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ウメオ🇸🇪・ヴァーサ🇫🇮旅行記

こんにちは、秘境が丘です。

交換留学でスウェーデンのストックホルムに半年弱住むので、旅行記くらい残しておこう!ということで1泊3日の週末ゆるふわ旅行記です。

今回の目的地はスウェーデンのウメオ(Umeå)とフィンランドのヴァーサ(Vaasa)。ウメオまでの寝台列車、そして両都市を結ぶフェリーに乗るのが主な目的です。


計画

計画と書きましたが、いつも通り前日に行くことを決めました() 前々から行こうとは思っていたのですがなかなか安い航空券が見つからず…

とはいえ夏の間に行きたいと思っていたので、大して安いわけでもなかったですが帰りのヴァーサからストックホルムのチケットをポチりました。15440円。まあ耐えかな…

ストックホルム→ウメオ 寝台列車

ストックホルムからウメオへは夜行の寝台列車で向かいます。スウェーデンは寝台特急が充実していて週末旅行者にはかなりありがたい。交換留学生なので学割も使えます。

ストックホルム中央駅に着くとすでにお目当ての列車が到着していました。ホームにいた改札業務のおばさんにチケットを見せスキャンしてもらいます。なにやらスウェーデン語でほげほげ言われましたが、まあ多分お前の27号車はどこどこだ、とかそんなことでしょう。適当にTack(ありがとう)と言って通過。

雰囲気がいい


行き先の案内。DuvedとUmeå Cに行きます。途中で解結する形です。ちなみに途中でGöteborg(ヨーテボリ)発Umeå行きと連結もします。日本で例えると急行陸中よりは単純で、特急京都・大阪難波行きよりは複雑みたいな感じですね、知らんけど。

漆黒の機関車が我々を北へと導いてくれます!!!

車内

今日の宿はこちらの最上段。

6人1部屋ですが、この部屋は最上段の2つしか埋まっていませんでした。ラッキー🤞
少し荷物を置いて待っていると隣の部屋からスウェーデンは長い国だからね…と聞こえてきてとてもいい話。いつか縦断したいものです。

廊下の窓は開きます。みんな出発の時は開けて覗いてました。窓から撮った写真。

扉はバリアフリーには程遠い階段。でかいキャリーバッグの人は大変そうだった…

閉まるとサボが内側に来ます。うおお、ウメオ行くぞ行くぞ。

デッキにはスウェーデン国鉄の路線図が。これ個人的にアツかった。盛り上がった。

就寝。

の前にヴァーサでのホテルをここで予約。一泊13000円もしてしまったけど小さい街は仕方ないかと心を落ち着かせます。

次こそ本当に就寝。
ちょっと同じ部屋の人が電気消した後も堂々と電話していてしばらく困りましたが、そのうち静かになり時々起きつつもぐっすり寝られました。

途中運転停車が1時間近くある駅もあり、ちょっと目を覚ましたらよく分からん駅に止まってたことが多かった気がします。

朝になってからの写真です。廊下はこんな感じ。

一応窓際に座れます。思いの外寒かったのでちょっとしかいませんでしたが。

この列車、BISTROという食堂車が付いていてそこはちょっと内装も豪華。

ここで朝食を買って食べました。サンドは高いですが、コーヒーはセットだと安くなるのでまあ許しましょう。雰囲気めっちゃいいし。

朝8時前、ウメオ中央(Umeå C)駅に到着。名残惜しいですが三段寝台とお別れです。ハシゴを降りるのが寂しい。

ウメオ中央駅

列車の最後尾まで歩いてきました。いい天気、いい車両、いい駅舎の三拍子が揃っています。

先頭にも行きます。知らないうちに重連になっていました。いつの間に…

しばらくすると機関車重連だけ切り離されて出て行きました。逆側に付け替えて引き返すのかな?想像が膨らみます。

予想通り逆側に重連がつきました。いつ出るのかなとか考えていると…

なんとびっくり、推進運転を行って引き返さずにそのまま進んでいきました。わざわざここで付け替えた意味…と思いましたがまあ車庫の配線の都合なんですかね。よく分からんです。

ウメオ観光

メインの船に接続するバスは15:40発。それまで7時間以上あるという特大の暇つぶしを要求されています。ここそんなに見るところあるのか…?とりあえず歩きながらバスの予約とかしてました、完全に忘れてたので。

