【自由律俳句】一瞬迷って外で待ってもらった

新しい日々

残り12時間のところから一日は始まった

八百屋を一周して出て行った

チタニウムや言われましても

気にする人は気にするに終始する会話

もう半月になっている

レジ袋に金は払わない強い意志

長期戦になるとみてホットコーヒーを選ぶ

メイクを変えたんじゃ無い？と言われたが

5個も店に置くもんちゃう

前回来た時は楽しい予定だった

答えの自明な腹痛にも頭は悩ませ

ラブホの看板見ながら締めたネクタイ

家では関西弁と言われそうなんやと返す

仕入れすぎた豆大福に化粧が施される

隣室の電話はヒートアップしている

急いでいたでは済ませられない干し方

一瞬迷って外で待ってもらった

松屋のおしゃれはただのガタガタ

ファブリーズを全面信頼しながら眠りにつく

言わずもがなでんがなの表情

この道の狭さにしては速すぎるタクシー

この駅にはないカフェのカップが捨ててある

すっかり覚えた壁の傷は今日も

スムーズな社販に学ぶ店員思いのオーダー法

葉も寒そうに揺れるホームに私たち

甘い匂いが流れゆく先を揃って見た