アンドロイドなのに、どんくさいおまえには言われたくないな」

「また意地悪言うーーー!!セレストーーー!!聞いてよーーー!」

「お兄さま、ジンさま。朝からうるさいです。静かにして下さい。朝食のご用意できております。」

「セレストはグライトスと違って、真面目だな。」

「むきーーーー!!!ジン!!今日こそ、ぼくのこと教えてくれないと家出するからね!?」




これはシードという大陸で生活する、夢を見る、ちょっと変わったアンドロイドのお話である。

▼第1話▼
https://note.com/13star_ulla/n/n53d84e53a0cb


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2022,07,10  All rights reserved by  Ulla.©2022Ulla

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