中心地も朝は全然人がいません。

白樺の街って言われてるそうです。確かに白樺だらけ。

かっこいいバスターミナル。

その隣には…

刺身!w
下の小文字の寿司&ビビンバも見逃せない。サイドメニューが豊富な日本の回転寿司チェーンも驚くこと必至、衝撃の組み合わせ。

今度は川沿いを歩きます。アートが多めの整備された歩道です。こちらは大学のよう。

しばらくすると公園に出ました。絶対に悩みを抱えている人。

実は3体います。

人は基本孤独だけど孤独な他者と良い距離感を保って社会性を維持してる、的な?よく分かりませんが、とりあえず奇妙な絵面で人を引き寄せる力はありそう。

歩きすぎてウメオ東(Umeå Östra)駅に着いてしまいました。ウメオ大学の最寄駅です。めちゃくちゃ綺麗。

ここでトイレに行きたくなってしまったので、ヨーロッパ名物、金をせびってくるトイレにイン。140円くらいむしり取られました。俺、悔しいよ。

せっかくなのでウメオ大学にも行ってみます。土曜日ですが学生もちらほら。図書館に行ってみようと思い立つも、11時からということで30分ほどベンチで座って暇つぶし。

ここでヴァーサのホテルのチェックインが20時までと気づきました。フェリーは22時着なのでどう頑張っても間に合いません。とりあえず電話すれば良さそうなので電話してみると、なにやら知らん言語で自動音声が。これは今のスウェーデンSIMが国際電話契約してないってことか… プランの追加を余儀なくされてしまいました。

そうこうしてるうちに入れた図書館がこちら。

いやおしゃれすぎでしょ。カフェやん。

せっかく入れましたがさっさと宿に電話したいのでそそくさと退散。プランの追加をすると無事国際電話がかかりました!しかし相手には「何も聞こえないからまた後でかけるね〜」と切られてしまいまた不安に。しかし待つしかありません。

とりあえずお腹減ったのでなんか食べるか。大学の近くのスーパーでデリを購入。ちょっと足りないけど500円に収めようとするとこのくらいの量で限界です。

食べているとヴァーサのホテルから電話が。どうやら大丈夫なようでチェックインの方法を事細かに説明してくれました。あとでSMSでも詳細が送られてきて安心。良かった〜

胸を撫で下ろし次に向かったのはVästerbottens museumという博物館。
VästerbottenはUmeåがある県の名前。ちょっと読めないですが、Västerbotten県の県庁所在地がUmeå市なんですね〜

郷土の建物とか衣服とか絵とか。ざっと見ただけですが。絵は地元出身の有名な画家特別展みたいなのがやっていて、淡い色の風景画が美しかった。

中心街に戻ります。ちょっと歩き疲れたので博物館の前に転がっていたRydeという電動スクーターを発動。

日本のLUUPは最高時速20km/hですが、こちらは25km/m。この5km/h分が意外と早く感じます。あっという間に市街地に戻ってきました。朝は全然人がいなかったバスセンター付近も大賑わい。

目の前の商業施設に入ります。謎のモニュメント。

あのデリだけじゃ全然食べ足りないのでスウェーデンのハンバーガーチェーン、MAXでチーズバーガーを追加。

中心の広場に面するテラス席でいただきます。
見た目は微妙ですが、味はそこそこ。マックと比べるとなんか肉の味付けが濃い。

今度はすぐそばのギター博物館へ。最初から目星をつけていた唯一の観光地ですw

階段の手すりのデザインが凝ってていいねえ。

中は無数に名ギターが並んでいます。途中からはギブソンとフェンダーがほとんど。かっこいいですねえ。ローリングストーンズコーナーみたいなのもあった。

完全にキースリチャーズとエリッククラプトンが神の扱いを受けてて面白いなあ。そんなことを考えながら階段出る時に目に入った落書きアート?がこれです。

ほんまに神やったwww
無料だし、いい暇つぶしスポットでした。

この時点で13時半。乗るバスまで2時間ありますがもう行きたいところは行き尽くした感じ。本当に暇になってしまったので広場のベンチでぼーっと座っていたり、意味もなく駅まで散歩したり、スーパーでお菓子を買って無意味に食べたり… 随分贅沢な時間の使い方ですねえ。

さてバスがやってきました。思ったより人がいます。1台では乗り切れず、2台目も後から来たようで。

窓から郊外のIKEAだの空港だの眺めてうとうとしていると、気づけば港湾地帯に。霧がだいぶ濃くなっています。臨海鉄道が道の隣にありました。

途中でカメラを構えてうろちょろしてるおじさんが見えて笑いました。撮り鉄かなあ、機関車は奥にいたけど走ってるところには遭遇できず。

ウメオ港到着!

ウメオ→ヴァーサ フェリー

wasalineという会社の船でヴァーサ港まで国境を渡ります。

船の横に欧州自動車道路の番号E12が書いてあるのカッコ良すぎる。
日本で言うと国道九四フェリー的な扱い…?いや、博多〜釜山のカメリアラインにAH1って書いてるみたいなものか。ぜひ書いて欲しい…

フェリーターミナルにはスウェーデン、フィンランド両国の時刻を示す時計が。微妙に1分ズレてるの気になるなあw 時差があるのでフィンランドに着くと1時間進みます。

いざ乗船。
シェンゲン協定国内なのでパスポートを求められることすらありません。

船内の地図。両国の一番近いところを結びます。

特に部屋や座席の指定とかはないのでみんな適当に座ります。どの席にも電源が付いていて非常にありがたい。

しばらくすると霧が晴れました。いやー清々しい青空、そして大海原です。

ぼーっと過ごしていると日の入りが近づいていました。デッキに行って太陽を見送ります。

たくさんの人が太陽を見送っていました。フィンランド国旗とのコラボレーションも美しいです。

船内ではバンドのライブがスタート。知ってる曲は少なかったのですが、トリに知っていてかつ好きな曲をやってくれて僕も大興奮。前のブースでは20人くらいで踊りまくってました。

乗船から4時間、ヴァーサ港に到着。第一印象は暗いな、でした…w

ヴァーサ港入港でデッキに出ていると日本語が聞こえてきてびっくり。こんなところでも日本人グループに遭遇するとは、特に話しかけはしなかったですが驚きました。

フェリーターミナルを出るとバスがいっぱい。どれに乗れば市街地に行けるのかよく分かりませんが、とりあえず船と同じ会社がやってそうな路線バスみたいなのがいたので乗り込みます。

ゆっくり下船してたらバスがギリギリだったので特に値段も確認せずタッチ決済。めっちゃ高かったらどうしよう…とか市街地に行かなかったらどうしよう…とか考える心配性を発揮しましたが、結局市街地に行けたし値段も1.7€(272円)でした。良かった〜

無事23時前に宿に到着です。Greenstar Hotel Vaasaというホテル。無人チェックインに戸惑う人が渋滞していました。中はめっちゃ綺麗です。

1オタク2ベッド!

さっさと寝て明日に備え…たいところですが、明日の予定を決めてないですからまだ寝られません!

ヴァーサでは20kmくらい離れたところにある世界自然遺産、クヴァルケン群島に行きたかったのですが、下調べが雑すぎたためどうやら夏季シーズンのバスは終了していることが発覚。そして普通の路線バスは土日運休。
ボートでも行けそうですがおひとり様では財布に厳しい… レンタカーも空港で借りられますが、こちらも1人だと短い時間でも100€は下らない。

となると自転車しかない!ということでレンタサイクルを調べますが、こちらもあらゆるレンタサイクルが8月末で終了か土日は休み。ここまでどうにもならないのか、とスマホを持ったまま力尽きるように寝落ちしました…

ヴァーサ・クヴァルケン群島観光

翌朝電気がついたままの部屋で目を覚ますと霧が立ち込めていました。晴れ予想ではありますが、この天気だしクヴァルケン群島は諦め半分。

しかし、チェックアウト時に「この辺りで自転車借りられる場所はある?」と聞いてみると受付の人はしばらく困った顔をした後「うちのホテルで貸せるよ」と言ってきて横転。え、そんな情報どこにも書いてなかったが!?ありがたすぎる!というわけで無事自転車を入手。

晴れてからの写真
いい感じの看板と共に

ギアもブレーキも(!?)ついてない超シンプル自転車ですが、この際どうでもいいでしょう。ペダルを反対側に回すとブレーキ扱いで今調べたらピストバイクと言うらしいです。慣れないし正直怖かった。

あと地味にサドルが高すぎてケツが痛かった。六角レンチがないと上げ下げできないとは…

マックで朝ごはん。全然出てこなくて忘れられたかと思った。

クヴァルケン群島へ サイクリング

さて片道20km、1時間のサイクリング。
車道の制限速度はなんと100km!こんなシティサイクルで来ることを想定された道ではないもんな。歩道がないところは路肩も狭いしブレーキも難しいしすぐ死ねるなこれ…と思いながら走っていました。すぐ隣を100kmはゆうに超えてそうで、かつ半分くらいがボートを牽引してる(笑)車がバンバン通っていくのはマジで怖かった。トラックが全然いないのだけが救いでした。

そして現れた世界遺産マークの看板。何が書いてあるかはよく分からない。でもクヴァルケン群島って意味だと思います、知らんけど。

クヴァルケン群島と本土をつなぐ橋、レプロット吊り橋。実はフィンランド最長の橋で1045mの延長があります。日本ではこのくらいの橋はゴロゴロありますがこっちでは珍しいようです。斜張橋の主塔の形が鶴見つばさ橋みたい。シンプルなデザインでかっこいいですね。

世界遺産ビジターセンターの中にある店で昼ごはん。人もちらほらいました。ツーリングとか、家族連れとか。

静かな海。氷河期の氷の重みで沈み、氷河期終了後にリバウンドによって年に1cmくらいのペースで隆起しているそう。人生100年時代、死ぬまでに1mも隆起すると思うと驚かされます。

とはいえ隆起は目視で分かるものでもないので本当はさらに20km先に進んだ展望台に行きたかったのですが、この自転車でこれ以上進むのはしんどい&飛行機の時間が怖いのでここで撤退。天気も微妙だしね。

いい景色。サイクリングに適してますねえ。ここにきて晴れてきた。

気づけば快晴。再び1時間かけてヴァーサ市に戻ってきました。

ヴァーサ市街地

ホテルに自転車を返し、今度は電動スクーターを調達。1日60分チケットで乗り回します。時刻は14時前。

中心の広場。この辺りは石畳の道が多くスクーターにはきつい…

そして海沿いへ。線路があるのがいいですね。ちゃんと保線されてたし走ることもあるんだろうな、見てみたい。

BE KOBEを彷彿とさせるモニュメント。

謎の送電塔。すごいところに金かけとるな。

自転車の疲労もあって暑く感じてきた(最高気温は24度ですが)のでアイスを購入。思ったより量もあるし美味しかった。贅沢なひと時です。

海沿いを散策。いい港町。

めっちゃ逆光だけどこれでまさかの刑務所らしい。

駅を見に行きます。立派な駅舎ですね。

ホームにはヘルシンキ行きの特急が停まっていました。

二階建てでかっこいい!いかつい!いつか絶対に乗ります。

そろそろ飛行機の時間なので再び電動スクーターでヴァーサ空港へ。
12kmくらい距離がありますが、下手にバスを待つよりは早そうだし楽しそうなので電動スクーターを選びました。選んだスクーターが壊れかけで、ガタガタの乗り心地でしたが、とりあえず動くので我慢。

半分を過ぎた頃に突然こんなものが現れます。

これはヴァーサの旧市街地、オールドヴァーサの遺構らしく、その時はこの辺まで海だったそう。クヴァルケン群島と同様の隆起現象によるものですね。その後大火で今の市街地に移ったようです。

オールドヴァーサを抜けるとひたすらのどかな農村を走ります。この田舎を電動スクーターが走っているという絵面も面白いので看板と一緒に記念撮影。

そして空港に到着。60分チケットで無料や!と精算手続きをしたら多少お金を取られてしまい、なんで???となっていたら但し書きに小さく「ただし1乗車30分まで」と書いてありました。僕に落ち度がありますが、でもねえ、ずるいよそれは。

ヴァーサ→ストックホルム 飛行機

地方空港らしい佇まい。

ゲートは色々な言語で書かれていて、「ゲート」もちゃんとありました!

乗る飛行機を目の前に、おやつのクロワッサン。

17:30発、スカンジナビア航空ストックホルム行き。到着時刻は17:25と、時差の都合でタイムトリップが楽しめます!!!

歩いて搭乗。

最安運賃で座席指定はできなかったのですが、非常口座席でした。足元広いな〜

あっという間にストックホルムに到着!無事に帰れてよかった。いい一人旅でした。また1週間頑張ろう〜

長々とお読みいただきありがとうございました。

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